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第10話

「海専属師、面会の申請が届いて おります」 「分かりました。こちらへ お通し下さい」 こんな時間に会いに来る人 といえば正武官か武官補佐 しかいない。何か問題が起きた のかと不安が募る。 「海専属師、お久しぶりです。 宗です」 「宗、宗なのか?!」 昔近所に住んでいた幼なじみで 親子以外で自分の秘密を知って いる人物だ。 「本当に久しぶりだな。急に いなくなるから心配したよ」 「ごめん。あの時は色々あって」 再会を喜んでいる2人を帝は 冷たい眼差しで見ていた。 宗はその視線に気づき 帝に挨拶をする。 「み、帝に拝謁いたします」 「楽にせよ。積もる話もある だろうが、今日はもう遅い。 明日にでも休暇を取らせよう」 海は驚いた。専属師は通常休みは ない。しかし、体調が優れない 時などは休める。 「では、失礼いたします」 あの日以来、宗が来る事は なかった。

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