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生徒会長の特別なお仕事の説明 6

「藤森さま、どうされましたか?」    親衛隊長、翠皇(すいおう)は同じクラスで入学式で俺の前に座っていた。それだけの縁だと思っていたけれど中学の頃に強姦されたのだという。そういう生徒の精神ケアも俺の仕事の一つだ。  強姦のせいでセックスに対してマイナスイメージがついてタチもネコも出来ない状態になっていた。強姦してきた相手が下手だったんだろう。かわいそうに。愛も快楽もないならそれは暴力と同じかそれよりも酷い。身体の傷は治っても心の傷はそのままだ。    デウスに相談した結果、翠皇のことが嫌いじゃないので親衛隊長をお願いした。本当は生徒会書記になるはずだったらしいけど快く受け入れてくれた翠皇はかなり使える奴だ。この学園のことも初等部からいるのでよく知っていて、それなりに顔が広い。    今では俺と同程度の背丈なので元ネコあるいは準ネコを相手にして不完全燃焼をした俺の発散相手に持ってこい。きっちり体力があるので先にへばられてしまって俺が興ざめることもない。    セックスに対しての翠皇のマイナス印象なんて俺にかかればポポイのポイ。  俺に誘われて、キスしたくならない奴、セックスしたいと思わない奴、そんな奴はいない。EDだって俺の誘いに乗って興奮して勃起するんだ。健康的な男子高校生がトラウマなんて馬鹿げたものでチャンスを見逃すはずがない。    最初はおっかなビックリだった翠皇も今では慣れたものだ。  俺が深夜に呼んだ理由もちゃんと分かってる。分かってるのに聞いてくるあたり「俺のことを」分かってる。    高一で身長を三十センチ伸ばした翠皇。  俺の親衛隊の中だとだいぶ異色なキャラになってるが俺に対する愛は誰より深いので誰も文句は言わない。  デウスほどではないにしても翠皇は俺の理解者だと思っていい。   「二人いっぺんに相手をされましたね。ココをこんなにやわらかくして……はしたない」    同い年に敬語で言葉攻めされる背徳感に快感に震える。  最初はピュアピュアな感じだった翠皇が今では深夜の呼び出しで勃起して俺を見て舌なめずりする雄の顔。  欲望にたぎった瞳で見られるのは好き。   「欲しいですか?」    すぐに挿入したいのはお前の方だろと思うけどエッチは気分も大切だから無言でうなずく。隠語連発よりも「すいっ、ちょうだい」と舌足らずに甘えるのがポイント。翠皇が興奮に震えてる。俺は結構、人によって違うときめきポイントの見極めが上手い。  デウスにも「その柔軟さマーベラス」と褒められた。素晴らしいって意味らしい。一つ賢くなった。    翠皇が強姦された事件は中学からここに通っている生徒にはみんなが知ってるらしい。強姦した犯人を追い出すために生徒会が問題を公にした。そのせいで生徒は転校して生徒の家は各企業から契約切られたりして倒産したらしい。  この学園の生徒は全員が全員、大企業の関連子息というわけじゃない。でも、大企業に情報を流せる立場にいたり繋がりがある人間は数多い。    それを狙って一般生徒がスポンサーを探すためにやってくることもある。特待制度は学費免除よりも本来は関わることがない上流階級の人間と庶民が同じ立場で出会える貴重な機会として作られている。ただ学生の内にそこまで自覚して動く生徒は少ないようだ。    まあ、全部デウス情報だけど翠皇は学園で守られる立場として保護されていた。親衛隊からも遠巻きにされて淋しかったのか外部生である俺にいろいろと話しかけてくれた。面倒でも俺の頼みは断らない。パフェのウエハースやケーキのチョコの飾りをくれる。セックスは俺好みを覚えて上手くなっていって文句の一つも口にしない。    翠皇は間違いなく愛されるより愛したい派で守られるより守りたい派。  なんだって受け入れるけれど、それ以上に寄越せと思う俺とはわりと相性がいい。    愛もお金も価値も俺はいっぱい欲しい。守銭奴じゃないから節約はしない。手に入ることで満足する。対価が支払われないことは俺のルールに反する。気持ちがいいことが好きだからこそ気持ちよくしてくれない相手は俺にお金を払うべき。    童貞二人のお代は彼らの両親からオジサマたちがもらっているだろう。  オジサマ経由で俺に報酬が支払われる。    翠皇のトラウマ払拭は誰の依頼も貰ってないけど支払いは翠皇自体がしてくれている。   「すい……ぃ、イイっ、すいの、気持ちいいっ」 「奥のっ、……ゆっくり、擦られるの、好きですね」 「……ハ、ァ、……うんっ、これ、これだめぇ……気持ちよすぎてぇ」    対面座位でゆったり責められると俺はかなりいっぱいいっぱいになる。  汗をかきながら俺の涙やよだれを平気で舐める翠皇は雄々しい。  いっぱい甘えたくなる乳首をいじってもらえてて気持ちいいけどキスして抱きしめられて一つになっている感覚を味わうのもすごく満足感がある。    百七十センチ超えた俺をちゃんと抱っこの体勢で責めてくれるのは翠皇ぐらいなので堪能する。騎乗位やバックや横向きもいいけどピッタリくっついて甘々ラブラブも最高だね。翠皇は俺の頭を撫で撫でしてどこまでも甘やかしてくれるので大満足。

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