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第20話

てか此処で生活って事はー 着替えとか必要だよな〜 「一回家へ帰っても?」 「必要なモノは殆ど有りますよ」 「あー、あー、じゃぁ、必要な物が有ったらその時取りに行くか...」 ガクッと肩を落とす。まぁ家事も料理も出来るから良いけど、何故こーなった? おっさんと生活したいって...... しかもこんな若いイケメンが..... 分からん。 「じゃーとりあえず七条君はお昼ご飯は食べたかい?」 今はもう午後1時俺はお腹すいた。 って事は彼も食べてなかったらお腹空いてるはず。 「あっ、すっかり忘れてました。何か作ってくれます??」 「分かりました!とりあえず冷蔵庫確認しても? 何も無いなら買い物行かないとな」 「はい!どうぞ」 何故かニコニコしてる気がする。 フリフリしてる尻尾が見えるのは気のせいだよね。苦笑いを浮かべカメラを手に立ち上がりキッチンへ カメラはキッチンのカウンターの上へ置く。 冷蔵庫を確認すると結構色々入っていてこれなら キノコとウィンナーの和風パスタとコンソメの野菜ゴロゴロスープが出来そうだ。 「パスタで良いか?」 「良いですね!パスタ好きです」 またしても尻尾がパタパタとしてる気がする。 「エプロンとか有るか?」 了解をするならエプロンが必要だ。 家でもちゃんとしている!何故ならば料理中に飛んだ物でお気に入りの服をダメにしたからだ。 頑張って買った俺のシャツ。 思い出しても泣ける.... 「エプロン?多分無いと思います」 「そうか、じゃー持ってかないとな。」 まぁ、今日は普通の服だから汚れても大丈夫か。 ヨシ!と気合を入れてシャツを捲りながら動き出す 〜〜〜〜 「出来ましたよー」 ダイニングテーブルにパスタ、スープと探し出したフォークとスプーンを置いて完成! 「わぁ!こんな短時間でスープまで?凄いですね!」 うん!やっぱり彼は犬だ。 「簡単なのだから味は保証出来ないけどね」 「頂きます」 座ったと思ったら直ぐに手を合わせ食べ出す 少しビックリした。姿勢も手を合わせた姿も食べる所作も綺麗で撮りたいと思った 綺麗な顔の下に綺麗な首、鎖骨、肩のライン、胸板、その前にある綺麗な手が合わさりあっている。その姿を切り取りたいと しかしこの部屋と言いこの教育された感じはお金持ちの育ちなのかな?と思わせる感じがした。 自分も頂きます。と手を合わせ食べ始める。 うん!これなら不味くは無いはず。 「とても美味しいです!どんだけでも食べれそう」 綺麗に適量をフォークに巻きあっという間に食べていく 「それは良かった!とりあえず嫌いなモノとかはあるのか?」 「んー基本は大丈夫ですけど、ゲテモノじゃなければ」 「ゲテモノって!じゃー普通のを作るよ」 ククッと笑ってパスタを口の中へ その後はお互い黙々と食べ完食する 「頂きました!御馳走でした!」 こんなに丁寧に言う人初めて見た! 少し目を見開き見てしまった。 「ん?どーしました?」 コテッと首を曲げ聞いてくる七条君はおっさんな俺でもドキッとする程可愛かった 「あっ、いや、こんな丁寧に言う人初めてだったから少しビックリして」 「あー、よく言わます。」 クスクスと笑い自分の食器と俺の食器をシンクまで運んでくれた。 シンクに食器を置いている後ろ姿をみて、また切り取りたいと思った。 何故こんなにも撮りたいと思うのか分からない けど久しぶりの感覚にゾクゾクしている自分が居る事に気付いた。 彼は置き終わったのか振り向き 「絆創膏濡れちゃうので洗い物もお願いしても良いいですか?」 コイツはタラシだ。絶対女だったら落ちるやつ! うわぁ〜イケメンでこれは... 羨ましいわ。って言っても俺は女は無理だから意味ないけど、少し悲しくなる...... 「おう、任せて下さいな。」 忘れろ忘れろと頭の隅に追いやりやり過ごす。

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