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第47話

夜用のビーフシチューの肉を切りながら気付く 「座らないのか?」 背後で立ったままの悠介…振り返り見れば目が合う… 「あぁ、その前に何飲もうか考えてた…恵何飲みたい?喉渇いてるんじゃない?」 少し変だが…まぁ聞かない方が良いだろう… 「あーそう言われてみれば!今日もいい天気で日が当たると暑いぐらいだったよ」 「じゃーゴクゴク行ける特製アイスティーにしようかな」 「それは楽しみだ」 元の悠介に戻ったのを確認して特製アイスティーに喉が鳴る。 日頃紅茶はあまり飲まないが昨日の紅茶も美味しかったから今日のも美味しいだろうと思う。 俺の背後のカウンターで紅茶の準備を始めた悠介。 紅茶の缶の開く音がした後ゆっくりとオレンジの香りと紅茶の香りがふわりと鼻腔に届く 「いい匂いだな…オレンジか!?」 「分かります?オレンジピールの入ったセイロンティーです!サッパリしてて美味しいですよ」 「悠介はセイロンティーが好きなんだな。」 昨日のもセイロンティーだったはず。 「セイロンティーは飲みやすくて好き嫌いが少ないですからね!自分も好きですよ!紅茶全般好きだけど…」 と紅茶を入れ始めていた。 俺は鍋に水を入れ牛肉を入れローリエの葉を入れ火にかける 後ろからマドラーと氷がグラスにカラカラと音を立て始め出来上がりが近いのを感じた 「どーそ!」 と言われグラスを手に取ればグラスまで冷たくなり美味しい香りがする 「頂きます」と喉の渇きを潤すべくゴクゴクと飲んでいく。 やはり美味しい!! 初めて飲む紅茶…スッキリとした味わいが気に入った。鼻腔にスーッとくるオレンジの香りが凄くいい。 あっ、これチーズケーキに合いそう! ポタリと服の上にグラスから垂れた水が落ち肌が冷たいと感じ、手で水を払いシャツを少しつまみハタハタとさせた所で気付く… 自分の家ならまだしも人の家で水を床に落とそうとか… すまん悠介……行儀が悪く申し訳なく悠介を見れば… ん? 片手で顔を覆い俯いてる… 流石に引かれてしまったか……… 「すまん…行儀の悪い事をした…床は拭いておくから…」 そう言い伺うと悠介は俺のグラスを奪いシンクに置いたと思った時には腰を抱かれシンクにお尻を押し付けられる形で後頭部を手で固定され激しいキスをされる… 喰われているような噛み付くような… 「ッ…おい……ゆう……すけ……っ……」 背中の服を掴んでも止まらず片足を股の間に捻じ込まれ下半身がより重なり合う 「んふっ…恵が悪い…」 とまた噛み付くように唇を吸われ口内に悠介の熱い舌が入ってくる… 訳が分からない…酸欠で頭がフワッとした。 いつしか熱い舌を追い舌を絡めるのに必死になる… 熱い…掻き抱かれる腕、手が触れる所が… 熱い…重なり合う下半身が… 熱い…悠介の吐息と呼吸が… これ以上はまずい… 俺は慌てて呼吸の為に離れた悠介の口に掌を当て片方の手で胸元を押し距離を作る 「はぁ…はぁ…悠介タイム…落ち…着け……」

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