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第57話 始動

須賀と相賀が帰ると、天宮は笙の事務所の社長を横領で告発した 暫くすると笙の事務所の社長は…事情聴取の為に警察に連行されて行っ それが片付くと天宮も帰って行った。 慌ただしく…皆が帰ると神野は息を吐いた 「疲れる…」 思わず神野が呟くと小鳥遊は、横っ腹を突っついた 康太は笑って「神野、オレは着替えて来る、待ってろ」と告げた ならオレも着替える…と一生も言い、聡一郎、隼人、慎一も着替えに出ていった 「清四郎さん達も着替えて来ますか?」 「そうだな…。 着物は疲れた…。 良いのか着替えても?」 「良いですよ。 その間に神野と小鳥遊は飯でも食わせときますから!」 康太が言うと神野は 「了解。玲香さんに飯をねだって来ます。」と溢した 「神野、今飯を作ってるのは、京香だ! 瑛兄の妻だ。 今なら瑛兄もいるから、頼んでおいてやる 力哉、清四郎さん達を着替えに乗せてってくれ。」 力哉は「はい。」と言い立ち上がった 康太は応接間を出てキッチンに行った キッチンに行くと瑛太が食事をしていた 「京香、神野と小鳥遊に飯を食わせてやってくれ! 失礼のない様にな。 オレの用で呼び出したんだからな!」 康太が言うと京香は「解っておる。飯を食わせておく!」と答えた 康太と榊原は着替えに向かった 神野と小鳥遊は瑛太の隣に座って出されたら飯を食い始めた 「瑛太…つくづく思うが…康太は恐ろしいな…」と溢した 「私の愛する弟ですので… 愚痴は遠慮しなさい。」 「遠慮してぇがよぉ、恐ろしいわ。 俺の事務所に……九条笙を入れて、使えって言うんだぜ…。怖すぎる…」 「………それが康太の導き出した果てならば、それが定めだ。受け入れなさい」 「肩こったぁ…。 須賀直人に相賀和成だぜ! あんな重鎮を康太は、意図も簡単に呼ぶんだもんなぁー」 「……康太の人脈は…想像を越えますからね…。」 その時…階段を下りて廊下を走る音がして、瑛太は立ち上がった 「瑛兄、お帰り。 来週は会社に顔を出す 来週末は中国だからな、急がねぇとな!」 「中国……?行くんですか?」 「そう。清四郎さん達とな。」 「何しに…?」 「観光だよ!」 康太が言うと… 絶対に嘘だと…思った 「気を付けて行きなさいね。」 「解ってんよ! 神野、契約を済ませるぞ!」 神野と小鳥遊が夕飯を終えて応接間に戻ると、皆が着替えて戻っていた 康太は「さぁ、神野、契約をやんぞ!」と神野を急かした 「本気で言ってます?」 「オレは冗談は言ってねぇぜ!」 「九条笙は、そこそこの知名度も賞も取れる役者ですよ?」 「だから?」 「本人が嫌がりませんか?」 神野は…信じられない想いで、ボヤいた 笙は、神野に「僕は康太が決めた事なら従います。 僕のこれからの人生は…康太が敷いてくれます! 僕はその上を曲がる事なく走る。 決めたのです!」と想いを告げた 「芸名は九条笙じゃねぇ!榊原笙。 これからは、素のままでカメラの前に立つ! 笙は、今後、連ドラとか出せ。 映画も連ドラも、バラエティーも出せば良い。 後、笙はスポーツ万能だぜ。 テニスとか遣らせてみろよ。 白馬で蒼太とテニスしてるのを見た。 動きも良いぞ。 仕事の巾を広げてやってくれ。 カタに嵌めないでやってくれ。 榊原笙は、私生活と演技を区切らず生きていく。 素の榊原笙を、見せる。 そのうち、素の笙のCMもオレが撮ってやんよ!」 神野は康太に頭を下げた 神野は「榊原笙さん、ならば、我が事務所と契約を交わしましょう。 契約金は貴方の負債の支払いと、言う事で宜しいですか?」と丁寧な説明をした 「はい。宜しくお願いします。」 「ご両親も異存は御座いませんか?」 神野が聞くと清四郎も真矢も 「有りません。 康太が決めてくれた事ならば、間違いは有りません!」と返した 小鳥遊が契約書を出すと、笙はサインした そして、契約の見届け人は「飛鳥井康太」とサインした 康太は立ち上がると、笙を抱き締めた 「新しい人生は悔いなくな。 