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桐side
「違うよ。お前と付き合っていたことは隠し通してた。お前の事を本気で愛してたから…ばれたのはその後だよ。その相手とは付き合っていた訳じゃない。一方的に竹緖くんに好意をもっていたあの子は竹緖くんを嵌めたんだ。でも手を出したのは事実。その相手はどんなプレイも受け入れられる子だったみたいだからね。桐は無理だったでしょ?変なプレイを迫られたこともあるはずだ」
「うん…」
「桐さ休みの度にうちにきてたでしょ?」
それは覚えてる。竹さんは俺を休みの度に自宅に招いてくれた。
「俺はその時大体家にいたんだ。それは竹緖くんの指示でね」
「え?」
「竹緖くんはそういう趣味もあってね。竹緖くんの部屋にカメラが仕掛けてあってそれを俺の部屋で見られるようにしたんだよ」
「っ!!」
「引くよね?でも俺さ桐を初めて見たときからいいなって思ってたからカメラ越しとはいえ見られることが嬉しかった。互いにあんなに求めあって乱れ狂うって」
「…こわ…」
「お陰でこんななったよね。俺。お前が綺麗すぎたせいよ」
「ちょ!!人のせいにしないで!!」
「…でね。」
「こら!話し切り替えるな!!」
「まぁまぁ。聞いてよ。その後違う子が出入りするようになったんだけどね…そっから竹緖くんどんどんおかしくなっちゃって…。」
「おかしくなったって?」
「その子を抱く度窶れていくんだよね。日に日に目も虚ろになってて…覚えてる?そんな竹緖くん」
「…担当授業なかったし部活も入ってなかったからほとんど会うことはなかったよ…でも噂はあった…弥勒先生が窶れていってる。病気じゃないのかって。それから少しして辞めてったからやっぱりどこか悪かったんだって…」
「その子かなり性欲強い子みたいだったし竹緖くん以上におかしなプレイ好きな子だったんだ」
「竹さんどうなっちゃったの?」
「このままだと死んでしまうかもしれないって危機感を持った竹緖くんはその関係を終わることを切り出した。
でも実はその子。いつの間にかうちにビデオ仕掛けててバッチリ竹緒くんとの行為を記録してたの。そんで終わろうと言われた腹いせにうちの親に突きつけた。で今に至る。その子の事があって懲りたのかそれからは生徒には手は出してないみたい。今はとっても元気に田舎町で教師やってる」
「今は元気なんだね」
「うん。そういやその子、この間逮捕されたみたいだね」
「逮捕?」
「うん。その子催眠術?みたいなので子供たち操って色んな男と女をその家に監禁してやることやってたみたい。自分の性欲満たすために家主が留守にしている間に好き放題してたみたいだね」
「え?」
それってまさか…いやいや…そんな偶然あるわけないよね…その被害者があの暉さんとか?そんなこと…
「桐?どした」
「ううん。なんでもない…」
「俺は桐を見れなくなってからつまんなくてさ。あぁ。俺は画面越しとはいえ桐に惚れちゃってたって」
「…」
「だからバイト先で再会できたとき本当に驚いたし仲良くなりたいって思ったんだ」
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