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第3話
Side兄
ついにやってしまった…
大学に向かう途中で昨夜のことを思い出す。
あいつと初めて会った時、俺はあいつに一目ぼれした。
汚い恰好はしていたけどあいつ自体はものすごくきれいで、触れたら折れてしまいそうなほど華奢な体つきだった。
俺は中学に入ってから今の今まで絶賛思春期真っ只中で、好きな人と一緒に住んでいるなんてそれだけで頭がおかしくなりそうだ。
照れ隠しできつい当たりをすることはあっても決して嫌いなんかじゃない。
ちょっとだけ手や足が出ちゃうだけで、家事だって料理以外はやっている。
一緒にご飯を食べたりするのは話が続かないと怖いからしたことないけど、あいつの作る飯は世界で一番うまいと思う。
そんな弟は年を重ねるごとにますます綺麗になっていき、俺も我慢ができなくなった。
高校生にもなればもう大人だよな?
高校で童貞や処女を卒業している奴だって多いし…
あぁ、綺麗だったな
嫌がる姿もかわいかった。
薬で頭がおかしくなって何を言っているのかもわからなくなって快感だけを追っているのもかわいかった。
つい我慢が利かなくて何回も中に出しちゃったけど大丈夫だったかな?
家に帰ってもまだ寝ているようだったら後始末はしてあげよう。
あぁ、でもベッドもドロドロだったし洗うの面倒くさいな…
そんなことを思ってはいるものの頭の中はお花畑でルンルンだ。
昨日のことをずっと頭に浮かべ、今度は何をしようかと妄想を膨らませているといつの間にか授業は終わっており、急ぎ足で家に帰った。
ガチャ、と玄関の扉を開けても「おかえりなさい」と迎えてくれる人はいない。
もしかしたらまだ寝てるのかな?
寝室を覗いても、ベッドはドロドロのままでそこにあいつの姿はない。
どこに行ったのだろう。
最後にキッチンを見るとご飯を作ろうとした形跡があり、そこにあいつは寝ていた。
「おい、何こんなところで寝てんだよ」
昨日の今日だから自然に、と思ってもやはり面と向かって話すのは照れてつい足が出てしまうとすぐに起きた。
「ごめ、なさい」
「早く飯作れ」
もしかしたらお昼からこのままだったりするかもしれない。
そうだったら早くご飯を食べさせてやりたいし、そういう気持ちを込めて言う。
これ以上話すのは心臓が持たないのでテレビを見てごまかしていると、数分後にご飯ができたと呼ばれた。
リビングで俺一人飯を食べる。
うん、相変わらずうまいな。
さっさと食べてテーブルの上をどかしてやると部屋に戻る。
あぁ、やっぱり可愛い!
ベッドの上で悶えながらゴロゴロしているといつの間にか眠りについていた。
「最近お前幸せそうだな」
大学でそこまで仲がいいわけでもない友達にそう言われた。
やっぱり伝わってしまうのか、この幸せは…!
あれから数日
その間にもう何度か身体を重ねた。
二回目はまだ嫌がるそぶりは見せたものの、また薬を飲ませると気持ちよさそうになり、三回目以降は嫌がることもなくなったので素面のままで言うとおりに動いてくれた。
やっと思いが通じたんだ。
今の俺は幸せの絶頂にいるんだと思う。
これを周りに隠すことなんてできないよなぁ…
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