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幸い(?)にも俺が出した精液のほとんどはちょびっと被ったゴムと穂高さんの手にぶちまけられただけでソファへの被害はなかった。 続きしてと言った俺の口と、ぐぅう〜と空腹を知らせた腹の虫。 穂高さんがどっちを優先するかなんて分かりきっていて、俺はお預けを喰らって、夜ご飯を食べている。 「そういえばなんで誠があんなこと聞かれたんだよ」 「あ、えっと……」 言ってもいいのかな。穂高さんまで恥ずかしくなっちゃうやつじゃない?と迷ってると明らかに苛立った穂高さんの視線が向けられて、俺は諦める。 「その、彼氏に大事にされて、愛されてる女の子みたいな雰囲気だから男と付き合ってんのかなーって、思われてたらしぃ」 雰囲気の話であって俺が女に見えたなんてことはないと思ってる。穂高さんにちゃんと大事にされてるから、それがなんとなく自分の肯定感に繋がって、大事にされている子みたいに見えたんだろうなぁって。 チラッと伺うように穂高さんを見ると、そう言われるのはやっぱり恥ずかしさがあるようで俺から視線を逸らすその顔は少し赤い。 「そんなわけで、切れたいことくらいないかなって聞かれた……」 「んなヘタクソするかよ。それにしてもお礼がゴムって」 「いらないって言ったら、生でするの!?って話が飛ぶ頭のヤバイ人だった」 「生ではしねえよ」 うん知ってる。 その理由は以前に聞いたことがある。 外出しなんてしたくないから、必然的に中出しになるわけで、そうなるとエッチした後さらに俺の体に鞭打つことになるから嫌だと言ってたのは忘れない。 「明日のゴミで捨てるからな」 「うん」 あんなの要らない。 ゴムってあんなにつけるの大変だったっけ? つける前に暴発したのなんてさすがに初めてだけど、あれ女の子の前でやらかしたらもうヤバイやつじゃん。 「俺、早漏なのかなぁ」 「ぶっ、ごほっ」 「大丈夫?タオルいる?」 「ゴホッ、いらねえよ」 そう? 穂高さんが咽せているうちに食べ終わって、パチンと手を合わせてご馳走様をする。うん、満腹。今日も美味しかった! 「誠は早漏でもいいだろ」 どうせ使わせねえよとひどい言葉が聞こえる。 そりゃそうなんだけどさ。 「お前が漏らすみたいにいってんの可愛いと思ってるけど?」 「くうぅっ、ずるいぃ」 そう言われたら何も言えないじゃん。 ちょっとムッとして穂高さんを見ると、優しく笑う穂高さんがいて、もおおっ!と赤くなった顔を隠すために机に伏せてバタバタもがいていた。

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