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第48話 メラメラ
学校に行く前に…兵藤の家の呼び鈴を押した
すると、登校しょうとしていた兵藤が玄関を開けた
「康太…えっ!!隼人!」
兵藤は、康太の顔を見た!
康太が黄泉に行って…意識がなくなって学校に出なくなった時に…
兵藤は一生の携帯に電話をした
その時に……兵藤は、隼人の妻の死を…知った
そして…隼人は失踪して…康太が魂を飛ばして…呼びに行って…意識がないと…
総て聞いた…
一生は、総てを話して…少し待ってくれ…と頼んだ
その隼人が…康太といたから…兵藤は驚いていた
康太はニカッと笑い
「待たせたな!貴史!
我等、四悪童も勢揃いした!
番犬も揃った!行くぜ!貴史!
オレは今、メラメラ燃えてんだ!
うかうかしてたら、置いてくぜ!」
と親指を立てた
「お目ぇが、眠り姫やってる時も!
俺は動いていたのによぉ!
眠り姫なら、伊織のキスで目ぇ醒ましやがれ!」
「醒ましたがな。
バッチリ目ぇ醒ましたがな!
そりゃぁ濃厚なエッチもしたもんよー!」
兵藤は、康太の尻を蹴りあげた
「なら、さくさく動きやがれ!」
「貴史!オレが動く時、おめぇも動くに決まってるだろ?」
「仕方ねぇな!さぁ行くぞ!」
兵藤は、康太を急かしながら…歩いた
康太は…急かされ走る
その時…兵藤のポケットに…康太は…ポトンた…何かを入れた…
そして、何もなかったかのように…走って学校に行った
一生は、目敏かった
「今、貴史のポケットに何か入れた?」
と榊原に聞いた
「康太の…血の結晶の宝石を入れた…ネクタイピンとカフスですよ。
兵藤の指針になれ…と康太が作らせました」
「ネクタイピンとカフス?何故?また…」
「戦地に出向く…貴史への餞…だそうですよ!
初志貫徹忘れざるべからず!って書いて…ポケットに忍び込ませると言ってました。」
「あぁ…アイツは戦地に行くが定めか…。
孤高の戦士は…戦地では一人で闘わねぇといけねぇからな。」
「せめて…一人ではないと…指針を忘れない為に…作らせたのでしょうね…。」
「兵藤貴史の行く末は…果てしなく険しい…
だから、康太は…切り捨てられたのに…時間と想い出と…先の約束をしてやったのか…」
一生が呟くと…
「早くしろよ!一生!
ジジィじゃねぇんだから、走れ!
それとも力哉と犯り過ぎか?」
と康太から発破をかけられた
「くそー!俺は最近、一人寝ばかりで腰は使ってねぇのによぉ!頭来た!」
一生が走ろうとするのを…榊原が首根っこ掴んだ
「何で一人寝何ですか?」榊原が尋ねる
「眠り姫が気になって…力哉はそんな気にはなれないと…泣いてばかりだ!」
榊原は……あちゃーと目を覆った
「伊織!ジジィじゃねぇとこを見せねぇとな!行くぞ!」
一生は走り出した
榊原も走り出した
ん?何だか…体が軽い…???
榊原は…段違いの体の軽さに…苦笑した
これなら…空だって…飛べそうだ
榊原は、苦笑した…
重苦しいまでの重圧感を増し…榊原は身軽に走った…
側を歩いていた…生徒は…立ち止まり…
通りすぎるのを…待つ程に…
康太達は、生徒会室にいた
「ダンスの練習は、着実なのかよ?」
康太が聞くと
現生徒会役員が「皆、楽しそうに取り組んでます。」と説明した
兵藤が「チェックしねぇとな。
明日辺り…総練習入れとくか?」と呟いた
康太はそれに賛同して
「だな。見てみねぇとな。」と続いた
「ならば、伝令を流しなさい!」
榊原が言うと…現生徒会役員は…直ぐに動いた
兵藤が康太に「重苦しくなってねぇか?」と耳打ちした
「解るか?オレ等は…慣れってっから、何とも思わねぇけどな…。」
「慣れ…るのか?
まぁ人畜無害だ…。
気にはならんか。」
「そうそう。気にしてやるな。
そのうち目醒める…。
そしたら貴史…楽しみだな。」
康太がそう言うと…兵藤は嫌な顔をした…
「目醒めなくていい気がする…!」
「さてと、貴史、校内、練り歩こうぜ!」
「視察かよ?」
「貴史、自分の目しか信用すんじゃねぇぞ!
この先も…だ!その瞳に映るのが…真実だ」
兵藤は、嬉しそうに…笑った
四悪童…と、前生徒会長、前執行部 部長等が……校内を歩くと…生徒達は歓喜して騒ぎになった
康太が気さくに…声をかけると…生徒は嬉しそうに返事を返した
全校生徒は…帰ることなく練習に励んでいた
3年も…頑張って…練習していた
「プログラムと打ち合わせをしねぇとな。
各クラスの代表を呼んで、詰め合わせをしねぇとな。」
康太が言うと、現生徒会長が下絵は作っときました!と、康太の前に、紙を渡した
康太は…それを見てニャッと笑った
「使える男だな。藤森
もっと前に出て攻めてけ。
そしたら、生徒は一目置いてくれる。」
現生徒会長は…康太に頭を下げた
「さてと、校庭まで行ってデモンストレーションしとくか!」
康太は…廊下は走らず…校庭に出たら走った
校内の廊下を走ると榊原が、怒るから……
四悪童を見付けると…生徒が窓から顔を出した
康太は手を上げ、来い来いと手招きすると…
「わぁぁぁぁぉ!」
と生徒が走り出し…飛び出して来た
あっと言う間に、康太の回りは人だかりが出来
「宣言祭まで、後少しだ!
頑張ろうぜ!」
と康太が言うと
【おおおおおおっ!】と生徒が返事をした
飛鳥井康太と言う人間は…
人の心に火を着けるのが…上手かった
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