もっと肩の力を抜け。 神野の事務所はそんなに気負わなくても良い。 気楽に楽しんで仕事しろ。 肩の力を抜けば見える事も違って来る。」 笙は頷いた 「で、神野、隼人のCMは、もう撮ったぜ!明日、見せてやんよ! 次の飛鳥井のCMは、笙と隼人を出す。 笙のイメージを変えてやんよ。 契約は改めてしねぇけど良いか?」 「構いません。 隼人も仕事を始めます。 貴方に貰ったローランドも使えて来ました 隼人と笙を売りに出せれば、宣伝費を払わなくても、効果は絶大ですからね。」 「なら、仕事の話は終わりだ。 オレは寝る」 神野は康太に頭を下げ、清四郎に声をかけた 「解りました。 清四郎さん、宜しければ通り道ですのでお送りします。」 「神野、明日な。」 康太が言うと神野は頷いた 康太は榊原に抱き着くと、眠そうに肩に顔を埋めた 清四郎は榊原に「明日、来ます」と告げ帰宅の徒に着いた 榊原は、康太を寝室に連れて行った 慎一は戸締まりをするとヒーターを止め、電気を消して自室に戻って行った 榊原は、寝室に康太を連れていくと、服を脱がせ、寝かせた そして自分も服を脱ぐと、ベッドに入り、康太を抱き締めて眠りに着いた 疲れた康太は、直ぐに眠りに墜ちた 榊原は、その体を抱き締めて…瞳を閉じた 朝早く、康太は目を醒ました 寒いから榊原の胸に擦り寄ると、その体を優しく抱き締めてくれる、優しい腕があった 「伊織、おはよ。」 康太はそう言い榊原を、見上げる すると、榊原は顔を下げて、康太の唇にキスした 「康太、体の調子はどうですか?」 「悪くねぇよ。 昨日は、瞼が落ちて…困ったがな。」 「康太……愛してます」 榊原は、部屋のヒーターにスイッチを入れると、康太の体を弄った 激しい接吻で…息苦しく上がる顎を、榊原は舐めた 「康太、解る?」 榊原は、熱く勃起した肉棒を…康太に押し当てた 「伊織…熱い…」 「君を触れば…何時もこんなんだよ? でも、昨夜は大人しく寝ました。 でも…もう無理です…」 榊原は、顔を下げて、康太の尖った乳首を舐めた 口で含み…吸って…指で嬲る… すると康太の性器も…勃起して…反応した 「伊織…熱い…あっ…布団邪魔っ…」 康太が熱いと言うと、榊原は布団をベッドの下に落とした 乳首を弄られると、焦れったくて…腸壁が蠢く 「あっぁぁん…あはん……伊織、胸ばかりは嫌っ……」 「なら、どうして欲しいの?」 耳の穴を舐められ…舌を射し込まれると 堪らなくて…腰を捩った 「指で…解して…ねがっ…」 「何処を?何処に指を入れて欲しいの?」 康太は脚を開き、榊原の指を誘導する …………が、スルッと榊原の指は…的から外れて…逃げてしまう 康太は堪らなくなり…自分の指を舐めた… 唾液を…たらっ…と、滴らし…濡らすと… 自ら俯せになり、腰を高くあげた そして、戦慄く穴に指を入れた 康太の指の長さでは…康太の前立腺には届かなく…康太は……焦れったく…中を弄った 「ねっ…伊織…欲しい…」 「その前に、リボンを結んだ僕を舐めて…ねっ。」 榊原は、体を起こすと、枕元のリボンを取った そして、自分の性器に可愛らしく…結んだ 「君だけのモノですよ。 このお口で…食べて」 榊原の指が、康太の唇をなぞる… 康太はリボンを施された、榊原の肉棒を…舐めた… ペロペロと舌を使い…亀頭の、割れ目に舌を入れ…舐めた… 陰嚢を揉み…睾丸を吸う… 榊原の性器を全体的に舐めると…榊原は、堪らなくなり…康太の穴に指を入れて掻き回した 長い、榊原の指が…康太の腸壁のプルンとした突起を撫ぜると…体が震えた 「いゃん…らめぇ…そこは……らめっ…」 肉棒を舐めながら…康太が悶える… 涙で潤んだ瞳を…榊原に向けると… 榊原は…ゴクンッと唾を溜飲した 榊原は自分の肉棒を握り締めると… 「これが…欲しいですか?」 