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ぎちぎち、みちみち、そんな音が聞こえる気がする。 実際に聞こえてるのはぐちゅ、だったりくちゅ、みたいなエッチな音だけど、俺にはそれがぎちぎちにもみちみちに聞こえる。 「ああっ、っ、ぁっ、」 「ほら、ちゃんと入るだろ」 「ああっ、まっ、ゆっ、くりぃっ」 「ゆっくりだろ、今この辺」 「ひあぁっ!あっ、んうっ」 俺の性器を支えていた手が不意にこの辺と外から撫でる。 通常ではあり得ないものが入れられたものを外側から触られるのはほんと気持ち良い。中に入ってるから穂高さんは擦ったりせず、ただ撫でるだけ。 「ぁっ、もっと、奥ぅ、入れてっ」 こんな中途半端に挿したままにしないで欲しい。 ねだった俺に応えて、ゆっくりと入ってくるものにたまに息を詰めながら、それでも不思議と痛みはない。 俺がこれに慣れたからなのか、痛みよりも快感が上回ると覚えたからなのかはよく分からない。 「ふあぁっ、んっ!ぁっ、まっ、アアッ!」 「どう?細いのよりちゃんと擦れるんじゃねえの?」 「ひゃん!待っ、ああっ、やめっ、動かさ、なぁでっ」 「ん、ぴったりって感じ」 「あああっ、いああっ」 たぶん、俺の尿道いっぱいにこんなおもちゃを入れているから尿道口を開くようにしても何も変わらない。みっちり、隙間なくおもちゃが俺の中に埋まってる。 そしてやっぱり、中から前立腺を擦るのはお尻からよりもやばい。 「あぁっ、やめっ、でちゃ、あっ、あぅっ、ん」 「だから出せないって」 「ひぁっ、ぁあ、やあっ、入ってくうっ」 「ああっ!ひんっ、ぁぁ」 抜かれると射精しそうで、入れられると全部逆流してきて、気持ちよさがぐるぐるしてる。 奥まで入れても、抜かれる時もいいところを掠めてるせいで俺の体はピクンピクン跳ねるけど穂高さんはあんまり気にした様子はなかった。 「ほんと良さそう」 「ぁっ、気持ちぃ、あぁっ、気持ち、いよおっ」 「だめっ、そんな、動かし、たら、いっちゃあッ、ァッ」 目の前がチカチカして、俺の中に渦巻いていた快感が一気にハジける。仰け反ってよがる俺の体はぴくぴく震え、どう考えても休憩を求めてるのに穂高さんはそんなの気にせず俺の後ろに指を入れる。 「ははっ、キッツ。もうちょい力抜かなきゃ入んねえよ」 「ひぁっ、あっ、やぁっ、叩か、ないでぇ」 ペチっと太ももを叩かれて、きゅうっと体が締まる。 力を抜けと言われてもこんなんされたら余計に締め付ける結果に終わってしまう。 「お前なあ」 「やっ、待って、」 力抜けって言うなら待ってくれればいいのに、穂高さんは少し入った指をぐちぐちと動かして指を増やしていく。俺のことを思ってかいいところを避けてくれているけど、今じゃそれが物足りない。 「ぁ、そこっ、ああっちがうぅっ」 「お前ここ触ったらまた締めるだろ」 「ふああっ!ンッ、ぁっ、はぁッ」 「ほら、広げてんだよ」 「んうぅ、ぁっ、早くっ、早く入れてっ」 我慢できなくて、目に入ったゴムを穂高さんに押し付ける。これがなきゃ入れてくれない。もう早くつけてと1人急かす俺を笑うけど、穂高さんのだって十分すぎるくらい勃ってる。 羨ましいを超えて極悪なそれは、俺のことを1番気持ち良くしてくれると知ってる。 ゴムを手早くつけた穂高さんはずっと待ってた俺を見て、笑った。 なにも言われてもないのに、待ちきれなくて足を大きく開いて、穂高さんのものを受け入れるところも、おもちゃが入ったおちんちんも、全部曝け出した俺に穂高さんは意地悪な顔を隠さず、ひくひくと誘っているであろうそこに先端だけを押し当てた。

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