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第164話
なんだ…なんだなんだ…勘違いじゃん!!
「善くーん」
「本当に…なんでもないの?」
「ないよ。俺はね!困るのは善くんでしょ?」
「君を守るためもあったけど…けど…少し…妬いてしまった…だから俺…子供みたいに…あんなこと…ごめん…傷ついたよね?」
「うん!捨てられるって思ったら…悲しくて玄関から動けなくて熱出しちゃったくらいだからね。思いつめてたような顔してたのは?」
「君に別れを…告げられると思ったから…」
「ここに来た理由は?」
「俺最低なことしたけど…それでも静音くんを諦められなくて…話そうと思ってきたんだ…そしたら苦しそうにしてたから…焦って…」
「善くん。おやすみはいつ?」
「ずっと出っぱなしだったから連休をもらったんだ」
「じゃあ、俺の風邪もらっても大丈夫だね!」
「え?」
「俺の隣に来て。抱きしめて…温めて…だめ?」
「いいの?」
「いやなの?」
「嫌なわけない!けど…俺今汗臭いや…」
「いいよ。善くんきて」
手を伸ばすと恐る恐る手を重ねて近づいてきてくれた
「善くん…ぎゅってして?」
善くんは俺に覆いかぶさるようにしてぎゅってしてくれた。うれしい…うれしい
「きす…あ。だめだ…寝起きで俺の口の中…」
「キスしていいの?」
「だめー!やだやだ!嫌がられたら立ち直れない」
「静音くんの全部が好き」
そう言うと善くんがキスしてくれた。
「静音くん…好き…好きだよ」
「うーっ…顔が…いい…」
「それは君でしょ?もっとしていい?」
「うん…善くんがやじゃないなら…」
今度は大好きな深いキス。たまらなく気持ちいい
「っんん…」
「…まだ熱いね…」
「ん…」
「続きは元気になってからね。今日は眠ろ」
「…善くんのご飯…一緒に食べたい…」
「じゃあここに、持ってくる?」
「ううん。向こう行く…」
「わかった」
そう言うと善くんは俺を抱き上げた
「わ!!わわわ!!!」
「ふふ…変な声…可愛い…捕まってて」
あろうことが横抱きにされたもんだから驚いた。したことはあったけどされたことなんて一度もなくて俺には一生ないことだって思ってたから
「お、おおおお俺っ重たいよ!だからおろして」
「いやだ。君に触れていたいんだ」
迷子の子犬みたいな顔されたらそれ以上は言えなくてきゅっとしがみついた
その後も色んなお世話を甲斐甲斐しくしてくれた。
その後善くんは俺をベッドへまた運んでくれて自分はお風呂に行った
「俺も、一緒したい…」
そう思ってそーっとベッドを抜け出して浴室へ向かった。そして突撃した
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