と問い掛けた 「欲しい…ねっ…奥に…挿れてぇ…」 「なら……ローションで濡らして…」 康太にローションを手に取ると…榊原の肉棒を濡らした 照り照りに赤黒く光り…血管の浮き出た肉棒は、グロテスクだった 康太は榊原に「挿れてぇ…」と頼んだ 榊原はベッドの枕元に凭れると、康太を跨がせた 「欲しいなら…君が食べて…」 榊原は、康太の穴を指を入れ…広げた すると、康太の穴が…美味しそうに…榊原の肉棒を食べ始めた 仰け反る康太の体を支え…奥まで…腰を落とさせる 康太は榊原の腹に腕を着き…腰を揺する 初めは康太の好きにさせておいた榊原だが…堪らなくなり…康太の体を押し倒した そして、康太の脚を肩に担ぐと…より深く挿れ…抽挿を始めた 「あっ…深っ…イイッ…そこっ…」 榊原は、康太の唇に接吻して…口腔を貪る そして……康太の腸壁の奥深くに…… 精液を飛ばした ドックン…ドックン……熱い…飛沫が… 腸壁を濡らす… 康太も…榊原の腹に…精液を飛ばしてイッていた 康太は……恍惚の顔で…余韻に浸っていた 榊原は「終われませんよ?」と次が有るのを知らせた 止まらない熱に翻弄されて…康太は…鳴いた… 榊原の熱が…収まるまで…康太は…受け止めた 情事の後の康太は…久し振りに… 榊原の胸の上に乗って…重なっていた 榊原の厚い胸板に擦り寄るのが好きだった 榊原は、そんな康太が愛しくて堪らなかった 「無理させましせたか?」 「今日の…予定は誕生日の祝いだけだから…大丈夫…」 「何か最近忙しいですからね…」 「来週末は中国だぞ?」 「総てが片付いたら…中国のマンハッタンと言われる高層ビルから、夜景を眺めながら抱いても良いですか?」 「良いぜ!総て済めば…伊織と過ごす… そしたら、伊織は好きにすれば良い…」 「僕は君を守ります。 誰にも君を傷付けさせはしません!」 康太は…伊織…と擦り寄った 「さぁ、起きますか?」 「ん。起きる」 康太は榊原の胸から下りて、ベッドの下に脚を着いた そして立ち上がると…奥から…榊原の精液が流れ出して来て……震えた 内股を…白濁が流れ落ちる様を…榊原は目にして、康太を抱き上げた 「流れ出て来るでしょ? 洗ってあげます」 「時々オレは想うんだ… 流れて行かなきゃ良いのにって…… でもオレは男だから留めておける場所がねぇ…。」 「僕は君だから、愛してるんだよ? 精液なんて流れ出てしまえば良いんです また溢れる程に注ぎ込んであげますから。」 「伊織らしいな」 康太は笑った 「オレは伊織の子供が欲しかった… でも体外受精でも…伊織の精液が…他の女の体に入るのも…嫌なんだ…。」 「僕は女は抱いてません。 昔も今も…。 男は…抱きましたよ? そりゃぁ抱いてないなんて言ったら嘘になりますが…女は抱いてません」 「…………でも……青龍には妻が…」 「あぁ。いましたね。 一度も抱いた事のない妻が…。 それを言うなら炎帝…貴方を抱いた時は新婚間もない…僕ではありませんでしたか…? 新婚間もないのに…貴方に走った…不思議に思いませんでしたか?」 「だってあれは…嫌がらせ…だろ?… お前は…オレが…嫌いだったから…」 榊原は、浴槽に湯を入れて、康太と共に入った 「嫌がらせで…何年も…抱いたって…思ってるんですか?」 「オレは……お前には好かれる自信はなかった…」 「愛してたんですよ…。 何時の間にか…手離せなくなっていた…。 湖の所で…抱き続けてしまったのは、ベッドに行く余裕も無かったんですよ…。 君を手にして余裕もなく欲してしまった…。それで君を苦しめていたら…本末転倒なんですがね…。」 「嘘だ…!」 「嘘ではないですよ。 今は当時の記憶も鮮明で、僕は青龍本人です。 ならば、僕は気紛れで君と墜ちたのですか?」 「………最後の最後で…お前が来るから…信じられなかった オレは最近まで…お前の住む地に呪いをかけた。誰も住めぬ…地にした…。 オレのいない所で…あの湖を…見られたくないから…。 オレはそう言う奴なんだ…」 「知ってますよ。 君を誰よりも愛してる僕ですよ? 知らない筈はないでしょ? 僕は還る気は無かったので、どうでも良い事でした。 僕は君と一緒にいられれば…後は…どうでも良いんですよ」 「伊織…」 「僕はずっと君に聞きたい事が有りました」 「何を?」 「君は…一人で人の世界に堕ちる気だったんですか? 最後に僕とベッドで愛し合った足で湖に行き…一人で人の世界に…堕ちて行くつもりだったのですか…?」 