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2-141.
選びたくない選択肢を両手に持ったまま、何度も唇を重ねる。その合間に、どっち?と短く聞いてくる穂高さんに未だ俺は返事をしていない。
俺ってば本当にバカだ。甘くて意地悪な穂高さんを前にしたら頭が考えることを全部放棄してるんじゃないかって本当に思う。
「どっち?」
「んっ、ふぅ、ンッ」
こっち、と押し付けたのはあんまり好きじゃない棒。
これはこれで嫌なんだけど、俺の中じゃ穂高さんに抱きつけることの方が優先順位は高かった。
「へえ、こっち?」
「ぎゅっ、て、したぃ、もん」
「ほんとそういうこと可愛いな」
「う、ぅ」
そういうの言わなくていいと少し伏せると、すぐに顎を掬われてまたキスされた。
何度も重なるのに、一向に深くならないそれに焦れてぺろっと穂高さんの唇を舐める。
「待てが苦手なのもイイ」
楽しそうにそんなことを言って、勢いよく俺を抱き上げる。落とされることはないと知っているのに、俺は穂高さんの首に腕を回して、俺よりもしっかりとしたその首筋に舌を這わす。
とん、とんとゆっくり歩いて、ベッドの上にゆっくり降ろされる。
俺に覆い被さった体勢で止まった穂高さんはこっちだな?と最後の確認をする。
「細いの、がいぃ」
「ダメ。ちゃんと入るだろ」
「で、でも、おちんちんぎちぎちなる」
「無理そうだったらちゃんとやめる」
「ほんとに?」
前も入ったんだからいけるだろってそんな無茶しない?と何度も確認する俺に、穂高さんは何度も無理そうならやめるを繰り返してくれる。
「誠」
「誠」
「ぅ、ぜったぃ、むりしちゃやだよっ」
「分かってる」
絶対に、絶対に穂高さんはこうしてねだれば俺が断れないと知っている。知っててやってるんだから本当にタチが悪いと思うのに、楽しそうな顔してキスしてくるその姿を見るとくうぅぅっと心の中でハンカチを噛み締めながら、可愛さに悶えた。
こういう所、可愛いなんてずるい。
そう思ってもやってくることは可愛くない。
パジャマの中に入ってきた手は遠慮もなく俺の乳首を摘む。そこはあんまり触られたくない所。
気持ちいいけどいけるほどじゃないような、だけど何かタイミングが合えばいけてしまうらしい所。
なぜか俺の底を熱心に(?)いじめる穂高さんのせいで俺の乳首は色々と大変なのだ。
「か、噛むのは、やだっ」
「やだが嫌」
「たっ、たん、じょぉ、びっ、」
「だからちゃんと気持ちよくしてやる」
普通でいいです!いつも気持ちいいからそんなサービス精神いらないです!と叫びたいのに、乳首を押し潰されると叫び声を飲み込んで、気持ちいいと痛いの間の刺激に体を震わせた。
「ンッ、ぁ」
「立つのは早いんだけどな」
「あ、んまり、いじめちゃ、やだぁ」
期待してすぐにぷっくりしちゃうのは俺だってよく知ってる。だけど、だけど、あんまり無茶をされて一線を越えると痛いだけになることも知ってしまった。
それは穂高さんだって知ってることだから、あれからむちゃはされてない、と思う。たぶん。
今だって、指の腹で主張しちゃったところで潰しながら、ちゅっと胸元に吸いつかれる。何度もそれを繰り返してるから、きっとそこら中に鬱血痕が散っている。
それに重ねるように歯が立てられて、いたってつい言っちゃうのに、パンツがじんわりと湿ったような、そんな気がした。
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