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その日はゆっくりとすごし仕事に備えた。 もう一度資料を見直したりしていたらいい時間になっていた 「そろそろ休む?」 「はい」 「じゃあまたあした」 「え?」 「ん?」 「…寝ちゃうんですか?」 「えっ!?」 「少しだけ…抱き締めさせてください」 折角互いに想いが交わったのにこのまま寝せるのは嫌でわがままを言う 「だめ…ですか?」 「だめじゃない…」 「よかった」 天青さんは俺のところへ寄ってきてくれた。そして俺の掛けるソファーの隣に腰かけて遠慮がちに体を寄せた 顔が真っ赤だ…その姿がとてもかわいくてぎゅっと抱き締めた 「天青さん…好きです」 「うん…俺も…好きだよ」 「…キスしても?」 「ん…」 そう頷くと目を閉じた。キス待ち顔もかわいい… そっと唇を指でなでキスをすると身を委ねてきた 何度も啄むようなキスをする 「ん…暉さん…」 「ん?」 「俺…うれし…」 そういいながらゆっくりと開いた瞳には涙が浮かんでた 「泣かないで…」 「だって…嬉しくて…こうしていられるのはもしかすると短い間かもしれない…けど…すごく…幸せ」 「俺は直ぐに終わらせる気はないですよ」 「でも…」 不安そうに瞳が揺れる… 「どうしてそんなに不安なの?」 「…わかんない…大好きだからかな…」 「…不安なら抱き締めてあげる…何度もキスしてあげる…だから…一人で悩まないで…」 「うん…ありがと」 「ねぇ…天青さん…」 「ん?」 「好きだ」 「うん。俺も…それに…敬語外れてる…嬉しい…」 「あ。すいません。」 「ううん…嬉しいの」 「…ねぇ…可愛い…」 「え?」 「押し倒したい…」 「えっ!?」 「だめ?」 「…いいよ」

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