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「んぅっ、穂高、さんっ」
「……なに?」
「するの?………しないの?」
その質問にはんーっと曖昧な返事しか返ってこなくて、もう無理と逃げようとするとおにーさんは手に持つチェーンを引っ張る。
「逃げんな」
「ならこんな中途半端はやめてっ」
「うるさい」
もおっ!なんなの!?
人のこと裸に剥いてとんでもない首輪をつけたかと思ったらそのあとはただ膝に乗せてくちゅくちゅ体を吸われるだけで何にもされない。決して酷くされたいとかそういうわけじゃない。けどこんなのダメ。
こういうのが、どう見たって普通じゃないことをしてるのにそれってすごく興奮する。もっといじめてって勝手に思ってて、それが止まらない。
こうして俺のことを構うのが甘えてるっていうのも分かってるんだけど、せめて服だけは着せてて欲しかった。もっと言えばこんないかにもな首輪も要らない。裸の体にこんなものを付けて、その先をおにーさんが持っている。そんなの、たまらない。
「穂高さんのもおっきしてるのに」
「疲れてるからな。別にこのまま寝ても良いくらいには疲れてる」
「………やだ」
「やる気にさせる?」
むり、俺にそんなテクニック無いもん。
そりゃ人並みに彼女が居てそういうこともしてきたけど、おにーさんにそんな気分になってもらうってどうしたらいいのか全くわかんない。
「………意地悪ッ」
「その顔、クる」
「へ?」
「ほら、その気にさせてみろよ」
そう言って手に持ったチェーンをくるっと巻いて俺を引っ張る。当然おにーさんの近くに引っ張られて、そのまま乱暴にチューされる。唇を抉じ開けるようにして舌が入ってきて、好き勝手暴れてる。気持ちよくって腰が揺れて、服越しにおにーさんにおっきしたものを押し当てる。たぶんもう、俺のだらしない性器は我慢できずにおにーさんの服にシミを作ってる。
「ここ、指入れてみろよ」
「へっ!?やだっ!」
「やだは聞かない」
短く言ってまた俺の口を塞いで来たおにーさんは俺の手をとってそこに触らせる。おにーさんはこういうことを俺にさせたことはない。おにーさんにご奉仕させることはあってもこういうことはちゃんとしてくれてた。
「誠の手じゃ足りねえだろうなあ?」
息をするタイミングで言ってくる言葉は意地悪で、顔は近すぎてぼんやりとしか見えないけど絶対に意地悪に歪んでるに決まっている。こういうのを自分でさせようとするだけでも性格大丈夫?って思うのに、足りないとわかっててさせるのはもっと性格大丈夫?って感じだ。
まあおにーさんの性格が大丈夫じゃないことは知っているから大きな問題ではない、たぶん。
俺がなにも言い返さない(口を塞がれていて言い返せない)のをいいことに俺の指をそこに押し付ける。初めて触るそこは抵抗もなく指を飲み込んで、それどころかもっとと誘うように蠢いている。
唇を奪われたままいやいやと首を振るとおにーさんは顔を離してくれて、なにを思ったのか俺の手にローションを馴染ませてくれる。
「これなら痛くねえだろ」
「ゔうっ、そぉいうことじゃないもんっ」
「ほら、やるんだよ」
そう言って先しか入ってなかった俺の手をぐっと奥を押し込んだ。指の付け根が当たるほどまで指が入っちゃったのに、慣れたおにーさんの指と違ってそんなに奥まで入ってくることはなかった。
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