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変貌〜孕むカラダへ〜

【人物紹介】 ・田邊真冬:βで、オメガバースに疎く、同性を好きなことで息苦しさを感じ都会へ来た。バンド活動をしており、奏多を引き入れるため体の関係になる。 ・大神奏多:大神家の血を持つミュージシャン。恋愛は自由奔放で色んな噂は絶えない。今は真冬にご執心。 ・坂木悠一:真冬の幼馴染。優等生で真冬の初恋の人。αである。 ・小島大輝:真冬のバンドメンバー。貧乏でバイトを掛け持ちしている。 ・大神雅人:薬品会社の御曹司で、弁護士をしているα。奏多とは親戚関係。別カップルの話の人。 「やっと見つけた…帰るぞ真冬」 「悠一、どうしてここに」 久しぶりの再会だった。 幼馴染の坂木悠一に恋愛的な意味で恋をしていたのは高校生の頃で、卒業してから会ってはいなかった。 男性が好きな俺は気持ちを隠したまま、一度だけ抜きあいっこをしたことがある。しかし、悠一はノーマルだと分かっていたから卒業と同時に家を出て都会で働いていた。 「知り合いがこの店の常連だったんだよ。チェキ?っていうの見せてもらったら真冬が写ってて場所教えてもらったんだ。まさか歌手になってたなんて」 「それは」 「歌好きだったよな。よくカラオケとかボーリング行ってさ」 「ごめん…俺、次出番だから。もう行かなきゃ」 「この後時間くれないか?」 「それはその」 「おい、そろそろ準備しろ真冬」 金髪の長身の男が悠一を睨み、すぐに真冬の腕を掴み舞台裏まで連れていった。結局、悠一とは会わずに済み今に至る。 「真冬くんってほんと男運ないというか女難ならぬ男難の相が出てるよね」 同じバンドグループの大輝が溜息をつきながら真冬の肩に手を回した。 無事演奏が終わり打ち上げ会にも出ることができた。待ち伏せされていないか確認したが悠一の姿はなくほっとして会に参加している。 「無視すればいい。もう関係ないんだろ」 「うん…さっきはありがとう」 先程助けてくれた金髪の男・奏多はストイックでクールで、ドSな性格だった。メンバーだった金之助が実家を継ぐことになり、代わりに引き入れたのが奏多だったが、最初は上手くいかず、とある条件を出し承諾してもらったのだ。 「酒はほどほどにしろ。今日は作曲するから来いよ」 「うん」 作曲というのは嘘じゃない。だが、奏多がそう言う時は抱かれに来いという二人だけの合図だった。 ★★★★★ 俺の瞳の中にライブと同じ獰猛な奏多の顔が映っていた。ライブでの熱の発散からか分からないが、ライブ終了後は激しく抱かれるのが通常だった。 「真冬、考えごとしてるとは今日は余裕みたいだな」 こういうときの奏多は止められない。それにチーム加入の時の約束でもあった。 『加入する代わりに俺に抱かれろ。その覚悟はあるのか?』 この時は奏多が優れたミュージシャンという噂と恋愛で問題沙汰になっている噂があった。メンバーを食い散らかして恋人の座を取り合い解散とか、セックスが激しすぎて病院に運ばれたとか色々。 最初は大輝に止められたが、今は約束のおかげで問題は起こっていない。 ただ、激しくて、熱くて、荒っぽい。 まるで獣のようなセックスを何度も味わっただけ… 「服、破らないで。新しく買ったばかりだから、ってあっ!」 強引に服を脱がされ俺の手首を縛り上げる。ズボンはいつものように下着ごと一気に引き下ろされあっという間に素っ裸だ。恥ずかしさと緊張がごちゃ混ぜになって、奏多の一挙一動を目で追ってしまう。 (傷んでなきゃいいけど) 最初は怖くて目を固く瞑り我慢していた。 だが、この男はどうすれば気持ちよくなるの知っていて、今では調教された身体が早くナカに入れてほしいと訴えている。 奏多は優しい触れ方はしない。ただ快楽を引き摺り出す触れ方だ。 「んっ、ああっ!やっ、そこっ、うう」 「最近ヤりすぎて簡単に指が入るようになったな。すぐにでも入れられるか」 「あっ、あっ!!そこっ、挿れられたら、あたって、ああああっ……!!」 真冬は前立腺を虐められ身体が跳ねる。一番気持ちいい場所を集中的に抉られると奏多は楽しそうにもっと激しく揺さぶる。 快楽に飢えている俺の身体は自然と涎と先走りを垂らし、はしたなくイキ狂ってよがることしか出来なくなった。 「どうしてほしい、言ってみろ真冬」 「そんなの、分かって…っあ!だめ、やば、またイっちゃう!う、っ、んう…!」 奏多がお腹を押すと嫌でもナカで蠢いているモノが分かりナカを締めてしまった。 嬉しそうに真冬の腰を上げさせ勢いよく出した。 一緒に果てるなんて甘いこともない。奏多が突く度にイって白濁が腹を汚し、ナカもたんまりと出されて力を抜くと流れてしまいそうだった。 「今日も随分といやらしい姿になったな」 「だれの…せいで…んああっ、ちょっと、待って!さっきイったばっかり…ああああっ!?」 気付いたらいつの間にか寝ていて、身体はベトベトのまま抱き枕にされている。起こしたらまた犯されるとゆっくり抜け出ようとするのが朝の第一ミッションだった。 