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2-48.
出さずにいかされたすぐ後に入れられるのは辛いのに、穂高さんは押し込んでくる。
「もうちょい力抜け」
「やっ、やってるぅ」
深く息を吸って、楽にしようとしてるけど体はいうこと聞かないんだもん。余韻がひどく残った体はちょっとの刺激でキュンってする。
「まだ入ってねえんだけど」
「ひゃっ!ぁっ、んぅっ入んないぃ」
「っ、入るって」
「ああっ!ッ、ぁっ」
うまく力が抜けず強引に押し入ってきたものに悲鳴を上げたつもりなのに、その声は艶っぽくて嫌になる。
締めつけてるせいで穂高さんのものはいつもよりぎちぎちと俺の中を進み、ごりごりといいところを抉りながら奥に当たった。
「ほら、っ、入っただろ」
「も、むりっ、出させてっ、せーえきっ、出したい、よおっ」
「もうちょっと、っ」
「あんっ、ちょっ、あぁッ」
「すっげえ、吸い付いてくるみてえ」
「っ、言わ、なぁでっ」
いやいやと緩く首を振る。
穂高さんが俺にキスしようと動いただけでもダメで、中のものを締め付けちゃったけど穂高さんはそのままゆったりと、深く絡むキスをした。激しさなんてなくて、深いキス。まるで慰めるみたいなそのキスに少しずつ力は抜けて、俺の体はくたりとベッドに沈んだ。
俺の力の抜き方なんて、今じゃ俺自身より穂高さんの方が知っている。
穂高さんが動きやすくなると遠慮なく奥まで打ち付けられ、俺は体を反らせて声を上げるしか出来なかった。
気持ち良くってたまんなくて、でもいけなくて辛くって、唯一助けてくれるの手を縋るように握った。
「やあっ、ンッ、ほど、いてえっ、いきた、いきたいっ」
「ああっ、だめ、だめっ、くるうっ」
ハジけそうな快感が怖くて、ふるふると首を振る。
何が嫌なのかももう分かんない。
そんな俺の手をぎゅっと握り返してくれた穂高さんを少し安心して見上げると、優しい手とは全然違う意地悪な顔がそこにはあった。
「その顔、すっげえ唆る」
「アッ、あんっ、ひぁ、むいぃっ」
「可愛い」
至近距離で見つめられて、耳元でそんなことを言われて俺は余計訳わかんなくなって。
耳たぶを唇で噛んで、そのまま首筋に歯を立てる。
鋭い痛みがあったけど、それ以上の快感が体の中を暴れていてびくびくと体を震わせて出さないまま達した。
「はぁっ、あっ、はふっ、うぅ」
穂高さんがそんな俺に体を打ち付けて息を詰める。
回らない頭で眺めていても、その顔はすごくエッチくて色っぽい。
「誠?」
「ぁ、むり、だよおっ、も、取ってえっ」
「はいはい」
ずるっと穂高さんのもが抜けるのが先だったのか、しゅるしゅるとおちんちんに結ばれたリボンが解けるのが先だったのかは分かんない。
ただ分かっているのは、我慢させられた俺の体は1人ではうまく精液すら出せないということだ。
「やだあっ、出なっ、出ない、よおっ」
「くくっ、ほんとイイ顔」
「ほだ、かさんっ、穂高さんっ」
うまく精液を出せないのに、打ち付けるところもないのに揺れる腰は止まんなくて、そんな俺を楽しそうに眺める穂高さんに助けてと懇願する。
大きな手に暖かく包まれて、俺のおちんちんは長い射精をようやく終え、俺は本当の意味でベッドに沈んだ。
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