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第31話

「悠介、身体が冷えるから布団に入ろう」 春とは言え夜はまだ冷える… 「そう…ですね。」 と悠介は移動し布団に入り俺もカメラを枕元の端に置き布団に入る 「俺らはまだお互いの事を良く知らない。悠介は仕事、何してるんだ?」 悠介を方へと顔を向け 「俺は…簡単に言うとフリーターですね。頼まれた事を家でして…」 そう言い悠介はこちらをチラッと見てから天井を見続けている。 聞いてはいけなかっただろうか… 「そうか。好きな食べ物は?」 仕事の話はこれ以上聞かない方が良いと判断し違う事を聞く 「ん〜悩む質問ですね…何でも好きですが、やはり肉ですかね!?恵は?」 「肉か!若い証拠だな!俺は杏仁豆腐だな。」 「杏仁豆腐ですか?てかデザートじゃないですか!メイン料理では?」 「んー強いて言えば…俺特製のビーフシチューかな…」 「それ食べてみたいです!」 「おっし!約束の一緒に居る間に作ってやるよ。」 そう言うと悠介はガバッと動き俺に上半身を覆い被さってキスをして来た チュッ、 ハム クチュ ピチュッ 軽くキスをされ唇を唇で挟まれ舌でなぞられ、驚き口が少し開いた所に舌が入り込んで俺の舌を翻弄するように口内を動き回る… 何かに怒っているのか?強引さにドキリとした。 先程バードキスで緊張すると言っていた同一人物とは思えないほど大人なキスをする悠介 柔らかくしなやかな舌、温かい体温、甘く感じる唾液…全てにおいて俺を魅了し翻弄していく… 悠介のキスは上手く俺はついていくのに必死だったと思う… んっ 自分から出た声がやけに耳に付き恥ずかしくなった 「悠介…」 またも胸に手を付き距離をとる、離れていく口と口の間に唾液が糸をひくのが見えた… 「足りない…」 そう言い悠介は俺の両手を拘束し再び口を犯した… 自分が自分じゃなくなるようで怖くもあり気持ち良いキスに酔いしれ彼を受け入れた… それに気付いたのか悠介は手の拘束を解き右手を俺のうなじに手を入れ、左手は俺の手と恋人繋ぎをして更にキスを深くする… 俺達は溺れるようにキスをした 窒息しそうな程… 息が上がり吐息が甘く激しく 止め方が分からない程… 何かが満たされて行くような感覚がした 今まで1度もこんな風に感じた事がない部分にアルバムが写真で1枚、1枚と埋まっていくように… 俺はその心地よさに左手で悠介の背を掻き抱いた。

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