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天青side 呼び出されたのは来週オープンするカフェ。 ミスがあったと指摘されたのは… 「これ。うちの用意したものではありませんね。最終確認は私が行ったので間違いありません」 「それが違うものになっているでしょ?」 「いいえ。これは隣町の貴方のカフェのテーブルセットだ。私たちが発注したものは明日午後到着予定になっているはずです」 「…はぁ。やっぱり君には敵わないね」 「嘘をついてまで私を呼び出すとは一体どういうことですか?」 「君がいくら食事に誘っても首を縦には振ってくれないからね」 「そういうことでしたら私はこれで」 「簡単に帰すわけないでしょ?」 そう言うとその大きなテーブルセットに押し倒された 「何の真似ですか?貴方の信用問題にか関わりますよ」 「それでもいいよ。君を抱けるならね」 「多くいる貴方の社員たちは?」 「しらない」 「そういう考えの方とは今後一緒に仕事できません。そうしたら貴方の方が大打撃では?」 「もう黙ろうか?」 そう言うと男は懐から注射器を取り出した 「本当はこんな手荒な真似はしたくなかったんだがね。君が素直にならないのが悪いんだよ?俺のこといつも誘っていたくせに」 「誘ってた?そんな記憶露程もありませんが?」 「素直じゃないね。俺のこと愛しているくせに」 「なにを勘違いなさっているのでしょう?脳内お花畑ですか?」 「くすっ。そんな可愛くない言葉も使えるんだね新鮮で益々愛しいよ」 どうにかその怪しげな液体から逃れたくて必死に冷静を装い話す 内心は恐ろしくて恐ろしくてたまらない…。 誰か…助けて…怖い…怖い…怖い… 「さて。まだまだお話ししたいけど…そろそろ君を堪能させてもらおうかな」 ここまでか…腕にチクリと痛みが走り身体中が一気に沸騰したように熱くなる 媚薬…こんなに強いのは使われたことがない…自分が果たしてどうなってしまうのか…全くわからない

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