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「…実は暉さんのご両親と汀子さんから連絡が来たんだ…俺に君を救って欲しいって…俺に何ができるのか…そんなのわかんなかったけど…けど…俺にできることがあるならしたかった…だって…俺は…貴方に…一目惚れしてしまったから」
「一目惚れ?俺に?汀子ではなく?」
「暉さん…暉さんは…覚えていないでしょ?俺が…引き取りにいったこと。」
覚えていない…あのときはまだ意識が朦朧としてた…誰かが来たのはわかったけどその人が華陵院関係の男の人だってことしかわからなかった。
顔も体格も覚えてない。気付いたら両親のもとに戻ってて
…その人が天青さんだなんて…
「あのときの暉さんは…汀子さんや使用人の人、そして…あの家に監禁されてた人たちしか映してなかった…その瞳に俺のことも映して欲しいって…そう…思ってたんだ…それから…暫くして連絡がきた…迷ったよ?本当に俺が預かったところで暉さんが変われるのか…でも…それより何より…俺が貴方の側に行きたかった…ごめんね?気持ち悪い?」
「いいえ。とても…嬉しいです…俺を…俺を思ってくれて…考えてくれて…悩んでくれて…ありがとう…」
何て嬉しいことだろう…笑えないのが悔しい…でも…俺はこれを…この恋を始めてもいいのだろうか?
これから俺は彼と共に仕事をする。公私をわけられる?
これまで誰かを好きになったことなんて一度もない。
経験人数だけがどんどん増えたけど誰のことも特別視はしたことない。
どのような交際が普通なのか全くわからない。
どうすれば何をすれば彼が喜んでくれるのかもわからない…こんな…人として欠陥ばかりの俺が…進んでもいいのか?…いや…ダメだろう。
「天青さん。でも俺はこの思いがなんなのか正直まだ迷っている。こんな欠陥ばかりの俺は貴方には相応しくない。貴方のことが特別だけれどでも始められない…苦しい…どうすれば…俺は…俺は…違う…だめ…俺は…人を愛する資格なんてない…だめだ…だめ…亜咲斗…俺は…俺…」
そのまま意識は遠ざかりブラックアウトした…
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