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ご飯の後、一緒にお風呂に入るつもり満々だった俺に先に入れと非情な言葉を放ったおにーさんにより1人でお風呂に入り、上がってからは寝転がってゲームをして過ごす。 おにーさんが寝室に行くときについて行ってエッチなことをして眠る予定。 それなのにおにーさんは全然寝室に行かない。 「何してるのー」 「お前が寝るの待ってる」 「俺はおにーさんが寝るの待ってるもん」 視線が合うと自然と笑いが溢れた。 俺はおにーさんの用事が終わるのを待っていて、おにーさんは俺の用事が終わるのを待っていた。おにーさんの用事は本を読んでただけでいつでも切り上げれたらしく、俺のゲームも同じく。時間を無駄にした。あ、いやでもゲームはゲームで有意義だから無駄というには……なんて考えてるうちに近くに来てくれたおにーさんを見上げる。 「おにーさん、背高いね」 「無駄にな、お前くらいの方が服とか見つけやすそう」 「痩せる前なら」 「ほんと太らねえな」 屈んだおにーさんに二の腕をむにっとされるけど俺の場合摘めるのは筋肉と皮。残念ながら柔らかく摘める脂肪はない。 「細い方が好きだけど、誠の場合縛り甲斐がないのがなあ」 「無抵抗の俺を縛るってどういうこと?」 「意味ねえよな。いつか暴れたら縛ってやるよ、リードも買ったしな」 「リードの使用用途間違ってるから!ペットを繋ぐ用であってペットを縛る用じゃないよ!」 「大差ねえよ」 大差あるよ!ああ、なんか俺どんどんおかしくなるなあ。 痛いのが気持ちいいなんてバカみたいなことになってるし、おにーさんにムラムラするし。これからもおにーさんのせいでどんどんおかしくなるんだろうなあ。 「おにーさん、痛いだけはやだ」 「痛いだけにしてないだろ」 「うん」 それでもいいや。それがおにーさんの躾で、そうしていい子で居ておにーさんが褒めてくれるならそれでいい。これ以上おかしくなるのも十分怖いけど、おにーさんに捨てられる方がよっぽど怖い。もう1人の生活には戻れない。 おにーさんに手を引かれて寝室に行くと、脱げと言われる。まだ何もしてないのに、おにーさんにまじまじと見られたまま脱ぐのはなんか違う。なんだろ、別に見られて興奮する変態とかじゃなかったはずなんだけどな。 「今自分がどんな顔してるか知ってる?」 知らないと首を振る。けど、見たくはない。ついでに言えば知りたくもない。それを許してくれるようなおにーさんじゃないから、今の俺がどんな風に見えるかを教えてくれる。 「恥ずかしくて、だけどもっとされたくてたまんないってその顔。すっげぇイイ」 ずるい、ずるい、ずるい。 おにーさんにムラムラするのに、そんないたぶるつもり満々の顔して言うなんてずるい。おかしくなった俺の体はそれに喜んで本当にバカみたいだ。 「おにー、さん。いっぱいいじめて、可愛がって」 ベッドに座ったおにーさんを押し倒してキスをする。あっという間に主導権を取られて、俺の方がとろとろにされる。舌から熱が伝わって頭が溶けていく気がする。おにーさんに抱きつくことはよくあっても、こうして見下ろすことは初めてでドキドキする。 「んあッ!」 おにーさんが空いてる両手で俺のものと乳首を一緒に触る。 体をそらして逃げたいとも思うのに、おにーさんの舌から逃げたくない。おにーさんのするキスはすっごく気持ちいい。口の中を犯されてようなのに、甘くてたまんない。 キスしながらおちんちん触られるのって初めてだけど、これやばい。息苦しさと気持ち良さが一緒に来て、約1週間出してない俺の体はやばい。 「ふぅ、んンっ、」 このままじゃおにーさんのお腹に全部出しちゃいそうで離れようとしたのに、おにーさんは胸を触った手を俺の頭に回して更に深く舌を絡めた。 ダメだぁ。出ちゃう。 「ンんっ、ふっ、ンんーっ!」 「はっや」 キスされたままいってただでさえ息苦しいのに、おにーさんは俺に呼吸の暇を与えない。俺の頭を引き寄せてねっとり舌を絡めてきて、息苦しいのに気持ちよくて、涙が溢れた。

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