運が悪い時はナカに挿れられたままだからどうしようかと思ったが今日は珍しく奏多の方が先に起きている。 「ああ、そいつのことはお前に任せるわ…分かってる、もうすぐ帰るし、おう、じゃ…ん?真冬、起きたのか」 「今の電話、もしかして家族から?」 「まあ、そんなとこ、だな。親の代わりに面倒見てくれてた執事」 「しつじ?」 「そ」 奏多の噂の中にかなりの金持ちというのがあったが、それはどうやら当たっているようだ。 「俺の家系、全員性欲強いんだよな、驚くほどに。更に変人変態だから厄介だし。育児そっちのけで愛人とって人もいる。あいつらに比べたらまだマシなんだけど」 「ははは…奏多が一番マシって」 「大神家はいろいろあんの」 「俺とのこと、執事さんには話してたりする?」 「ああ、話しても問題ないし」 「そっか…」 「どうした?ニヤニヤして」 「そりゃ、俺と寝ること恥ずかしいとか思ってるかなって」 「恥ずかしいなら抱かせろなんて言わない」 「ふぅん」 「これでも大事にしてる方だけど?あと、悠一っていう奴にも会うなよ」 いきなり悠一の話が出て驚いたが、どうやら真冬に会いたくてライブハウスの周りをウロウロしているらしく、他のミュージシャンやライブハウスの人達が追い返したらしい。 「なんか、ヤバそうな気がするんだよな。ああいう奴」 「悠一は昔から優等生で人気があって…きっと勝手に音信不通にしたから気にしてるんだと思う」 「こじらせた奴は大変なんだがな」 「どういうこと?」 「俺を睨んだ目。あれは大事な者取られて嫉妬してる目だ」 「嫉妬なんて…ありえないよ」 ★★★★★ 嫉妬なんてありえない。 そう思っていたけど、月日は人をあんなにも変えてしまう。 「あ、くぅ、やめっ、いたい、いたいって、あ、いやぁっ……あ、ぁああ!!!」 恐怖と甘美な悲鳴が寂れた廃工場で響き渡る。 抵抗するが、真冬を襲った奴は一心不乱に腰を動かしていた。 突き上げられるたび涙が流れ、髪を乱し制止の声をあげる。しかし、相手には届かず平たい胸を掴んで揺さぶり、奥まで抉ってくる。 「出すぞ、真冬!」 「いやだ、やめてこんな、うっ、だめ、ナカは出さないでぇっ」 「あの金髪にやられてんのに何言ってんだよ!赤ちゃん孕むぐらい代わりにやってやる」 「赤ちゃんなんてできるわけ、かはっ、くるし、あ、またでてる、出されたら…悠一、お願い」 太くて滾っている悠一のモノをえぐりこむように突かれ、何度か吐いてしまった。 真冬の日に当たっていない白肌は悠一の手の形が赤くついている。身体の隅々まで悠一と真冬の精液が飛び散り、真冬は穢されたことにまた涙した。 「ああ、真冬のナカ、気持ちいいよ」 「ぁ、はぁっ……あ、ぁ……っ」 「いい匂いがする…」 「そんなわけないっ!だって、だって俺は、βなんだから…」 優れたαではなくてβの一家だから、Ωやαのことなんてよく分からなくて、同性を好きになった時もΩやαだったら理解してもらえたんじゃと思った。 「でもΩみたいなあまい匂いがするよ。隠れΩだったんじゃないのか?」 「なんだよ、それ…」 「そこまでだ坂木悠一。君はフェロモンに惑わされただけだ」 「うっ」 「ああああっ!?」 坂木が投げた球が割れ、中から液体が飛び出て悠一にかかる。すぐに奏多がタックルし、ナカからいきなり抜かれたことで奏多の前であられもない声が出てしまう。 「真冬、大丈夫か?」 「かなた、どうして…」 「お前が約束の時間に来ないって大輝から連絡あったんだよ。簡単に捕まりやがって」 「あの液体は?」 「あれは落ち着かせる薬。それより早くここから移動するぞ」 燕尾服を着た男が悠一を捕まえ、別の車に乗せられている。その後どうなったか奏多に聞くとΩを襲ったαは治療が必要で施設にいると言った。治療期間が終われば普通の生活に戻れるらしい。 「奏多、俺、Ωだったんだな」 「ストレスとかで診断がちゃんと出来てないとか、急に変わることはあるし」 「妊娠してないんだよね?結構出された気が」 「すぐ薬飲んだから大丈夫。それに真冬は俺以外に孕ませさせねえ」 「そんなの分かんないし」 「はあ?俺以外に寝る奴でもいるのか?」 「もしもの話だから」 「浮気するなら今ここでやるぞ」 「それは…」 「満更でもないみたいだな」 「だって、さっきからなんか身体が熱くて、熱くて、ムズムズしちゃって」 「発情期だな、この甘ったるい匂い。安心しろ。ここの階は貸切だからめいいっぱいヤれる」 「はぁ、はぁ」 「雅人さんの薬、すげえな。ちゃんとΩの身体になってる…って頭の中は犯されたい気持ちで聞いてないな」 数少ない親しい親戚の雅人に頼んで薬を提供してもらったが上手くΩに変化させられたようだ。 雅人に頼まれた仕事結果をメールで送ってから真冬を抱きしめる。 「俺も大神家だからな。欲しいもんは何としても手に入れる主義なんだ。しっかりイき狂えよ真冬!!」 「あぐっ、ああっ、奏多、くるっ、や、あああっ、あっ!!」 「いいカラダに変えてやるからな、真冬」

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