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桐side 『…』 「ふふ…そんな警戒しないでよ。暉さんには媚薬飲ませて迫ったけど俺に指一本触れなかったよ。結構強めのものだったんだけどね。あれ」 『薬?』 「これまでの人たちは薬なんて使わなくったって誘惑すればすぐに俺に食いついてくれた。けどさ。暉さんは強めの媚薬を使って俺が上で裸で腰を振ってもさちっとも触ってくんないの。もうね。完敗。だから諦める。だって…きっと暉さんは天青くんを幸せにしてくれるから…きっと…天青くんを捨てやしないから…」 『桐。何言ってるの?』 「天青くん…俺はずっと天青くんだけが好きだったんだよ。だから天青くんと一緒にいる人は俺が迫っても揺れちゃダメ。やっちゃだめなの。」 『桐?』 「これまでごめん。天青くんが好きな人たちが俺を選んだのは…俺がそう仕向けたからだよ。実際皆と付き合ったけど…俺は適当な時間が経てば別れを切り出してた。だって好きでもない人と一緒にいるなんて耐えられなかったから」 『え?』 「まだわからない?これまでのことは全て天青くんの気持ちがわかった上でやってたんだ。だって天青くんが好きな人だよ?天青くんに一途でなきゃ任せられない。天青くんには幸せになってもらいたい。すぐに他からの誘惑に惑わされる奴なんてだめだから。だって俺の好きな人なんだもん。誰よりも大好きな天青くんなんだもん…天青くん…あのね…俺が好きになった人って…天青くんだけなんだ…。ずっと…ずっと…すーっと…天青くんが大好きなんだ…」 『…桐…ごめん…』 「あーあ。もう…何でそんな声出すのさ。俺が悪いのに。ごめんね。最低な幼馴染みで」 『桐…ごめん…気持ちに気付いてあげられなくてごめん…俺にとって桐は大切な幼馴染みで弟みたいな存在でしかないの…ごめん』 「いいよ。わかってたからこんな汚い方法使っちゃって…たくさん傷付けて…ごめんなさい…」 『桐…』 「今後も友人としビジネスパートナーとして…側においてくれる?」 『勿論だよ』 「ありがと…」 『桐?泣いてる?』 「泣いてなーい。またね」 これ以上天青くんの声を聞いていると我慢できなくなりそうだったから失礼だけど急いで切った 「あぁ…長かったな…」

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