2 / 9
捕獲〜兄を手に入れた弟たち〜
「おはよう、兄さん」
「ぐっすり寝られるぐらいならもう少しやっても良かったな」
大きくてふかふかなベッド。何も纏わず、二人の青年の間で、いつのまにか眠ってしまっていた。
「いてて」
「腰痛い?ごめんね、涼が無理させちゃって」
「は?お前も焦らしまくってただろうが響」
くせ毛が強い茶髪の青年が響、金髪ヤンキーが涼だ。昨日から俺の弟になったが、まさか抱かれることになるなんて。
★★★★★
「加奈子の連れ子の拓馬だ。今日から大神家の一員となる」
母の再婚相手の家は大富豪だった。何も相談されず夏休みに連れてこられ、戸惑うばかりだったが、自由奔放な母には慣れているので受け入れるしかなかった。
今までボロアパートに住んでいたから、大きな屋敷にソワソワしている。
「涼と響しかいないのか」
「そこらへんで好きにしてんじゃねえのか」
「いつも兄さん達帰ってくるの遅いし」
「まったく。拓馬、屋敷のことは使用人や弟に聞きなさい」
義父は仕事があるからと会社に戻るようだ。母は買い物に行ってくると言って出ていってしまった。
「部屋に案内するよ、拓馬さん」
「ありがとう、響くん」
「そいつには気をつけた方がいいぜ」
「え?」
「すぐ分かる」
不敵な笑みを浮かべながら涼がどこかに行ってしまい、響の後を追うしかなかった。
「喉乾いたでしょ。僕、お茶入れるの上手いんだ。入れてあげる」
「ありがとう」
変わった兄弟達だとどうしようかと思ったが、少し安心した。
響は高級そうなカップに紅茶を注いでいく。涼は気をつけた方がいいと言っていたが、どういう意味だろうか。
「どう?」
「美味しい。響くん、本当に上手なんだね」
「お菓子取ってくるよ」
「僕も手伝う、よ。あれ?目眩が」
「来たばかりで疲れてるんですよ。僕のベッドで寝てていいですから」
「うん」
申し訳ないが睡魔に勝てず、ベッドに倒れ込むように寝てしまった。
★★★★★
「拓馬さん、そろそろ起きましょうか」
呼ばれる声がして意識が浮上する。動こうとすると金属が擦れる音がした。
「えっ、これ何だよ」
「何って手錠♡」
キラキラした目で大きなベッドに乗ってくる響。響は拓馬の下着を目の前でヒラヒラさせてから放り投げる。
「涼が戻ってくる前に仕込んでおこーっと」
自由な足を響に当てようとするが避けられてしまう。
「拓馬さん、弟を蹴ろうとするなんてダメだって習わなかった?」
「その理屈なら兄にこんなことダメって習って、んっ」
「確かにそうだよね。でも、戸籍上は兄ってだけだし」
「だからって、あああっ」
亀頭に爪を立てられ身をよじるが、強く握られ擦られる内に気持ち良くなっていく。
(なんで、反応して)
「甘い紅茶は美味しかった?」
「あれに仕込んで」
「すんなり飲んだから笑いそうになったよ」
「お前!」
「響って呼んで」
「嫌だ」
「抵抗?じゃあ、我慢くらべしよう」
拓馬の足を開き、鎖で繋がれる。どこのSMプレイだと暴れても、動くたびに不思議な感覚がする。
「大神家は薬品会社の家系なんだ。兄さんはβだからフェロモンもΩほど効かない。そこでじゃじゃーん!βにも効く媚薬」
「な、何言って」
「普通の媚薬で少しずつ躾けるのも良かったんだけど、研究発表の日も近くてさ」
「研究発表?」
「僕は大学院生だから論文を書かなきゃいけないわけ。そこで僕が研究して作った媚薬を試したいんだけどβが周りに少なくて」
喋りながら瓶を開け、どろっとした液を筆で掬いナカに入れていく。くすぐったいが、次第に熱を帯びムズムズする。
「やっぱり処女じゃないから、すんなり入るね」
残念そうな声に一瞬戸惑うが、筆で無遠慮にかき混ぜ足がピクピクする。
