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第19話 帰還
榊原はベットに座り康太の事を頬を撫でた
「康太…帰って来たんですね?」
榊原が触れると……康太は目を開け
榊原の指に擦り寄った
「伊織…」
魂の入った康太の声だった
「康太…」
榊原は康太を抱き締めたまま……
体を震わせ……泣いていた
「伊織…ただいま。待たせたな。」
康太はそう言い、愛する男を抱き締めた
愛する男を苦しめた……
何も言わず何時も送り出してくれる……榊原の苦悩は誰よりも……辛い
榊原は、言葉を振り絞り
「お帰りなさい……康太…康太…」
と、康太に声をかけた
康太のいない1週間は…本当に辛かった
「君のいない日々は…本当に辛かったです…
君の声が聞けないのが…こんなに辛い事だって……思い知らされました…」
「伊織…泣くな…。心配かけたな…」
「飛鳥井の家族も…一生達も…皆待ってます!顔を見せて上げて下さい!」
榊原はそう言うと、康太に服を着せた
「直ぐに押し倒されると思ったんだがな…」
康太は苦笑した
抱いて欲しかった
その力強い腕で………戻って来た実感をさせて欲しかった
「無理ですよ…皆…君を待っていたんですから…。
顔も見せずに何時間も…エッチに突入したら恨まれます。」
榊原は、康太に服を着せると…その唇に…
口付けた
康太の舌が……榊原の唇を舐める!!
榊原は、思わず、呻いて…蹲った
「康太…家族や一生達に顔を見せないと…皆、待ちわびているんですよ!」
康太は
「オレは直ぐにでも伊織を確かめようと帰って来たのにな……」と、溢す
仕方ない……康太は諦めて立ち上がった
榊原の腕が…康太に纏わり着く
「伊織?」
「そう言う事言いますか?
僕がどんな想いで………君を待っていたか!」
「伊織…」
「下へ行きましょう…。」
榊原は、自分を律し……堪えていた
「僕と同じ様に!君の家族や一生逹は!君を待っていたんですよ!
顔を出してあげなさい。」
康太は榊原の腕からすり抜けると、寝室を出た
榊原が康太を追う!
「康太!待って!」
「家族に顔を見せる。」
榊原はスタスタ歩く康太を追う
そして一緒に一階の応接間まで向かった
「家族や一生達に顔を見せたら初詣だな」
やっとの想いで戻ったのだ…抱き締めて欲しかったのに…
その力強い腕で抱いてもらい…帰って来た実感を身体中で感じたかったのに…
榊原を実感させて欲しかったのに…
仕方がない……榊原は…それだけ、家族や一生逹の心痛を見て来た事となるのか…
康太は……榊原の想いを解っていた
康太は応接間のドアを開けて、中へ入ると!!!!!
家族や一生逹は…康太の姿に釘付けになった
一生は立ち上がると、康太を抱き締めた
瑛太も聡一郎も…慎一も……玲香も清隆も…
悠太も……
康太を抱き締め……涙した
一頻り……康太は抱き締めさせておいてから、康太はソファーに座った
「腹減った…何か食わせてくれ!
そしたら初詣だな
痛てぇ伊織!!痣になる!」
榊原は康太を力を込めて掴んでいた
そんなに…我慢出来る筈などないのだ
そんなに………我慢させられたら……狂う
「君は……僕を苛めて……」
榊原は我慢してたのだ
直ぐにでも康太を抱いてしまいたいのを……
必死に抑え…家族や仲間に康太を見せた
皆…待ってたから……
その気持ちが解っていたから…
でも……これ以上の我慢は……無理だった
「飯、食わせてくれ…伊織…」
榊原は康太を抱き締めた
「嫌です!限界です!初詣は……今夜は諦めて……」
「……」
康太は慎一に「飯、くれ。」と頼んだ
慎一が康太の前に、ご馳走を置く
康太の腕は…未だに榊原に掴まれていた
「伊織…飯を食わせろ!」
そう言うと……榊原は康太を抱き上げ…
応接間を出て行った
3階の寝室まで康太を運ぶと…ベッドに押し倒した
「伊織…!お前が家族に顔を見せろって言ったんだろ!何故オレを掴む!」
榊原は、康太の腕を離した
「君は…僕がどんな想いで待っていたか…知らない…。
僕が……どれだけ君に逢いたかったか……」
「なら、おめぇはオレがどんな想いで帰って来たか知らねぇじゃねぇか!!
