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第3話 すれ違い

深夜の大捕物も終わり…… 康太はやっと、家へと帰れる様になり、溜め息をついた 学園の正門玄関には、兵藤の家からの迎えの車が止まっていて、康太は兵藤と車に乗った そして、飛鳥井の家へと送ってもらい、家の前で、兵藤の車から降りた 康太は玄関へと逝くと、鍵を開けた 深夜と言う事もあって……静まり返っていた 康太が玄関で靴を脱ぐと、一生が待ち構えていた 「遅かったな?何をやって来たんだ?」 「伊織は?」 「部屋にいる。」 「そうか。なら、一生、こっちに来い。」 康太は家に上がると、応接間のドアを開けた 「一生、鍵をかけろ。」 康太が言うと、一生は鍵をかけた 一生は、電気を着けた 電気を着けると………康太の唇の端の怪我に目が止まった。 一生は、唇の端に触れ 「無傷で返す筈だったのに……」と、静かに怒った 「貴史に仕返しをするなよ 自分から当たりに行ったんだからな…。 貴史を責めるな。約束しろ!」 「解ったよ!根に持つけど、仕返しはしねぇよ! だから、総て話せ!」 と一歩も引かぬ姿勢で康太に言った 康太は……一生に総てを話した 榊原が横領の犯人に仕立てられそうだった…と、総て一生に話した 一生は、昼の榊原を口説いてた男を思い出す 執行部に寄らないように口説いてたとは…… そして、下手したら、榊原が横領した事にされても、疑う余地もない程の完全犯罪に近かった……と、康太は言った 「疲れた……眠い…」 康太はソファーに寝そべった 「一生、オレ、此処で寝るわ 応接間出る時、鍵開けて行ってくれ。」 「お前が寝るなら俺も此処で寝る。」 一生は、応接間の鍵を開けると、ソファーに寝っ転がった 暫くすると、康太の寝息が聞こえた 「何でこんな所で寝るんだよ!」 こんな所で寝たら風邪引くし…一生は、康太を抱き上げて、3階の榊原の所へと連れて行った 榊原は、書斎で仕事をしていた 声をかけようとしたが…かけられず 康太を一生の自室に連れ帰った 康太をベッドに寝かせ、一生は、聡一郎の部屋をノックした 聡一郎は、直ぐに出た 「康太は?」 「俺の部屋にいる。 康太は応接間で寝ようとしてた 寝室まで連れていったら、旦那は勉強か仕事をしていた オレが康太を連れて来ても気付きもしねぇ… 仕方ねぇから、連れ帰ってオレのベッドで寝かせた」 「だから、昼、言ったじゃないですか? 康太が可哀想過ぎるって…」 聡一郎がごちる 「旦那も、かなり、厳しい立場だからな…… 成績落とした時に親まで呼ばれて、進路指導の教師に飛鳥井みたいな馬鹿と付き合ってるから成績が落ちるんだ…… みたいな事言われたからな… 何も文句を言わせねぇよに……本気になるしかねぇもんな。」 榊原の立場も理解して……一生は悩む 「仕事も……康太と一緒に居過ぎて停滞させましたからね。」 「総て康太優先の生活をだったからな… 皺寄せは来るわな……今がそれか。」 「伊織の想いは何時も……康太で……だけど……総て康太を優先したら……… 自分の事が回って行かない……完璧主義ですからね…彼は。」 「まっ、取り敢えず寝るわ。 康太が寝てて狭いけど寝るわ。 ならは聡一郎。」 「僕が康太と寝たい……変わりませんか?一生……」 「やだ!」 一生は、そう言い部屋へ帰って行った 聡一郎も、静かに部屋を閉めた 榊原は、勉強と仕事を片付け、一段落して寝室を覗いた 康太は……帰ってはいなかった 榊原は、リビングへ行きソファーに座った 最近……康太に淋しい想いをさせてるのは…解っていた だが、誰にも何も言わせないには……必死になるしか、なかった 時計を見るとAM2時を回っていた 榊原は、一階の玄関まで行き…康太の帰りを待とうとした そして、玄関の康太の靴を見付け! 応接間を覗いてみた 康太はいなかった 思案して……榊原は、一生の部屋のドアをノックした 暫くすらと……不機嫌な顔した一生がドアを開けた 「一生、康太を知りませんか?」 「康太はオレのベッドで寝てる!」 「 !!!……何故?」 「連れて行くのは許さねぇ! 話があるなら明日な!」 一生は、ドアを閉めようとした 一生は、榊原を睨んだ 「話がしてぇなら、上に行け! 