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2-12.
「誠」
ふるふる首を振って、俺はぎゅっと足を閉じる。
そんな俺の太腿を優しく撫でる穂高さんは、また誠と優しく呼ぶ。
それを何度も繰り返して、俺の頑なな心がぐずぐずに溶けて、足から力が抜けていく。
「足開ける?」
「ぅ、っ、」
いっそ無理に開いてくれたらいいのに。
俺を辱めてなにが楽しいんだ!って文句を言いたいけど、穂高さんはこういう人だった。
おずおずと、ゆっくり足を開く。
俺は鏡を見たくなくて、ぎゅっと目を瞑り、顔を背けるけどそれは許さない穂高さん。
「なんで見ねえの?」
「見たくないもん」
「見てみ?すっげえイイ顔してる」
そんなはずないとふるふる首を振る。
いいから見ろよと顔を正面に向けられる。それでも目を瞑ってるから俺には見えないんだけど。
そんな俺の様子にため息をついた穂高さん。これで諦めてくれると良いんだけど、もちろんそんなに甘くはない。
「んっ、ぁっ」
「ここ、すっげえ赤くなってて可愛い」
「ッ!?!?」
俺が頑なに見ようとしないからか、俺の乳首をそっと摘んで教えてくれる。そんなのしなくて良いけど!
やめてと首を振るけど、穂高さんはやめない。
そっと手を滑らせて、トントンと何もないところをつつく。
「ここ、キスマーク残ってる。ここも。こっちは歯形」
そう言って俺の体に手を滑らせる。
触れるか触れないかの、そんな具合で滑る手にむずむずして体が揺れた。そんなことしたら俺の体に当たる穂高さんのものが勃ってるのを嫌でも感じて、恥ずかしいのともっとして欲しいのでぐちゃぐちゃになってくる。
「誠って、へその形綺麗だよな」
「ぁっ、知ら、ないっ」
そうして俺を辱めながら少しずつその手が下に降りてくる。
本来なら下生えが生えているはずのところをひと撫でして、その手が俺の性器に触れる。
「ここ、今は出てきてるけど、普段は皮被ってて可愛いな」
「もぉやめてえっ」
「なら目ぇ開けろ」
ふるふると拒否を示すと、非情にもならやめないと言われる。
「お前に似て素直ないい子」
「ひぁッ、っ、」
「ここはちょっと色が薄いよな」
「ッ、ぁっ」
すっかりこんにちはしてる先っぽをくるっと優しく撫でる。
恥ずかしいのに萎えないし、それどころか俺の性器は喜んでいることが分かる。
「濡れてる」
「ひぁっ、ぁ、んっ」
耳に響くのは低くて甘ったるい声。
俺の体を触る手はどこまでも優しい。
それなのに、そのどっちもが俺を辱めてる。
「わかっ、もぉ見るっ、見るから言わないでっ」
「いい子」
俺を触る手は全然止まらなくて、くちゅくちゅと俺が溢した蜜を性器に塗り込むように触れる。
ゆっくり目を開けると、穂高さんの言ったように噛まれて赤くなった乳首も、さっき付けられたキスマークも歯形も、萎えない性器も全部鏡に映ってる。
それだけでも見てられないのに、鏡に移る俺は恥ずかしそうに顔を赤らめて、それでいて期待に満ちた目をしている。
「ほら、すっげえ可愛い顔してるだろ?」
鏡越しに穂高さんと目が合う。
こんな自分見られたくなくて俯くと、目を逸らすなと冷たい声が飛んでくる。
その声に逆らっちゃいけないと分かってる俺は、そっと顔を上げて鏡に移る穂高さんを見る。
穂高さんはどこまでも楽しそうに、意地の悪い顔をして笑っていた。
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