9 / 23

第9話

この日夏は珍しく食堂へと足を向けた いつもは生徒会室で仕事をしながら食べるのだが、今日は仕事がない為生徒会長 西園寺 楓〔さいおんじ かえで〕と向かう 「夏の弟は本当に目立つな」 ハハッとキリッとしたカッコいい笑顔で肩にポンと手を置く 楓もまたαでイケメンの3年だ。西園寺グループは日本でも知らない人は居ない大きな会社、その息子が楓だ。 「兄弟という贔屓目を抜きにしても目立ちますね、、心配でなりません。」 と素直な気持ちを吐く 2人の目線の先には友人であろう2人と春はご飯を食べていた。 「春、会長様とお兄様が珍しく食堂に来たぜ!」 とトオルは入り口に背を向け座る春に向け話す 「やっぱり2人並ぶと迫力?オーラがやべーな!」 とコウタも目をキラキラさせながら話しに入る 春は振り向きたい衝動を堪えて 「本当に珍しいね、仕事ないのかな!?」 と微笑みながら返事をする その微笑みを見た2人はホゥッと頬を染め春を見る。 「夏、あいつら頬を染めながら春と話してるぞ !」 ククッと笑いを抑えながら頼んだ洋食プレートを手に歩き出す それについて行きながら夏はその後を追う グッと奥歯を噛み締める顔は誰にも見えない 春の席を横切るに際に夏は春の頭の上に手を置き目が合うと微笑みながら目配せをし歩いていく (可愛すぎでしょ) クッと口角を上げてしまうのは、仕方ない。 楓はその2人のやりとりを振り向き目を開く エッ?あんな欲目をするのかと、、、 意外なその顔と雰囲気に少しゾクっとしたのはきっと、誰にもバレてないはず。 そんな中回りは珍しい会長様と副会長様の姿と学園の高嶺の花とのスリーショットにザワザワしている まぁ三人共慣れている為全く気にしない。 もうすぐ墜としに行くよ 待ってて、、、

ともだちにシェアしよう!