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天青side でも挨拶してくれたから無視できないので返事をした 「久しぶり愛桜海くん。元気そうでよかった…」 多分…何となくだけど彼が琉輝さんの気にしてたアサトなのだろうと思って聞いてみる 「君が琉輝さんが気にしてた…亜咲斗さんだったんだね」 「はい。」 やっぱりそうだったんだ…琉輝さんを一途に愛し死んでいった美しい少年… 「俺…琉輝さんのこともう怒ってないし暉さんには幸せになって欲しいんです。だから…天青さん。」 彼が祈るように俺を見た。 君は俺に任せたいんだね。暉さんのこと… どう転ぶかはわからない…でも君の…アサトさんの想いを受けとりたい…それで琉輝さんも暉さんも救われるのなら…だから…勇気を出してみるね 「うん。わかってる。みんな暉さん借りてもいい?」 「うん。話しておいで」 母が優しい表情で答えてくれた。 「ありがと。母さん。そしてみんなを連れてきてくれてありがとう。千景さん。」 きっと空気が重くないのは彼らの蟠りが解けたからだと信じ千景さんにお礼をいった 「天青。しっかり話しておいで」 千景さんが笑顔で力強く言ってくれた。みんなに背中を押されて暉さんの手をとった 「うん」 そのまま手を引きさっきの部屋に戻ってきた。ここは元は俺が使っていた部屋だ。出ていった後もそのままにしてくれている俺の寛げる場所だから。

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