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第9話 やっちゃった
その夜。
晴臣>>『で、何て答えたんだよ?』
晴臣と例によってメッセージのやり取りをしていた。
奏太>>『はい、って』
晴臣>>『認めたのかよ!』
奏太>>『嘘つくのは苦手なんだよ!』
晴臣>>『そりゃ知ってるけどさぁ……。で?そのあとは?』
奏太>>『遥の写真見せて、わー可愛いですねーって』
晴臣>>『ばか、問題はそこじゃないだろ!』
晴臣>>『彼女って言って弟の写真を見せたってことが』
晴臣>>『①弟が彼女(=男と関係あり)』
晴臣>>『②彼女いないから弟の写真を見せた可哀想なやつ』
晴臣>>『のどっちにとられたかが問題だろーが!』
奏太>>『わからん。何も言わなかった』
晴臣>>『まあそうだよな。でも奏太の見た目で②とは思わないよな。普通に考えて。しかも普通だったら弟の写真なんか持ち歩かないよな』
晴臣>>『なんで彼女って言って遥ちゃんの写真見せたんだよ!』
晴臣>>『八子 ちゃんとか、昔の女の写真見せればよかっただろ。いくらでも出てくるだろうに』
奏太>>『彼女って言ってとっさに浮かんだのが遥だったから……』
晴臣>>『おいよ』
晴臣>>『このブラコン』
晴臣>>『それで喜ぶのは遥ちゃんだけだし、もしかしたら結果的に遥ちゃん裏切ることになるかもしれないんだぞ』
奏太>>『どうしよう』
晴臣>>『貞操を死守しろ。もしくは、何かあっても遥ちゃんには隠し通せ』
奏太>>『やっぱりそれしかないのか』
晴臣>>『他に思いつかない』
奏太>>『死守する』
晴臣>>『そうだな』
奏太>>『聞いてくれてありがとう。少し楽になった』
晴臣>>『水くさいこと言うなよ』
晴臣>>『じゃあせめてゆっくり寝ろ』
奏太>>『ああ』
晴臣>>『おやすみ』
奏太>>『おやすみ』
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