康太は寝てる 康太の眠りを妨げるのは、お前でも許さない!」 榊原は、グッと堪えて…… 解りました、上に来て下さい…と、告げた 一生は、部屋を出ると鍵を掛けた 3階のリビングに行くと、一生はソファーに座った 榊原は、その前に座った 「康太は応接間で寝てたんだぜ! それを連れて来たのに、お前は気付きもしねぇで書斎にいた。 こんな淋しい場所ならオレは置いて行く気がしなかった。 しかも康太はお前の尻拭いをして、夜中まで、殴られた顔して、捕り物して来たって言うのによぉ可哀想すぎる! こんな扱いするなら、俺等は黙っちゃいねぇ!」 一生は、今日一日の康太の行動を総て話した 総ては………愛する榊原伊織の為…… 「旦那、仕事や勉強で忙しい時は、康太は俺等が面倒見る。 お前を責める気はねぇよ俺は。 だがな、康太が離れてた方がお前も身が入るだろ? だから、お前は康太に構うな! 自分の事に専念してろ。 ならな、俺は眠いんだよ。」 一生は、そう言い、リビングを去って行った 榊原は、一生が去っても……動けずにいた 飛鳥井家の集会の前に……親を呼び出され、成績が下がった事を言われた 学校に来た父親は……榊原に何も言わず帰って行った 総ては……自分が悪い…… だが、その悪い部分に……康太の名を連ねるのは許せなかった 康太といるから……だから、成績が下がった ほら見てみろ……なんて言われたくなかった だけど……それで、康太を淋しくさせてたら、本末転倒 誰の為に頑張ってるのか……解らない 況してや……執行部の横領は…… 自分の油断と、管理のなさが原因なのに…… 康太に始末させてしまった 「何をやってるんでしょうね……僕は…」 そう呟き……榊原の瞳から涙が流れた 康太…… 康太…… 君に逢いたい 君を…………抱き締めたい 康太……… 朝早く康太は着替えと、時間割りをしに3階の自室に戻った 目が醒めたら、隣に一生が寝てて驚いた 優しい男は、康太が応接間で寝るのを許せず、自分の寝室まで連れて来て、寝かせてくれたのだ リビングには榊原が、微動だにせずに座っていた 康太は声をかけようか………迷った でも、大事な事を考えてるなら……… そう思うと、声もかけられなかった そして、そのまま寝室へ入り、ドアを閉めた 榊原は、カチャと、ドアの閉まる音を耳にして、立ち上がった 寝室のドアを開けると、康太がいた 唇の端に青い痣を作った康太が…… 榊原は、康太に手を伸ばした 康太はヒョイとそれを避けた 「康太?」 「オレに構うな。 オレは自分の事は自分でやる。 だから、お前は自分の事をしてろ。」 康太はそう言うと、制服を脱ぎ、浴室に消えた 榊原も服を脱いで後を追う 「康太!」 康太は、シャワーの湯をつけず、水をかぶっていた 榊原は、慌てて湯を出し、康太を暖めた 「伊織、気にすんな。 オレは良く水をかぶってる。」 「康太……気にせずにいられる訳ないでしょ?」 榊原の腕が康太を捉えると……胸の中に抱いた すると、康太は抗った 「オレに触るな!」 「康太?」 「オレに構うな! オレは一人で出来て来た! お前の手を煩わせる事はしたくはねぇんだ! だから、オレに構うな!」 榊原は、強引に康太を引き寄せると接吻した 康太の力が抜け……床にずり落ち……泣いた 「お前が触ると……オレは甘えてしまう…」 「甘えても良いんだよ?」 康太は首をふった 「甘えるのは、もう止めた。」 「何故?」 「だから、お前は自分の事をしてろ。 オレは今まで自分でしてきたんだから、出来ねぇ事はねぇんだからな。 さてと、着替えて行かなきゃな。」 康太は、榊原の腕から抜け出し、出ようとした 榊原は、一歩も引かない姿勢で、康太を浴室の床に押し倒した 「こんな……康太をなくしてしまう為に… している訳じゃなかったのに………何故? こんなに愛してるのに……!」 榊原は、康太の唇を、貪った 腕の中の康太がグッタリして、榊原は慌てて康太を洗い、浴室の外に出た 康太の体をバスタオルで拭き、自分の体も拭くと、康太をバスタオルで包み、ベットに座らせた 榊原の指が康太の唇の端の傷をなぞる 「康太……脚本家の仕事は、今のを片付けたら、当分しません 力哉にも伝えてあります その仕事も片付きました。」 