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桐side
「んなのただ沢山の子とやりたいからでしょ?」
「好きだけど手に入らない相手のことをどうしようもなく思ってるからだよ。片思い歴…もう…10年くらいだな」
「へぇ。萩くん以外に一途なんだねぇ」
「そうかもな。他のと体を重ねてきても気持ちは伴わないんだ。ただ人間の本能に逆らってこなかっただけのこと」
「ふーん。萩くんが本気で好きな子ってどんな人?」
「ん?んー…素直じゃなくて強がりでなんでも自分でできちゃうような超絶美人だな」
「へぇ。そんな子いるんだ?」
「うん。いるよ。…目の前にね」
「へぇ…っ?えっ?」
「俺が好きなのは…桐。お前だよ」
は?意味がわからない。出会ったのは8年くらい前。10年くらいとかそんなことあるわけない
「は?え?出会ったのはそんな前じゃないでしょ?なんの冗談?」
「…弥勒 竹緖」
それは俺の初めての恋人の名だ。天青くんとうまくいくことはないって…それでも天青くんのことが好きで好きでどうしようもなくて…その思いは諦めれば諦めようとするほど募っていった…だから他の人と交わればその想いもなくなるのかなって何となく付き合った人。とても優しくしてくれた高校時代の教師だ。
とても優しくて俺の悩みを全て受け入れてくれた上で俺を好きになってくれた人だった。彼といるときは天青くんのことを考えなくてよかった…でも…結局付き合って始めはとてもよかったのだけれど後にアブノーマルな行為を求められ始めたためお別れした相手なのだけど。
結局天青くんのことを諦められなかったっていうのもあったから竹さんと別れた後に俺は色々考えてあの答えを導きだしたのだ。天青くんの好きになった人を試すってこと…
でも…竹さんが何で関係あるの?わからない。
「竹さんが…何?」
「…俺の義理の兄だった人だ」
「え?」
「まぁ一緒に生活したのは短い間だったんだけどね。すぐに両親は離婚しちゃったから。…まぁ…理由は…教師である竹緖くんが自分の教え子である子に手を出したのがばれたからなんだけど」
「それって…俺のせいじゃん…」
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