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第16話

「好きです。付き合って下さい!」 ある朝 春の靴箱の中に2つに折られた紙が入っていた 【今日の放課後、屋上に来てください】 名前も無くただそう書いてある紙をそっと更に小さくおりポケットにしまう。 そして放課後、春は夏に先に帰っててとメールをして屋上へ向かう。 そして冒頭の告白だ。 「あっ、あの、お名前は?」 「おっ、俺は 田中 涼介で2年、バスケ部です」 などとテンパって要らない情報を言ってしまう所は可愛く感じた 涼介はバスケ部だけあって背が高くて、手足も長い、髪は地毛なのかダークブラウンで襟足は刈り上げられ残りは短くもなく長くも無いスッキリした髪型でバスケをしていても邪魔にならないだろう 目、鼻、口も綺麗にバランスが取れ、笑うと目が無くなるわじゃ無いかと予想してしまうほど柔らかな印象だ。 「涼介先輩ですね!でも始めましてですよね!?」 緊張を解いてあげたいなと柔らかく微笑みながら言う春に見惚れてホッと耳が赤くなる涼介 「あっ、実は1度話した事があるんだよ。入試試験の日俺は受験生を試験会場の教室を案内する役だったんだ、そこで春君を俺が試験会場の教室へ案内したんだよ。」 あっ、と数ヶ月前の記憶が蘇る 夏と同じ高校へと行ける。やっととの思いが強く何も考えず歩き回り迷ったのだ、で近くにいた案内係りというタグを腕に付けた人に話し掛けたのを覚えている。 「その時から可愛いなって、、一目惚れかな。」 っと赤くなった頬をポリポリとしながら話す姿は先輩とは思えない 少しの沈黙の後 「ありがとうございます。まだ俺恋愛とか分からなくて、、、ごめんなさい」 ペコリと腰を折り返事をする春の頭に手を置いてポンポンとした涼介は 「謝らないで、こちらこそありがとう!良かったら友達は?」 とニカッと目が無くなるような笑顔を見せてくれた 「はいっ、友達なら是非」 と返事をすると涼介の目は更に細くなり太陽のような笑顔になる 「じゃーこれから宜しく」 と言い右手を前に差し出すので春もおずおずとその手を握る。 その様子をある教室から見えているとも知らずに、、、、 あと少し、、 もうその黒いモノからは逃げられない、、 後は堕ちるだけだよ、、、、

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