榊原が、そう言うと、康太は…そうか…と呟いた 「君に淋しい想いをさせてるのは解っていました。」 「淋しくなんかねぇ! だから、構わなくて良い。」 「どうしてそう言う事を言うの……淋しいでしょ?」 康太は頬を触る榊原の手を振り落とした 「オレの様な馬鹿といるから、成績も下がるんだよ! 別居しょう。 オレは空き部屋に行くから……っう……」 康太は榊原に殴られた 昨夜の傷が開き……唇の端から……血が流れた 「誰にも文句を言わせない点数を取ります 誰にも僕の康太を卑下させはしません! 例え君でも…僕の康太を卑下するのは許しません!」 榊原の舌が優しく康太の血を拭って行く 「馬鹿みたいに頑張って……君を無くしていたら……意味がないじゃないですか… 君を…傷付けていたら……意味がない……」 榊原は、康太を抱き締め……泣いた 康太は榊原の頭を優しく抱き締めた 「泣くな……伊織……」 「一生の部屋にいるって……聞いた時…… ドアを蹴破って連れて帰りたかった…… でも……僕にはその資格がなかった……」 「応接間のソファーで寝てたんだよ。 そしたら、一生が連れ帰ったみてぇだ。」 「応接間のソファーなんかで寝てたら風邪をひく…」 「昔は……やってた。 眠たくなると玄関でも、オレは寝る。」 「……康太……」 「だから、気にすんな。」 「気にします……。 康太……逃げないで… 君に拒絶されたら……僕は……狂う……」 榊原は、深い接吻を康太にした そして全裸の康太の素肌に手を這わせた 康太の体に……火が着く…… 「こんなに愛してるのに……君を無くしたくないのに…… 誰にも………何も言わせたくはないのに………」 榊原は魘された様に呟き……康太の体に愛撫を散らした そしてローションの滑りを利用して……康太の中へ挿入して体を繋げた 榊原の細胞が……歓喜してざわめく 康太が足りなかった………と、訴える 榊原は、康太にのし掛かると、両手を繋ぎ…ベッドに縫い止めた 榊原の腰が抽挿を繰り返し……肉棒が激しく康太の中を犯す 康太は仰け反り……喘いだ 康太も……体内に榊原が挿入して来た時に……腸壁が蠢きざわめいた 歓喜する身体は……榊原の、カタチを覚えて、包み込む 互いが足らなかったのだ……… 忙しさに……身を任せ……愛し合う事を……蔑ろにしてしまった 身体は正直で……足らなかった日々を欲して疼く 康太は榊原を見詰め……その瞳から……涙を溢れ……流れた 康太の淋しさを一番解っていたのは榊原なのに…… 必死に康太に我慢させた…… 総ては……榊原を愛するが故に……康太は堪えていたのに…… 榊原は、康太と隙間なく抱き合った 康太の腕が榊原の首に回る 榊原を、掻き抱く康太の手は……震えてい 行為が終わっても……榊原は、康太を離せずにいた 時計の針は……AM10時を告げていた 7時に康太を押し倒し……止まらずに行為に突入して……遅刻確実だった 「康太……離れないで…… 別居なんて嫌です。」 榊原の体の上に乗っている康太の瞳から涙が溢れ……榊原の胸に落ちて……流れる 榊原は、康太を抱き締めた 「伊織の……足手まといにはなりたくなない……オレは我慢出きるし、自分の事は自分で出来る……。」 康太の心が痛かった 必死で愛する男を守ろうと………堪えていた 「僕が……限界です……。 康太のいない生活に堪えれません…。 君を抱いて……いかに君が不足していたのか、解りました。」 「……っ……ぅ……」 康太は泣いていた…… 無くしたくないのは……この世で唯1つ 愛する……榊原伊織…唯一人 「康太……ごめんね。 僕は…意地になってただけです。 君といるから……って台詞を吐かれてしまった自分の不甲斐なさに……意地になってしまったんです 後、脚本の仕事は……今のを片付けたら、当分しません。 最後の追い込みをしてたので……必死でした でも……それも総て……君を犠牲にしてやる事では有りませんでした……。」 