「最後に…青龍と柔らかいベッドで愛し合った…。 オレはそれだけで生きていくつもりだった… オレはそれだけで生きていける 未来永劫…青龍の想いを抱き…生きていこう…って決めていた だから……最後の最後に起きた奇跡に…オレは夢みたいな気分でいた… 人に堕ちて…幾度転生しようとも、お前と愛し合えるのが…オレには信じられなかった だから、今世は記憶を消した…。 記憶をなくせば…オレなど相手にはされないのだ…と、想っていた… 封印を解いて…総て解るのも怖かった… 総て解って…オレはどうなるのか…予測も着かなかったから…不安だった」 「今は?総てを取り戻しましたよ?僕は。 それでも不安ですか?」 「不安なんかねぇよ! どんなオレでも青龍は愛してくれるって解ったからな! 魔界まで迎えに来てくれた時は…嬉しくて死にそうだった…。 離したくないんだお前を! 離れたくないんだオレは! 離れろと言うなら、頼むから、オレの息の根を止めて…」 榊原は康太を強く抱き締め 「離しませんよ!何が有ったって! 君が離れるなら…君の息の根を必ずや止めます!」 「オレは離れやしない…離れねぇ! お前に惚れてる…愛し過ぎて…雁字搦めにしてしまう程に…」 「すれば良いですよ。僕は君を離せない 君は僕を離せない! 二人は束縛し合い…雁字搦めに縛り付けて生きてくしかないんですから! それが、僕達の愛でしょ?」 康太は頷いた 「でも、何で今? 幾度転生しようとも、貴方は青龍の事を口にはしなかったのに…」 「お前は今、完全体だろ? 宝珠を手にして…完全のモノになった。 黄泉に…人のまま入れば…命がない事を……忘れたか? 黄泉は…人の魂が行く場所…そこに人が迷い込めば…生きては帰れぬかも知れぬ場所… その地に青龍は舞い降りた…。 完全体になった今……話しておかねぇと… 有耶無耶で…済ませて…おきたくなかった」 「そうですか。 僕の愛は揺るぎませんよ! 完全体になろうが、不完全であろうが…ね。 元々、青龍は炎帝を、愛していたんですから。」 康太は……えっ?と榊原を、見た 「青龍の想いは…後悔ばかり…もっと優しく接してやれば良かった… 柔らかなベッドで…もっと早く抱いてやれば良かった… 妻などと名ばかりの女などとは、別れて炎帝を妻に迎えたかった… 隠れて、会瀬を繰り返した事に後悔してます あの湖が見える家で…君と過ごせば良かった… 寒い夜は…君を抱き締めて眠りに着きたかった… 君を抱き締めて…一緒に過ごす夜を夢見て…酒を飲み…酔い潰れて気絶する…青龍の姿を…貴方は知ってますか? 家に帰れば…誰もいぬ部屋の寒さに…震えて…君を想い…自分を抱き締めて泣いた…青龍を、知らないでしょ? 青龍は……羨ましかったんですよ? 赤龍や黒龍、地龍達と…仲の良い…炎帝が…羨ましくて…近付けないもどかしさを常に抱いていた… 炎帝と初めて見つめ合った日、僕は止まりませんでした…。 そんな想いは抱いた事すらないのに…炎帝を抱いた 抱けば抱く程…想いは募り…手離せなくなっていた…。 でも、切り出す勇気は無かったんですよ青龍は…。 離したくなのに…言い出す…切っ掛けすら…見付からなくて… 兄の黒龍や赤龍と仲良く話す姿に嫉妬した… もう……自分では…どうしょうも出来なくなってしまっていた時に…君をベッドで初めて抱いた… 凄い後悔しましたよ… もっと早く愛してるって言って抱いてやれば良かった…と後悔しましたよ」 康太は嬉しくて涙した 榊原は康太を抱き締めた 強く強く抱き締め‥‥‥ 逆上せない様に、康太の中から精液を掻き出すと… 浴槽から出た バスタオルで包み、ソファーの上に座らせた 「でもね…君は…誰よりも愛される存在で…僕なんかとか…釣り合わないって…思ってたんですよ? 誰よりも愛される君と…忌み嫌われる…存在の僕では…釣り合わない……。 君の…気紛れだって…思い込もうとていた、青龍の想いは…解って下さい…」 「青龍は…誰よりも男前で……誰よりも正しい道を行く…! 意味嫌われる存在なんかじゃねぇ! 