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第5話

「有難う、お陰で良い写真が撮れました」 桜の木に右手の掌をつけお礼を言う。 かなり大きな桜の木、何年ココで生きてるんだろうか。 手を離し恵はその桜の木を背凭れに地面に座る 首から下げたカメラを抱えながら恵は少しの間目を瞑り、爽やかに少し暖かい風とポカポカとする気持ちいい日差しの春を感じていた。 ーーーーーー フーーーッ 紫煙を吐き出し悠介はまた桜道を見る。 トランクスとティシャツのままベランダに出て寝起きの一服。 結局昨日は全然寝かせてもらえず昼過ぎに起きた。起きたら女は居なくなってたけど、どーでもいい。 また昨日のヤツ来てるやん。 しかも桜に手を突き何かをしていると思ったらそのまま桜の木を背凭れに座り込んだ。 そのまま一服は終わっていたが悠介はベランダの柵に腕置きその上に顎を乗せてずっと眺めて居た。 何分?何十分?してからカメラマンは伸ばしていた足を折り畳み体操座りの形になり頭を膝に埋め丸くなった んー 寝てるのか?体調でも悪くなったのか? 少し遠過ぎてよく分からない。 悠介は何故かソワソワして着替えるべく部屋へと入る。

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