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第36話 いじらしい君のこと
腕を小さく折りたたむように自分の懐にしまいしながら四つん這いになった君は、猫が伸びをするみたいに背中を反らせて、お尻を高く掲げて、甘く鳴く。
「あっ……照葉、さんっ」
ウサギの丸い尻尾のすぐ下で、指にほぐされた小さい孔が物欲しそうにヒクついていた。
「あ、ンっあっ、やだっ……そんなっ」
孔も、それとさっきイったばかりでトロトロな白で濡れたペニスも全部、後ろから撫でるようにペニスで擦ると、恥ずかしそうに、目の前でウサギの尻尾が揺れている。
「や、あっ……ぁ、あっ」
尻尾が縫い付けられている下着の紐に触るだけで、孔が気持ち良さそうに口を窄めるのがすごく可愛くて。喉を鳴らしながら、指をそこに挿して、ペニスで前を擦って。
「あ、あ、やだっ……それ、感じちゃうっ」
「っ」
「ン、ぁ、照葉さ、んの、大きいの、擦れて、気持ち、いっ」
やらしい音をさせて二人で吐き出した白がまた絡まり合う。
「あぁっン」
背中を仰け反らせて、ペニスに擦られる快感に君の腰が艶かしく揺れて甘えてきてくれる。孔が指に吸い付いてるみたい。ペニス同士が擦れ合って、吐き出し合った体液が滴るくらいに濡れて卑猥で、すごいクる。
「照葉、さ……」
夢中になって君のやらしい身体に擦り付けてた。
「すごい、えっちな顔してる」
「……」
「今の、照葉さん、お店で見る時と全然違う、すごい、よ……ドキドキ、する」
君が目を細めて、小さく折りたたんでいた手を自分の前側から、下へ、股間のほうへと伸ばした。
「っ、こ、へいっ」
「熱い……」
前へ、下へって伸ばした手はそっと、達したばかりとは思えないくらいにガチガチに硬くなった俺のペニスを包んで、掌全部でゆっくり、しっかり握って、擦ってくれる。やんわりと、掌で裏筋だけを撫でてみたり。
「あ、あっ……照葉さんっ」
片手で先端だけを包んで、もう片方の手で竿をしっかり握って何かを絞りあげるように扱いてみたり。
「ン、あッ、照葉さんっの」
孔が指をペニスの代わりに丁寧に、丁寧に扱いて、吸い付いてくれた。
「あっ……」
「公平」
「ぁ、ん」
愛しい君と繋がる行為ははしたなくて気持ちイイ。やらしくて卑猥で、欲しくてたまらなくなるんだ。
「あ、照葉さんっ」
「可愛い……」
思わず零れた独り言に君がビクって肩を竦めた。
「可愛く、ない……よ、本当に。でも、ね」
ペニスを撫でて、興奮して暴れたそうにしているそれを、上下に擦って、張った感触に目を細めた。
「照葉さんは、俺にたくさん初めてをくれる」
「……」
「あの、ね?」
白い身体は艶めいていて、背中のうごめく感じを見てるだけでもクラクラする。
「独り占めしたいって……思った」
眩暈が、する。
「初めて、ね……すごい好きな人ができた、の」
俺に触れる君の指先から電気でも流れてるみたいに、ピリピリとする。
「それで、その人のこと、好き、でね? ……独り占めしたいって」
首を傾げながら、じっとこっちを見つめる瞳が濡れてた。熱に潤んで、小さな声はやたらと可愛くて、長い前髪も、零れる吐息も、全部、何もかもが、可愛くて。
「照葉さんっ……ン、んっ……んくっ、ふぁっ……ぁっ」
独り占めしたくなるのはこっちのほうだと言うより早く、口付けで伝えた。四つん這いになっていた君を抱き締めて、組み敷いて、上から奪うように舌を赤い唇の間から差し込んだ。
柔らかい舌は蹂躙されることに悦んでるみたいに俺の舌に絡まりついて、口いっぱいにまさぐられて溢れた唾液に喉を鳴らす。
「あ、照葉、さんっ」
全部が丸見えになるほど、脚を広げて、やらしく腰をくねらせる。
「公平の顔、見ながらしたくなった」
額同士をくっつけながら、たまにキスをしながら、君が挿入を待って、ゴムをつける俺に顔をほころばせる。
「あ……ン」
「挿れるよ」
「ん、あっ」
君がしなかやか身体をこうして開いて迎え入れてくれるから、このセックス はこんなに気持ち良いんだ。
「あ、来ちゃうっ、あ、あ、ああああああああっ」
俺は睫毛さえ触れ合えるほどに近い距離で君がイく時の可愛い顔を見ながら、身体を繋げた。
「あ、やだ、イっちゃっ、た」
「っ」
「あ、あ、あ、今、イってる、のっ」
知ってる。君の可愛いペニスの先端から白い精液が弾けて、君の身体を濡らしてる。
「ひゃあぁン」
その派手に飛んだ白を舐めとって、乳首も噛んでやりながら、腰を動かすと君の中がすごくやらしくて。止められそうもないんだ。こんなに華奢な腰に指の痕が残るくらいに鷲掴みにして、大切な君を壊してしまいそうなくらい奥まで捻じ込みたくなる。
「あ、あ、あ、あ、激しっ、いっ」
「公平っ」
「あっ……照葉、さんっ、もっと、してっ」
奥が締め付けてくる。
「ン、ぁ、気持ちイイ」
「っ」
「好き……照葉さん、好き」
独り占め、したいよ。
「あぁぁぁっ、ンっ」
君のこと。
「あ、あっ、ン、ぁ、壊れちゃうっ」
「こう、へいっ」
「壊れちゃ、うっ」
「っ」
可愛くて、やらしくて、はしたなくて、いじらしい君のこと。
「もっと、して、たくさん、照葉さんがもっと」
欲しくてたまらない。
「あ、あ、あ、あっ、あっン、ぁ」
「っ」
「照葉さんっ……ッン、んんんっ!」
切ない声愛しい人に名前を呼ばれて、抱き締めながら達した。達して、目が合って、また、蕩けるほど甘いキスを繰り返してた。
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