誰よりも正しい存在なんだ!」 「そう思ってるのは…君だけですよ? 僕は兄弟にも…嫌われてました…から。 魔界の者も…僕を見ると逃げます… 僕は、そう言う存在なんですよ?」 「違う!オレの蒼い龍の悪口を言うな! 例え本人でも…オレの蒼い龍の悪口を言うな!」 康太は涙で潤んだ瞳を榊原に向けた 「そんな瞳で男を見るんじゃありません 君を抱きたくなってしまうでしょ?」 「お前が意地悪言うから…」 「意地悪ではないですよ?真実ですよ?」 「青龍のキラキラの蒼い鎧が素敵過ぎて…遠くから見詰めるだけで、ドキドキしたな 触りたくて…温もりを感じたくて…泣きたくなった…。 オレには…手に入らない宝物…それが青龍だ。」 「そんな事言うと…ずっとベッドの中から出しませんよ?」 「それは嫌かも…でも本当に…素敵なんだ 夢見るように…素敵過ぎて…男前過ぎて…」 康太が夢見るように呟くと… 「そんな事言うと…眼科に行けと言われますよ?」と榊原は、言った 康太は膨れた 「そんな可愛い顔で拗ねないの」 「伊織の方が眼科に行けと言われるぜ! オレが可愛いなんて言うのはお前だけだ…」 「…… 違うと想いますよ…?」 康太は笑って「さてと今日も忙しいし起きるぞ伊織」と告げた 榊原は、何時もの様に服を着せると、自分も支度し、掃除と洗濯を始めた 康太はリビングに座って、そんな榊原を見ていた 一生がリビングにやって来て、熱い視線を送る康太に… 「そんなに見んでも、ソイツはお前のもんでっしゃろ?」と苦言を呈した 「一生、よぉ!どうしたよ?」 「瑛太さんが、朝を食べに行きませんか?って誘いがあったから呼びに来た。 しかし…朝から熱い視線を見ようとはな…」 「今朝は…昔の話をしたかんな…。」 「昔…?」 「そう。かなり昔の話をしたから…熱い視線を送っちまった…」 「どれ程昔よ?」 「気が遠くなる程の…昔だ…」 「そりゃぁ…まぁ…古いわな…」 康太は笑った 「伊織!瑛兄が朝食を奢ってくれるって!」 一生は……それは言ってねぇ…と心の中で呟いた 榊原は「なら、行きましょうか?」と康太を促した 康太は走って階段を下りて行く… 榊原と一生は、それを追って下へ行くと、玄関に皆、並んでいた 隼人は康太を見つけると「遅いのだ!」と文句を言った 康太は隼人を抱き締め…慎一に腕を伸ばした 慎一は康太を抱き上げ、駐車場へと向かった 瑛太は康太の頬を撫でた 「どうしたのですか?」 「どうもしねぇぜ! 車は誰が出すんだよ?」 「伊織の車に、お前と私と慎一と、隼人が乗ります。 一生が、京香の車を運転して力哉と聡一郎、悠太を乗せて行きます。では、行きましょうか」 康太は助手席に座ると…瞳を閉じた… ファミレスへ行き、サンドウィッチとサラダを頼むと、慎一は康太の前にジュースを置いた その時、康太のスマホが鳴った、康太は外へと出て電話に出ると三木からだった 『何処にいるよ?』 と聞かれ、家の近くのファミレス、と伝えると迎えに行くから一生と一緒に出て来い!と言われた 康太は席に戻ると、サンドウィッチが来ていて、何も言わずに食べまくった 食えるだけ食うと、ファミレスの横に…三木の車が停まった 「一生、三木が迎えに来た 行くとするか。 瑛兄、オレは行ってくる。後頼むな」 康太はそう言うと…店内を出て行った その後を一生が追って店内を出る 瑛太は榊原に「何か…有りましたか?」と尋ねた 「義兄さん…此処では話せる…話では有りませんので……」と言うと、瑛太は黙った 一生が行ってしまったから、運転を慎一に変わりる事にして、瑛太は食事を終えると支払いに行った そして、車の中に乗り込むと…榊原から、総ての話を聞いた… 榊原は包み隠さず…総てを瑛太に話した 瑛太は総てを聞いて…押し黙った 飛鳥井家の真贋の…定めと言え…余りにも… 康太の背負う荷物は重い… 「伊織…榊原の両親も…巻き込んでしまい…申し訳なく思っています」 榊原は、何も言わずに…飛鳥井の家へ帰っていった

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