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「暉さんはお酒大丈夫なんだっけ?」
「どうでしょう?そんなに飲んだ記憶はないので」
「えぇ!!そうなの?まぁ飲んでみよ!」
「わかりました」
連れてきてもらったところは雰囲気のあるダイニングバーだった
「こういうとこくる?」
「いえ。外食はあまりしないので」
「そうなの?天青くんとは行かないの?」
「天青さんとは数回行った程度で後は天青さんと交互に作ってます」
「暉さんも料理出来るの?」
「簡単ものしか出来ませんけど」
「へぇ!顔もよくて仕事もできて料理もできて家事も得意らしいね。いうことないじゃん!」
「いえ。どれも天青さんのようにはいきません」
「まぁ天青君は昔から何でもできたからね」
天青さんのことをいろいろ話してくれている桐さんはとても幸せそうだった。
「あの。桐さん」
「ん?」
「天青さんから聞きました。いろんなこと」
「あぁ。好みが似てるとかって話?」
「えぇ。」
「そうだねぇ。否定はしないよ。だって仕方ないでしょ?好みが被っちゃうの、だからね。俺暉さん狙いにいってんの」
「俺は」
「天青君と付き合うことになったらしいね。縷紅に聞いた。今回は悪いけど奪いにいくよ」
「…」
突然の睡魔に襲われそのまま意識を手放した
「悪いけど誰にもあげないから」
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