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2-27.

誘ったつもりは、なかった。 ただ、自分が思ったよりも甘く、ねだるような声だった自覚はあった。 そんな俺を自分の膝に乗せて、ちゅっとキスをしてくれた。何度も、何度も啄むキスが繰り返されて、どちらともなく舌を絡ませて、リビングには甘い空気と2人の吐息が流れる。 「ふぁ、ぁっ、穂高、さんっ」 「ん、なに?」 「意地悪も、してっ」 優しいのも、甘やかすのも知ってる。 けど、けどね。 さでぃすてぃっくで意地悪な穂高さんも、全部教えて。 「ひょわっ、へ?なに?」 「………ソファじゃ狭い」 そうして俺を抱えたまま立ち上がる穂高さんにぎゅうっとしがみ付く。穂高さんのちゅーでおっきし始めた俺の性器に気づいた時にはくすっと笑われて、素直だなと言われた。 裸になると、残念なことにすでに期待してむくむくと顔を出し、構ってくれる?と言いたげな亀頭がこんにちはしていて穂高さんはそこを優しく撫でた。 「ここ、入れていい?」 「………ぅん」 「ゆっくりするから、誠は萎えさせるだけでいいよ」 それが無理難題なんだよ。 「穂高さん」 「どうした?」 「あんまし、見ないでね」 「嫌。何度も言ってるけど可愛いよ、誠のお漏らし」 「っ!!!」 「そうやって恥ずかしくて赤くなる顔も好きだけどな」 「〜ッ!!!」 こうやって俺を辱めてなにが楽しいの! お漏らしなんて可愛くないし!ほんと普通に恥ずかしい。大問題なのは恥ずかしいことさせられて興奮する俺なんだけど、それは一旦置いておこう。 「誠」 「うぅっ、ずるいぃ」 優しく呼ばれると怒るに怒れない。そもそも恥ずかしくてたまらないだけで怒ってるわけじゃないし。 穂高さんはそれをお見通しだから、俺の体を優しく撫でて少し硬くなった体を解していってくれる。 どこまでも優しい触り方は、甘く切ない疼きが溜まる。 それは当然俺のおちんちんに集まって、パンパンに膨れ上がっていく。そんなものを舌でねっとり舐めあげる。 「ふああっっ!あっ、それえっ、ァッ」 つぅっと、根本から先っぽに向けて舌を這わされるとビクンビクン体が跳ねて、それと一緒にとぷりと蜜が溢れる。そんなものまで穂高さんはぺろっと舐めとって、また同じように根本から舐められた。 「それっ、気持ちいぃ」 「ぁっ、でもおっ、おちんちん、食べてっ」 「押し付けんなよ」 「んっ、分かってるうっ」 俺のおちんちんがあったかい口内に包まれ、唇で、舌で、余すことなくいいところを刺激される。 いつも隠れてる先っぽは本当に弱くて、俺は浮きそうになる体を必死に抑える。 「ぁっ、そこぉ、ぐりぐり、しないでぇ」 「ひぁっ、あっ、気持ちぃ」 少し痛い、尿道口への刺激から、今度はじゅぽじゅぽと顔を動かされて、気持ち良くってたまんない。 なのに、やっぱり穂高さんは少し意地悪だ。 俺がシーツを掴んで必死に動きそうなのを耐えてるって分かってるだろうに、もういくってところでじゅぽじゅぽするのをやめてカリを一周するように舐められた。 そうして何度も焦らされて、顔を動かすのをやめた穂高さんについ体を押してしまったのは、致し方ないことだと思う。

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