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ぎちぎちと進んだものがそこにたどり着くのはいつも突然だ。きつくて、痛くて、でも暴れて手元が狂うと大惨事だからと耐えている俺に、過ぎた快感がやってくる。 「ひぁっ!ぁっ、や、も、はい、ないっ」 「分かってる。いい子、よく頑張った」 そんな甘ったるい声と、それからしばらくして目尻に柔らかいものが触れた。 目を開けると、予想通り穂高さんが俺の顔に唇を落としていた。 「痛い?」 「わか、ないっ」 「今日は馴染むまで待ってやるから安心しろ」 そう、なの? いつもならゆっくり抜いて、また入れてくるのに? それに油断しないのが俺だ。だって穂高さんの誕生日サービスは間違いだらけだ。 どういうことだろう?と穂高さんの顔をじっと見ると、いつものすました顔をそれはそれは楽しそうに歪めた。 悲鳴を飲み込んだだけで褒めてほしい、あの顔をしてる穂高さんはなんだかんだ俺をいじめる気に違いない。 「や、やだっ、優しくしてっ」 「優しくする、痛いことはもうしない」 「ほんとに?」 「本当に」 「ぜったい?」 「絶対」 その言葉が嘘だったことはない。 痛くない、ならいいのかな?とうっかり流された俺は頭の中から抜けていた。 痛くなくても、時に快感でさえ暴力になることをすっかり忘れていた。 穂高さんは本当に俺のおちんちんに刺さった棒を抜いてきたりはしなかった。 その手は俺の足やお尻のあたりを撫でて、最後はさっき押されたところに戻ってきた。 「あっ、やだ、押しちゃ、やだっ!」 「痛くないだろ?」 「そ、だけどっ、でもっ」 「大丈夫、今押したらこのおもちゃと両方に刺激されて気持ちいいだろ」 「お、鬼っ!悪魔!!」 「痛くしてねえのに酷い言いようだな」 ははっと楽しそうに笑っているから、こんな俺の暴言(?)は気にもされていない。好きに言ってろって感じなんだろうけど、これからされることを知った俺はヨジヨジとベッドの上へと逃げてみるけど、逃げ場は少なく、何ならこれ以上逃げれないところまで自分から逃げてしまったと気付いたのは、悪い笑顔を浮かべる穂高さんを見たときだった。 「ひぁっ、あっ、や、ぁ、へ、へんっ」 変に、なるっ。 くい、くいとそこを押されるとじんわりと熱くなっていく体。ただそれだけのはずなのに、今はおちんちんに棒なんかを入れてしまっているせいで押されると今度はその棒にそこを押されるような感じになって、やばい。 外から押されてた時よりやばい。 「あっ、だ、だめっ、やだっ、へんっ、へん、なるぅっ」 やだ、気持ち、いぃ。 それなのに絶対出せない。 「や、くる、しぃっ、あンッ!」 「パンパンじゃん」 「ひぁっ!あ、おちん、ちん!触っちゃ、あぁっ!」 そっと、下から上に撫でただけなのに過剰な刺激だ。 体の中にある性感帯を中からも外からも余すことなく刺激されてるからこれ以上はもういらない。 「ここ触りながらやると、ここ触れなくて悪いな」 「ひゃっ!ぁ、まっ、今、だめえっ」 ここ、と穂高さんが撫でるのはもちろんお尻の入り口。 今の状況と、お尻をいじめられるの、どっちがましかを考えたかったのに、それを止めるように穂高さんが指を強めに押し込んだからそんな考えは一瞬で消えた。 「誠って俺に感謝するべきだと思うんだよ」 突然そんなことを言った穂高さんに視線を向ける。 そこには至極真面目な顔をしておかしいことを言う穂高さんがいる。 「俺がバイブとか好むやつならここにも入れるぞ」 「むっ、むり、だよおっ」 言葉ではそう言ったくせに、思考回路が溶けた俺の頭はそれを一瞬想像して、ずくんと体は熱くなったんだからもうほんと、どうしようもない。

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