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躾〜身体に刻まれる痕〜
【人物紹介】
・久坂春樹:理央とは幼馴染で、恋人。Ωの新人記者。後輩の雅人が理央を狙っていると思い、ライバル視している。
・宮地理央:春樹の事が大好きな大型わんこキャラ。エステティシャンで、経営している店で問題が発生している。α。
・大神雅人:薬品会社の御曹司で、弁護士をしているα。春樹達の後輩で、ドS。欲しいものは手に入れる主義。理央の件で、春樹とも再会する。
・岩岡新造:春樹と先輩が追う大物政治家。Ωの男を弄んでいる。井岡にΩの男を調達させている。
・井岡一弥:岩岡と懇意にしている貿易商。調教が趣味なサディスト。交友関係が広い。
大神からの電話で再度約束の場所へ向かった。近くの店に入ったが先程の出来事で上の空だった。
「話を聞いていますか、久坂さん」
「ごめん」
「岩岡議員とは仕事で会ったことがありますが、近づかない方が賢明です。それに親しい井岡という男に目をつけられれば最後」
「分かってる。でも、俺もΩだから酷い目にあってるなんて見過ごすわけにはいかないんだ」
大神に理央のことを聞くわけにもいかず、岩岡のことも危険の一点張りで情報を引き出せず平行線のままだった。
大神に送っていくと言われたが、今は一人の方がいいと断った。
既に自分がマークされていたことに気付かず、攫われてから後悔するなんて本当に俺は馬鹿だった。
★★★★★
気づくと両手を鎖に繋がれて吊るされていた。
帰り道に歩いているところを黒塗りの高級車が通り、中へと押し込められて拉致された。相手は何も言わないが、おそらく岩岡の関係者だろう。
「お目覚めかな、久坂春樹くん」
「お前は一体、うっ」
後から入ってきたスーツの男が鞭を振るった。痛みが走り呻いてしまう。
「お前じゃない。ご主人様だ。言ってみろ」
「離せ、この鎖、んあっ」
「ご主人様と言え、Ω」
真っ裸の状態で何も出来ず、革靴で竿の先端を踏まれた。少しでも抵抗すると鞭で叩かれた。
「やっぱりΩはこれが効くよな」
腕に何かを注射された途端、身体が熱くなっていく。
「Ωにとってヒートは辛いだろ?今発情する薬打ったから痛くないよな?」
男の指が無遠慮にナカに入っていってバイブを詰めていく。
「まずは後ろでイケるようになれ」
先端を紐で括られ射精出来ないようにされる。そして、リモコンのスイッチが入った途端、自分のナカで動き出し、身をよじらせた。
「ああっ、くそっ、動くな、あっ、ぐっ」
腹を強く押されると排泄に近い感覚があったが、すぐに入れ直され、力んで出そうとすると乳首を抓られる。
「誰が出していいって?ほら、イけ」
イキたくてもいけないと分かっていながら攻められる苦痛と同時にナカをもっと刺激してほしいという快感が辛い。
★★★★★
翌日も、いつのまにか気を失っていたようで水をかけられ目が覚めた。まだ身体がだるくて暴れても頰を叩かれ、運ばれる。両腕をロープで結ばれ、春樹は馬の機械の上に座らされてしまう。座る位置に付いたバイブを全て飲み込ませ、足も開いたまま固定された。
「やめろ、おい、やめろ!」
「お前に拒否権はない。ほら、前は外したんだ。いくらでもイかせてもらえ」
「う、あああああっ」
昨日は出せずに苦しくて今日は機械に強制的にイかされ、複数の男に見られている。
「ほら、自分で気持ちいいところに当てろ」
もう出すものがなくても下ろしてもらえなくて、やっと止まった時でも下ろしてもらう時にイってしまい恥ずかしかった。
その後も口を開かされ器具を付けられた。知らない男のモノが舌に乗せられ緩く擦られた。ぞわぞわした感覚を味わいながら、唾液が溢れる。
「噛まないようにな」
「うっ、んんっ、んんぅ」
喉の奥に入れられた時はえづいたが、頭を押さえつけられすぐさま腰を振られてしまえば喉の収縮が良かったのか苦い味が広がった。生暖かくて苦い。離され咳き込むが、舌を使えと次の男に指示され舌を這わした。ヌメヌメしており、ドクドクと脈打っているのが分かる。順番を待っている男達は春樹の胸を触っては引っ張り快感を与えようとする。
「ふっ、んん、ん、っ、んーっ」
歯を立てれば何をされるか分からない。必死に耐えながら水音を立てて咥えた。
★★★★★
監禁されて分かったことがある。
男達はいたぶってもキスと中出しはしなかった。いつも後ろを攻める時は機械や指を使っていた。
そして反抗すれば罰を与えられ、まさに躾だった。言う通りにできると発情誘発剤は打たれず過ごせたのだ。
「お前は淫乱なΩだな?」
「っ、はい」
「発情したら何てお願いしたらいい?」
「俺の、ナカに、ご主人様のモノを入れてぐちゃぐちゃになるまで犯して下さい」
「ご主人様がお前を使いたいそうだ」
「どうぞ俺を好きにして下さい。何でも、奉仕致します」
何度も言わされ、本当に快楽に弱いΩになってしまった。
「井岡様、お客様が」
井岡という名前にこいつがと思ったが、どうすることもできない。お客様というのは自分を買うご主人様かもしれない。
「井岡、久しぶりだな」
「大神製薬の坊ちゃんが何用で」
「先生と話はつけている。久坂さんを連れ帰させてもらう」
大神は自分の着ていたジャケットを春樹にかけ、連れて帰ろうとした。しかし、井岡は道を開けない。
「帰す条件知っているだろう。金と実際に」
「分かっている。だが、私は綺麗好きでね。やるにしてもベッドを用意してくれないか」
井岡達が準備をしに出ていくと、大神は説得するようにかがんで話した。
「今から私が久坂さんを抱きます」
「今のうちに帰らなきゃ」
「あいつらは執拗に追いかけてくるが、条件通り目の前で獲物を犯せばつきまとわない」
「それは」
「優しく抱きます。宮地さんでなくて不満でしょうが」
首を横に振る。何度も理央を呼んでも助けられず、いたぶられる日々が続いた。だが、嫌いだった大神は大金を払ってまで危険な男から救い出そうと来たのだ。その手を振り払うことなど今の春樹には出来なかった。
「お願い、助けて」
「分かりました。行きましょうか」
せめて理央との行為だと思えるように大神は目隠しをしてくれたが、その優しさに心臓が痛んだのだった。
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