「はぁ、はぁ、調べたのか?」
「そりゃ大神家に入るなら当然でしょ」
「なんで僕なんだ」
「教えてあげない」
足を折りたたんだ状態で紐を結ばれ固定される。
「兄さんは僕たちのだから」
★★★★★
「はぁ、はぁ、気が狂いそうだ」
「触ってほしい?お願いしてみせて」
「してほしかったらこの鎖外してくれ」
「諦めるの早い」
「何だよ、さっきから。好きにしていいから外せって言ってんのに」
「どうして拓馬兄さんはβなの?」
「何でって、そんなの僕が聞きたい」
何でβなのかなんて一番拓馬が知りたいことだった。αだったらと今までの人生で何度思ったことか。Ωだったらあの人の恋人としてずっと入れたのではないかと。
「βでも何でもいいだろ」
扉の方を見るとコートを着たままの涼が立っていた。
「もう用は終わったの?」
「ああ。それに響に好き勝手させるか」
涼は上だけ脱ぎ捨て、拓馬の顎を掴む。
「まだ堕ちてねえじゃん」
「ん、っは、まっ、んんっ、んん」
舌を入れられ絡まれてしまう。きつく吸われ呼吸が上手く出来ず苦しい。離されると頭がクラクラした。
「涼、邪魔しないでよ」
「じれったいことしてるんだろ」
「研究中だから」
「俺が出てから何時間経ってるか分かるか?効果が弱いんじゃ」
「見てよ。こんなにぐちょぐちょ」
響が指を拓馬のナカに入れ、引き抜く。指には粘液が付いていた。
「拓馬さん、我慢してるんだ。可愛い。俺はβだろうが関係ないよ。俺ので気が狂うまでしてやる」
「兄さんに何する気?」
「兄さんか。そうだな、拓馬兄さん、突いてやるから気にせずよがれ」
涼は全裸になり、ぐずぐずな穴へ指を二本入れる。もう片方で拓馬のを擦って一度いかせた。
「俺のも擦って、兄さん」
拓馬の横に座り、涼は拓馬に握らせる。
「これから一緒に生活するんだしさ。気持ちいい方がいいじゃん」
「りょ、う」
「俺は拓馬兄さんのことタイプかも」
「ほんと、たらしこもうとするのやめてよね」
響はムキになるが、手を動かし始めた拓馬を見て涼に目線で訴える。
「涼を仲間はずれにするのも楽しくないし、体勢変えようか。四つん這いになって」
「鎖外すから四つん這いにさせて」
「一度イかせたらもう我慢できない筈だ。ほら抵抗しないだろ?響の媚薬効いてたのに我慢して凄いな」
「僕は後ろ貰うから」
「響が拓馬兄さんの後ろを可愛がってあげるって」
「はぁ、分かったよ。拓馬兄さん、ごめんね。さっきのはβだから嫌って意味じゃないよ。元彼がいることにイラついただけ。今日はたっぷり可愛がってあげる」
「待って、ひびきぃ、ナカは、ああああああっ!?」
「たくさん擦られると気持ちいいでしょ。我慢させてた分、何度もいかせてあげる、ほら、もっと突いてあげる」
「は、まって、イク、また、イっちゃう」
「俺のを咥えて兄さん」
拓馬は喉に涼のを擦り付けられ、深く咥えるよう腰を大きく振られた。苦しいけど、髪を優しく撫でられる。
舌を使って時々吸うと、褒められる。
「凄い、気持ちいい」
「んん」
「出るっ」
出し終わると、涼は頰にキスをした。
「ありがとう、兄さん。これからもよろしくね。さあ、響と一緒に気持ち良くなろう」
★★★★★
「朝?」
「おはよう兄さん」
「よく寝てたぜ」
「響、涼。僕は一体、いてっ」
「昨日抱きすぎちゃって腰が痛いかも」
拓馬を挟むように涼と響が横になっており、勿論三人とも全裸だった。
「気持ちよかったよ」
「僕はこんなこと」
「拓馬兄さんは誰にも渡すつもりないんで、もう少し寝よ」
響が拓馬の腕に抱きつき動けない。
「俺たちに堕ちちゃいな、兄さん」
ともだちにシェアしよう!