淋しくて……でも言っちゃあダメだと心に決めた 自分の事は……自分でやって、榊原の邪魔にならないように……気を付けていた でも……広いベットに一人きりだと……涙が出て…… いかに榊原に甘えて、甘やかされて過ごしたのか……想い知らされた そんな時は……水を被った 水を被って……我慢した なのに………抱かれてしまったら……自制が…崩れる 明日から……また、この広いベットで一人で眠る…… 康太は我慢して……嗚咽を漏らして……泣いていた 「康太……泣かないで……」 榊原は、康太の背中を撫でた 康太は泣いて……泣いて……泣き疲れて…… 眠りに堕ちた 榊原は、康太を離すと、浴室に向かい、バスタブに湯を張った そして、康太を浴室の床に下ろすと、膝の上で体を洗った 康太の体内の精子を掻き出し、体を洗い、浴槽に入れた 榊原は、体を洗い、シャワーを浴びると、バスローブを羽織り、ベットのシーツを変えた そして眠れる様に支度すると、康太を持ち上げ、一緒にバスタブに浸かった 体を温め、康太の体を抱き上げる バスタオルで体を拭き、ドライヤーで髪を乾かすと、榊原は康太をベットに寝かせた 康太を寝かせると、その横で勉強道具を出して勉強を始めた 最初からこうしてれば良かった 康太が寝てるなら、その横で勉強して 康太が側にいない時には、書斎で仕事してれば良かった 側にいる努力をしょうと……康太に言ったのに……その努力を怠った 榊原は、集中的に勉強をして、頭に入れた 勉強なんて、掃除してても単語位は覚えられる。 洗濯してても数式は頭に入る 榊原は、悔やんだ 康太は昼近くまで寝ていた そして目を醒まし……ボーッと、何で寝ているのか思い浮かべていた あぁ……伊織と…………体を繋げた出来事を思い出す そして………! 横を見ると榊原は、勉強していた 起きた康太に気付くと、榊原は、康太の顔を覗き込んだ 「目が醒めた?」 優しく声をかけ……接吻する 「伊織……?」 「お腹減ってますか?食べに出ますか?」 榊原は……優しかった 信じられない位……優しく康太を見詰めていた 「オレ、学校に行かねぇと……。」 康太が言うと、榊原も 「ならば、僕も行きます。」 「伊織…?」 「康太の側にいないと、康太が僕の手を必要としなくなりますからね。」 「そんな事ない……」 「そんな事あるでしょ? 僕に触るなって言って水被るし…。 応接間で、寝ようとするし…。」 「気にしなきゃ良い…」 「それは無理ですよ。 康太を気にせずになんて生きていけません 一緒にいる意味がなくなる……」 「伊織…」 「君といたいから、僕は飛鳥井に住んでるんですよ? 一緒にいないのなら……同じ家にいる必要がなくなる…」 「オレは、お前の足を引っ張りたくない!」 「足なんて引っ張ってないでしょ? 次のテストではトップに躍り出て何も言わせません! だから、君は気にしなくて良いんですよ。」 榊原は、康太を持ち上げ、膝に乗せた そっと優しく康太を抱く…… 「康太、一緒に居たいから僕達は一緒に住んでるんですよ。 少し余裕がなかったのは…認めます。 父さんに成績不振で学校に越させてしまった……ショックで…無我夢中になり、余裕が有りませんでした……。 それで康太を淋しがらせてたら……本末転倒ですね。」 榊原は自嘲的に笑った 「オレ、伊織に甘え過ぎていた。 伊織が構ってくれるのを当たり前に思ってた。 でも、違うって解った。 伊織の時間をオレがダメにしていたから… だから、足を引っ張らないように……我慢した 伊織に……迷惑かけないように……一人でベットで寝た……… でも伊織のいないベットで寝る位なら……応接間のソファーで良いやって思った…… 伊織のいない空間にいるなら…… 見えない空間にいた方が邪魔にならねぇからって……」 康太の胸のうちを聞かされ……榊原は、胸が痛かった 「ごめん……君を苦しめました……」 「好きすぎて…オレは伊織の負担になっていた……気を付けるから…側にいて…」 康太の腕が榊原に絡み付く 「君は…何も気を付けなくて良いです。 そのままの君で良いです。 総てが僕の愛する康太なんですから…」 榊原は、康太に深い口付けを送り……体を離した 「学校に行くんですよね?」 康太は頷いた 「ならば、僕も行きます。 その前に昼を食べに行きましょう。 車で行って、学校の駐車場に少し位、停めておいても解りゃしません。 行きますよ。」 