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第11話

誰にも渡さない。 そうまた心に決意した。 今日は日曜日。 春が参考書が欲しいというので夏と2人で街の本屋へと向かっていた。 街に出るには一本電車に乗らなければならない為最寄駅で電車に乗る 今日はイベントがあるのか、10時半という通常では空いている時間の電車のはずが、かなり混雑していた。 夏は春を出入り口の角に立たせて端の手すりと出入り口のドアに掌をつき押し寄せる人並みから春を守っている 大丈夫かと尋ねる為見下げれば春は夏の鎖骨あたりを見ていた。2人は身長差がある為いつも春を見下げる形となる。けど今日はかなり近い位置に春が居る為少しドギマギしていた。 春は捕まる所が無いので夏の上着をギュッと握っている 「大丈夫?」 と夏は春に先を越され質問される 「大丈夫だよ、春は大丈夫?」 と優しく問う 春は自然と上目遣いでこの混雑の暑さでなのか少し頬に赤みが有り唇も紅く色香を滲ませていた ガタンッ といきなり電車が揺れ人の波が2人を襲う 流石に耐えきれず夏は扉に付いていた手がガクッと折れ膝から扉に手を付ける形になってしまった そして2人の距離はほぼゼロに等しい。 春は足を踏ん張っていた為足が前と後ろに開いていた、そこにさっきの衝撃で夏の足は前に出てしまい春の股の間に右足が入ってしまっている状態で身動きが取れない。 しかも電車の揺れで身体が揺れ夏の足が春の下腹部へと刺激を送る 「んっ」と小さな声が漏れてくる 夏はハッと見下げれば春は両手を夏の上着の下の腰回りのシャツをギュッと握りおデコを夏の肩あたりに付けていた。 春の吐息が鎖骨を撫で夏は焦ってしまう 「春大丈夫?気分悪い?」 と問えば春は目を潤ませ口は少し開き更に上気した顔で見上げてくる 「大丈夫、夏お兄ちゃんが守ってくれてるか、、あっ」 と言い終わる前にまた甘い吐息を吐いた春 電車が、ガタッと揺れた拍子にまた春の下腹部を夏の足が刺激したのだ (あっ、勃ってきてる) 電車の揺れでお互いの身体が刺激しあい、春の色香に、夏の格好良さにお互いの中心は昂ぶってしまう (気持ちいい、、) 無意識に2人の腰が動いていたのは2人の秘密 あーやっぱり最高 身体も匂いも体温も何もかも、、、 全てが気持ちいい、、、 早く早く、、、堕ちて、、、

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