お前に逢う事だけを思い浮かべ帰って来たオレの想いなんて知らねぇじゃねぇか!
逢いたくて…逢いたくて…
伊織の腕を思い浮かべて…帰るのに必死だったオレの想いなんて知らねぇじゃねぇか!」
康太は叫んだ!
そして泣いた…
………康太は抱き締めて欲しかったのに……
康太は頭に血が上ってるから落ち着こうと離れようとしたが……
榊原は、康太を抱き締め……離さなかった
「離せ………伊織……」
康太は榊原の家族を大切にしてくれる想いも……嬉しかったのだが……
抱き締めて欲しかったのだ…ギュッと……
榊原は康太を抱き締め……接吻した
「ごめんね…康太…
君を直ぐにでも抱いてしまいたかった…。
でもね…康太…皆が君を待っていたんですよ…。
なのに…君の帰還を知らせずに抱いてしまうなんて…出来なかった…」
「伊織……解ってる……オレが我が儘…言った…」
「違う……君は…僕に抱き締めて欲しかったんでしょ?
僕が…君を抱き締めてから…下へ行けば良かったんです…」
「……お前に…抱き締めて欲しかった…」
「抱き締めてあげます
僕の愛を君の体内に注ぎ込んであげます。」
「伊織…だけど……空腹で…多分お前の相手をしても気絶するだけだが…どうする?」
「……なら、舐めて…そのお口で…イカせて…
でないと…触って…もうこんなんだよ?」
榊原はズボンの中から……性器を取り出すと……康太に握らせた
熱く脈打つ…榊原の肉棒が康太の手の中で……更に硬く…育って行く
「伊織…自分でしなかった?」
「君を感じないと…性欲もわきません…。
1週間……修行僧よりもストイックに過ごしました…」
康太の指が…亀頭の割れ目に触れると…歓喜して濡れていた
康太は舐めて…愛した
その口で…榊原を愛した
康太に触れられると…榊原はもう止まらなかった…
「…康太…ごめん…止まりません…
君に触られたら…もう……止まりません」
榊原は康太の服を脱がせると…秘孔を解しにかかった
舌と指とで…康太を愛した
そして……我慢出来ずにローションを滴し、康太の中へ挿入口した
「あっ……君の中が…締まります…」
「あぁん…キツいって伊織…んっ…ぁぁっ…」
榊原は康太を上に乗せ…より深く繋がり康太の中を味わうかのように掻き回した
康太が快感で仰け反る
榊原はその鎖骨に噛み付いた
「っう…痛てぇって伊織…」
「まだ…気絶しないで
君の中を…感じさせて…」
「腹…減ってるんだもんよー……あっ…その奥…擦ってぇ……ぁぁっ…イイ…」
榊原は腰をグイッと押しやり…
掻き回すと康太は喘ぎ声を上げて鳴きまくった
二人は…隙間もなく抱き合うと…イッた
康太の中の榊原がドクンドクンと熱く脈打つ
榊原は、康太の中から、抜くと…康太の身体中に…愛撫の跡を散らした
余裕が出来た分…じっくりと康太の体を味わう
康太が悶え…肉棒を震えさせて鳴くと…
榊原は康太の性器を咥えて、吸い上げた
「ゃっ……伊織…嫌…イクぅ…」
秘孔に指を突っ込み…口は康太の性器を咥え……後ろと前からの刺激に…康太はイッた
そして…意識を手放した
榊原は、意識を手放した康太の中へ挿入すると、腰を揺すった
「康太…康太…」
呼び掛けながら…激しく腰を使う
榊原は……康太の中で…熱い飛沫を撒き散らした
康太は…気を失っていた
榊原は、康太の体を抱き上げると浴室に運び中も外も綺麗に洗った
そして体も髪も乾かし、服を着せた
榊原も支度をし、服を着た
康太を抱き上げ、ベッドに座ると康太を抱き上げ膝の上に乗せ…頬を叩いた
「康太、康太、お腹が減ってるんでしょ?
