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3-32.
俺のせいでびちゃびちゃなシーツを替えて、2人してシャワーを浴びた。
体もさっぱりして、穂高さんが入れてくれた水を飲むと思っていたより喉が乾いてたことを自覚した。
「美味しぃ」
冷たい水が渇いた体に染み渡る。それもそうだよ、おしっこまで出たし……。
「穂高さん」
「どうした?」
「おちんちんの抜くのはお風呂場にしようよ」
「お前が滑ったら大変だろ」
「滑らないよ!」
「どうだか。バックでやったらまともに立てないだろ」
「ッ、あれはあれっ!」
「はいはい」
もおっ!そうやってすぐ話を変える!
バックでやるのは仕方ないじゃん、穂高さんのがおっきいのか悪いんだよ。すっごい奥まで来て、もうどうしようもないんだもん。
「だって、いつも漏らすし……」
「別に怒ってねえし、可愛いから気にしなくていいんじゃねえの?」
「可愛いって俺が思う意味と違うのかな」
「お前が思う可愛いは?」
「えっ、うーん。なんか可愛いなぁって感じ?」
「可愛いを可愛いで説明するか?」
あ、それもそっか。
なんだろう。
「あ!萌える!きゅんきゅんする!」
「お前の語彙力に期待した俺がバカだった」
「ちょっと!」
「きゅんきゅんするは分かんねえけど、恥ずかしそうに漏らしてんのは萌えるってことじゃねえ?」
「俺には分かんないぃ」
残念ながら俺は彼女に俺の前でおしっこしてなんてむちゃくちゃ言ったことないもん。ましてや漏れかねないそんなエッチなことはしたこともない。
「おしっこまでだからね!」
「別にそんな趣味はねえよ」
「…………」
「漏らされたことはあるけど、お前みたいに恥ずかしがってるやつって初めてみた」
いや、それはその方の趣味嗜好の問題じゃないかな。
俺みたいな一般人は他人におしっこ漏らす姿見られたら死にたくなるよ、穴に埋まって引きこもりたいよ。
ぶつくさと文句を言う俺にちゅっとキスをして、ほら寝るぞと言って寝室に向かっていく。俺はちょっと唇を尖らせて拗ねたままだけど、大人しく穂高さんについて行った。
拗ねたままの俺を抱きしめて布団に潜った穂高さんは俺を宥めるように髪を撫でる。ちょっとほだされてもいいかななんて思ってたのに。
「可愛かった」
「っ!!!ばかあぁっ!!!」
「うるさい、叫ぶな」
最後の最後に宥め方を間違えた穂高さんに俺は寝る直前まで叫ぶことになってしまった。
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