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話をしてもう一度リビングへ戻るとみんなでお茶してた。 「天青。話せた?」 「うん。あの…母さん」 「ん?」 「暉さんと…パートナーに…」 「おめでとう!!仲良くねぇ!!」 そう言うと回りからナゼか拍手が起こった 「やっぱだめかぁ。あいくん。俺たち揃って失恋」 「だな。まぁ仕方ねぇ。すごくお似合いだしね」 「俺たちは運命の人探すかぁ」 「そうだな」 「でもね。暉」 「はい」 「仕事は仕事。やることはちゃんとやってね。しっかり切り替えて公私ともによろしくね。君には期待してるんだから」 「はい。」 「天青は美人さんだから取引先とかでも人気だよ。みんなからの目が沢山ある。一つ一つ全てに嫉妬してたらきりないしそんな器の狭い子には大切な息子は任せられない。大丈夫?そこんとこ」 「…正直わかりません。けれど天青さんが注目されるのはわかる。自分で気持ちをコントロール出来るよう善処します」 「嫉妬しても家に戻るまでは我慢。プライベートになってから色々してね」 「ちょっと!母さん!何言ってるの?」 「それと天青。暉は見ての通りあっという間に人を虜にする魅力がある。お前は仕事は仕事と割りきれると信じてるけど…ん~…今回ばかりは相手が悪い。大丈夫?」 「大丈夫…一緒にいられるためなら頑張れる」 「そ。ならいいけど。あぁ。あと暉」 「はい」 「君はまだ不安定だ。だからどうにかなっちゃう前にここかさなえさんとこに言って。俺もさなえさんも話出来るから。頑張って欲しいけど頑張りすぎては欲しくない。それで暉が壊れちゃったら元も子もないでしょ?天青と一緒にいるために自分のこともちゃんと大切にすること。自分の心の声をちゃんと聞いて認めること。わかった?」 「はい」 「それとぉ…桐に惚れないようにね」 「桐さん?」 「うん。あのね。多分だけど桐は暉のこと気に入ると思うの。あの子はねぇいい子なんだけど。ね?縷紅」 「桐は天青と好きなタイプが似てるんだよね。これまでのことみてると多分大丈夫とは思うけど板挟みとかなることもあるかもしんない」 「俺には天青さんだけですから」 「それを聞いて安心したよ。天青は頑張りすぎるから苦しくても泣きたくても我慢しちゃうことがある。だから頼んだよ」 「はい」 「それと…仕事もよろしくな。」 「ん?」 「あれ?聞いてない?俺華陵院グループの傘下の会社で働いてるんだよ」 「モデルさん?」 「いや。ホテルだよ」 「あぁ。」 そういえば華陵院グループはホテル業もあったな。 とにかくいろいろな業界に幅を聞かせてる大きな会社なのだ。 「話しはまとまったみたいだね。じゃあお暇しようか。愛桜海くんたち送るね。」 千景さんがそう言うと四人は頷き帰っていった。 それに続いてさなえさん、縷紅さん、翠さんも帰宅していった。 こんなに沢山の人が俺のために来てくれた…なんてありがたいことだろう… 「どした?暉さん」 「…俺のためにこんなに…」 「みんな暉さん好きみたいだね。良かった。仲良くなれそう?多分縷紅辺りは同い年だしいいやつだから仲良くなれると思うよ」 「もうこんな時間かぁ。ご飯作るから食べてって」 「ありがと」 そうして暫くしてテーブルに美味しそうな料理が並んだ

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