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102.
ずるっと、おにーさんのものが俺の中から出て行く。
ゆっくり抜いてくれても、散々擦られて敏感になった俺の体にとってはキツかったりするけど仕方ないので耐える。
「おにーさぁんっ、せーえきっ、出ないよおっ」
いっても精液が出ない自分の体に戸惑いしかなくて、おにーさんに泣きつく。今にも射精しそうなくらいパンパンなのに、なんでこうなるのかもよく分かんない。
おにーさんは手早くゴムを外してポイッてすると、俺を見てニンマリ笑う。これ以上、俺に何する気なんだろ……?
「しばらくほっとけ」
「えええっ!?」
「多分切り替えんの下手なんだろ。しばらく精液出ないだろうからちょっとほっといてから抜け」
多分って、それでいいの!?
と言うかしばらくってどのくらい?
しかも抜くって、抜くって俺無理!
「おにーさん」
「なんだ?」
「しばらく我慢するから、我慢できたら、もっかい、して?」
「いいよ」
嬉しそうに笑ったおにーさんに、キュンてする。
ちょっと待ってろって言われて、ぐちゃぐちゃなシーツに沈む。すぐに戻ってきたおにーさんは水のペットボトルを持っていて俺に手渡した。キョトンとする俺に、飲んどけと言うのでおとなしく口を付ける。飲んでみると喉が渇いていたようで、一気に半分くらいを飲み干していた。
「おにーさん」
「なんだ?」
「俺のこと、返品しない?」
「しない」
「すっごいバカだよ、俺の体」
「知ってる。返品なんてしない」
言い聞かせるようにちゅってキスをされて、ふわふわとした気持ちになる。離れそうになったら追いかけて、もっとしてとおにーさんの唇を甘く噛んでねだる。
甘ったるいおにーさんと、第2ラウンドに突入した。
ぐりん
ぐりん
体が無理に動かされて、なんだろうと目を擦る。
どうやらおにーさんがシーツを替えようとしてるらしく、まだシーツの上に寝たままの俺は転がされていたらしい。
「ぅん、何時?」
「もうすぐ昼。これ以上は待てねえよ」
「ん、起きる、起きるからちゅーして」
「ったく」
舌打ちしてもちゃんとちゅーして起こしてくれた。
適当に服を羽織り、シーツの交換を手伝う。いつからか敷きっぱなしにされた防水シートを見て、おにーさんは俺の尿道プレイを諦めてないと知る。お漏らしなんてしなくても、昨日みたいに潮……なんかを飛ばしちゃうならこれは大いに役に立つだろう。
俺の体はポンコツだから、おにーさんが意図せず精液じゃないものを出しかねないから敷きっぱなしでも、いいと思う。
「そんな顔すんなよ」
「ん?」
「昨日も言っただろ。1回やったんだから2回したってなんも変わんねえよ」
「…………今度、ね。でも、あるならもう少し、細いのにして。あれは、怖い」
「ははっ、綿棒でいいか?」
「やだあっ!」
「くくっ、分かった」
いつかこうなることくらい、分かってた。
だけど、あの時見たあのおもちゃは、ちょっと太い。もう少し細い方がいい。そんでもってできたらまっすぐな棒状で、あんな風に球が連なったような形になってないもので、そんでもちろん滑りが良いやつ。俺が自分のおちんちんを守らないと!壊れて困るの俺だもん(もうなかなかに壊れてる)。
「ったく、注文が多いな」
「だってぇ」
「細くて滑りが良いってところは汲んでやるよ」
「………」
「大丈夫。ちゃんと優しくしてやるよ」
それは、知ってる。
それ用に買ってくれたらしい潤滑剤はローションと言うよりゼリーみたいで、どうやらローションよりも値段が張るらしい。尿道を傷つけないために中までそれを入れてくれて、惜しみなくたっぷり使ってくれたのだって知ってる。
プレイとしてはかなり無茶なことを強いられてる気がするけど、俺の体を根本から壊すような、傷つけるようなことはされないって知ってる。
だから、ついこうして流されてしまう。
1回したからって2回3回が変わらないと思えないけど、おにーさんがそれ見て楽しいなら、恥ずかしいくらい、別に良いのかもしれない。
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