康太!」
榊原に呼ばれ…康太は目を開けた
康太の瞳に榊原が映る
「伊織…デカ過ぎ……痛てぇ。」
榊原は、康太の唇にキスを落とした
「君がいなきゃ…性欲もわきません…
その分…君を手にすると…止まりません…
許して…ねっ。」
「伊織…愛してる
お前だけ…愛してる。」
康太の腕が…榊原を掻き抱いた
「僕も君を愛してます!
君だけを愛してます。」
「伊織…愛してるの前に…明けましておめでとう…だ。もう年が開けてる。」
「明けましておめでとう…の前に姫始めに突入しちゃいましたか
仕方ないです。君を愛して止まないんですから。」
「伊織…腹減った。」
「だから、服を着せたでしょ?
下に何かあります
君の為に御節も作りました
行きましょ?
なかったら食べに連れて行きます」
榊原はそう言うと康太を抱き上げた
康太は榊原の首に腕を回し…抱き着いた
応接間に、行くと…まだ家族全員…一生逹がいた
慎一は康太を見ると食事の準備をして、榊原から康太を受け取り、ソファーに座らせた
康太はガツガツ一心不乱に食事をしていた
そして、少し満腹になると、榊原の膝の上で甘えた
「じぃちゃん」
康太が呼ぶと…源右衛門は「なんじゃ?」と答えた
「始祖の一族って知ってんか?」
「御厨か?知っておる
だがな、わしが産まれる前には潰れてないぞ。」
「あぁ。オレが潰したからな
じぃちゃんの産まれる頃にはねぇわな。」
源右衛門も家族も言葉を失った
「御厨忠和を討ったのはオレだ。
そして滅びの序章を放ってオレの果てを狂わしたのは、ソイツだ。
オレは…120年前に行き…御厨を昇華した
これで飛鳥井の果ての歪みはなくなった
唯オレは時空の行き来で体が消耗してる
眠りに着いたら…丸1日は寝るからな、その前に亭主の相手をして、家族に話しとかなきゃな…と、思った
父ちゃん、母ちゃん、瑛兄、京香、明けましておめでとう
今年も宜しく御願いします
一生、聡一郎、慎一、ただいま。
明けましておめでとう
今年もヨロシクな。
じゃ、オレは寝る
伊織…オレの体をベッドに運べ…」
康太は限界…とばかりに意識を手放した
スースー寝息を立てる康太の姿を…榊原は愛しげに見詰め抱き締めた
榊原は立ち上がると、康太を抱き上げた
そして、家族や一生達に
「明けましておめでとう御座います
本年もどうぞ宜しく御願い致します
僕は康太と惰眠を貪って来ます。では、お休みなさい。」
頭を下げて、応接間を出て行った
康太の服を脱がせると、自分も服を脱ぎ捨て…全裸になった。
互いの体温を一番感じられるのは…全裸だった
榊原は康太の温もりを感じたくて…康太を抱き締めた
そして…目を閉じた
二人で惰眠を貪る為に………
康太は目を醒ますと、ベッド横のテーブルの上のスマホを手にした
スマホの画面には1月2日AM3時10分と表示が出ていた
大晦日の深夜に帰って来て、榊原とエッチして
家族に挨拶して、眠りに堕ちてから、1日が過ぎていた
起きてスマホを見ていたら榊原の腕が康太を引き寄せる
康太はスマホを置いて、榊原の腕の中に収まった
「目が醒めたの?」
榊原が康太の頬にキスを落としながら聞く
「おう。何時か見てた
オレは丸1日寝てたのか?」
「そうですよ。凄いイビキでした。」
榊原が笑う
康太は拗ねた様な顔をして、榊原を、見た
「そんなオレは嫌い?」
「愛してますよ奥さん
君以外愛せる筈などないでしょ?」
「伊織…オレも愛してる!
伊織の腕を腕の中に帰りたかった…。
帰ったら…伊織に抱いてもらいたかった…」
榊原は…康太の愛の囁きを…下半身で受け止めた
榊原は康太に…熱く滾る性器スを押し付けた
「ゃっ……伊織…熱い…」
「仕方がないでしょ?
君の愛の囁きに反応してしまうんですから…」
「なら仕方ねぇな…」
康太は笑った
榊原は熱に魘された様に……康太を欲し…
康太も……榊原の熱を求め…脚を開いた
二人は互いを熱が治まるまで…互いを貪り…
求め合った
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