榊原は、ベッドから降りると、康太に制服を着せた 自分で着ようとする康太を押し止め、榊原は、康太に制服を着せた そして自分も桜林の制服に袖を通すと、康太に軽くキスをした 「体…辛くない? 手加減出来ませんでしたからね。」 「辛くない…して欲しかったから…」 康太は頬を赤らめ、答えた 可愛すぎる…… 「着た、制服を脱ぎ飛ばしたい……」 榊原は、危ない事を言って苦笑した その時、康太の電話が鳴った 兵藤からだった 電話に出ると「4時までに学校の執行部室に、旦那と来い!解ったな!」と告げ電話を切った 「伊織…4時までだって…」 時計を見ると3時少し前だった 榊原は慌てて康太と寝室を出て鍵をかけた 「ファミレスで、お昼を食べましょう お腹、減ったでしょ?」 康太は頷いて…榊原の服の裾を掴んでいた 榊原は、康太を抱き上げると、階段を降り、玄関へ向かった そして外の駐車場へ向かい、ファミレスに向かった ウェイターに案内されて六人かけ用のテーブルに案内された 康太と向かい合って食べてると、一生と聡一郎と慎一が近寄って来て、椅子に座った 一生は、榊原に 「このファミレスに来ると思って待ってたのに……何時間待たすんだよ!」 と、文句を言った 聡一郎は「お腹…ダブダブです。」と、ゲップを、していた 慎一は「ずっと座ってたから、お尻が痛い……土方の方が楽かも…」とボヤいた 康太はハンバーグ定食で、榊原は、和風定食を頼んだ 一生は「しかし……何時間犯ってたんだ?」と揶揄した 「犯ってたのは、3時間位ですよ。 後は康太が泣いて眠ってしまったので、寝かせてました。 話もしなきゃならなかったしね。」 と、榊原は、しれっと答えた 「3時間……」一生と聡一郎は唖然とした 「ずっと行為をしてたと……?」 「今日は、短かったです。 何時もなら5時間とか……朝まで繋がりっぱなし…なんて有りますからね。」 榊原に更に追い討ちをかけられ…… 一生と聡一郎は、言葉をなくした 何か…変な事を聞いたのかと、榊原は、逆に問い掛けた 「しませんか?それ位? やりますよね? 一生だって力哉と朝までとか、 聡一郎なんかは、まだ悠太は若いし、朝まで繋がりっぱなしとか……有りますよね?? 止まらない時なんか…抜けずに6回とか…」 一生も聡一郎も……ぶるんぶるん……首をふった 「一回のセックスに5回はイッときますよね?」 一生は天を仰ぎ……聡一郎は額に手を当てた 一生は、淡白だった 力哉も淡白で、あまり激しく繋がらなかったりする 一緒にいられれば満足……みたいな時があり、抱き合って寝るだけの日もある 聡一郎も……悠太は結構淡白で…… 若いと言っても2回もすれば満足して、抱き合って寝てしまっていた 聡一郎も……それで満足していた 一生も聡一郎も慎一も……想わず康太を見た こんな小さい身体で……榊原の相手をしてるとは……そのうち……壊れなきゃ良いけど……と、心配になった 榊原は「毎日手を抜かずに愛し合えますよ、僕は。」と言うから……毎日かよ!と一生は呆れた 「伊織、プリン食いてぇ。 それと、早く食って行かねぇと貴史が待ってる。」 康太に言われ、榊原は呼び出しボタンを押した 注文に来たウェイターにプリンを注文すると、食事に専念した プリンが来るまで榊原は、康太の傷に触れていた 「こんな傷を作って……」 康太はニカッと笑い、榊原の指を舐めた プリンを持ってきたウェイターが危うくプリンを落としそうになり…… かなり動揺して……プリンを置いて引っ込んだ 康太はプリンを食べ幸せそうに笑った 食べ終わると、榊原に口を拭いて貰い、榊原はレシートを持って立ち上がった 康太も立ち上がり歩き出すと、一生は自分達のレシートを持って榊原に続いた 聡一郎、慎一も立ち上がり後に続いた レジに逝くと榊原は一生に振り向き 「君達のレシートも下さい」と謂った 一生は榊原にレシートを渡した 榊原のお詫びの気持ちだと解っていたから‥‥ 「これでチャラにはしねぇけどな」 でもこれからも康太の傍にいるならば、イーブンくらいには考えてやっても良いぜ!と笑った 榊原は笑っていた 康太も笑っていた それを見てる一生も聡一郎も慎一も許せてしまえるから‥‥少しだけ悔しかった

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