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第30話

座ったものの… 七条君はそのまま俺の前に立ったまま俺を見つめ… 「悠介です。」 「へっ?」 「これから悠介って呼んで下さい。」 「ん?あぁ、分かった。」 「俺は恵さんって呼びます」 「 さん は要らないよ…」 「分かりました。恵…」 そう言うと悠介は俺の頬を手の甲で撫でた… ピクッと肩が跳ねる 今までこんな事をされたのは初めてで戸惑ってしまう。 しかも悠介の顔はまた愛しい人を見る様で… 「っ!!悠介君…??」 「悠介です。 君 は要らないです」 「あぁ、、分かった…」 「名前呼んで下さい」 「ゆっ悠介…!?」 「はい」 そう言いながら悠介は俺の肩を優しく押しながらベットへ倒され悠介の手は俺の顔の横に付き いわゆる壁ドンならぬベットドン? 「恵、キスして?」 キスして?って言ったはずなのに返事を言う間も無く悠介の顔が近付いて唇が唇に触れた… 「ちょっ…」 思わず俺はカメラを持ってない方を悠介の胸に付き、距離を取る 「恵…」 目を細め俯くようにしながらも悠介は胸に置いた手を膝辺りから手首までを撫でるように手を這わせ最後は俺の手の上に手を置き 「俺の心臓の音分かりますか?」 手から伝わる心臓の音は早く自分の音と共鳴しているようだった… そして手から伝わる悠介の体温も熱く感じた… 「早いな…」 目を合わせられず手に視線を向け 「こんなの初めてです。」 思わず悠介の顔を見る、悠介は優しい笑みをしていた… 「初めて?」 「キスするだけで緊張してこんなにドキドキするのは初めてです…」 少しはにかむように笑う悠介から目が離せなかった… ワザと俺はため息を付き 「君を愛おしく感じるよ。今日会ったばかりなのに…」 解放された手で悠介の頭を撫でながら手を頬に持って行くと悠介はその手に擦り寄るように頬を寄せる 「その言葉はズルですよ」 と目を伏せた悠介の後頭部に手をやり引き寄せそのままキスをした。 チュッ と音を立て方を離す

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