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第6話
夏が帰宅した時には既に家族は食事を終え
春は既にリビングのソファで寝てしまっていた
ソファに少し体を丸め両手を顔の前に寄せスヤスヤと天使が羽を休めるように寝ている
母に似てきめ細やかな白い肌に長い睫毛に隠れたブラウンの中にグリーンが混ざったような色素の薄い瞳が隠れている。
少しアッシュグレーが混ざるブラウンの髪が綺麗な顔を少し隠してしまっているを邪魔だなと
その髪を耳に掛かる、サラサラした食感に隠れていた少し幼くなった顔が見えドキリとする
「春ただいま」
と寝ている春の頬を手で撫でチュッと頬にキスをする、それを近くで見ていた秋が「夏にぃズルイ!僕も」と頬へチュッと同じようにするのも日常。
秋は少し歳が離れていて、今は小学校6年だ。だが父に似たのか、もう中学生とも言えるぐらいには背が高くなっている。
秋は父に似てキリッとした目元はもう男を感じさせる、鼻も高い、唇はまだ子どもなのか少しプックリしていて少しアンバランスな雰囲気がまた可愛くカッコイイというような感じだ。きっと大きくなるにつれてイケメンになるんだろうなと思う。
夏は母と父が上手く合わさった感じだ。
父に似て背は高く身体も運動部ではないものの綺麗な引き締まった身体をしている。
それに父に似て髪も瞳も綺麗な黒だ。
だが母に似て目は大きく黒に濡れた瞳は誰もがウットリとしてしまうほど魅力的で鼻筋も通り薄めの唇は綺麗な言葉しか紡がないんだろうと思わせる。
そう家族は美男美女だ。
そしてもう一つの要因はバース性にもある。
父、夏、秋はαで才色兼備
母と春はΩでαに愛される為に生まれて来たと言わんばかりだ。
特に春はΩの中でも秀でたΩである
運動は少し苦手だが勉強も出来、美貌も中性的で美しく高嶺の花なのだ。
だが春は昔から護身術を嗜みここまで何とか危ない目には合わずにいたのが幸いだ。
それに皆に守られているのもある。
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