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第21話 ※
抵抗する体力も、気力も無かった俺は抱えられたまま1週間前までを過ごしていた篠宮の部屋に連れてこられ、そのまま風呂へと入れられた。
散々中に出されたものを掻き出し俺の全身をくま無く洗う中で篠宮は、俺の体に残された痕を見つける度に苦虫を噛み潰したような表情でそこに爪を立てた。
体は酷く疲弊していたし、篠宮に背を預けながら浸かった浴槽の中でこのまま眠ってしまいたい程の眠気に襲われたが、篠宮は眠ることを許さず、俺をベッドに連れていくと男4人の欲望をひたすらに受け入れさせられ赤く腫れて切れていたそこに自身の猛りを宛てがい侵入してきた。
「ぁっ…い"た"い"ぃ…。」
シーツを集めるように握りしめ、涙声で言った俺を見て篠宮は悔しそうな顔をする。
「ごめんね。解したし…ローションもこんなに使ってるんだけど…やっぱり滲 みる?」
尋ねてくる篠宮に、この痛みが傷が滲 みている痛みなのか何なのかは判断がつかなかったが痛いことには変わりないのでコクコクと頷く。
俺の後ろに中途半端に挿入したまま自身も苦しいのか、顔をゆがめたまま篠宮は暫く考えるような素振りをするとそれでもやはり腰を進めてきた。
「ふっ…ぅ…!」
「ちょっとだけ…我慢してね…。」
痛みに涙を流しながら歯を食いしばる俺の頭を撫で、もう片方の手で俺の前を扱きながら篠宮は息を吐き出し探るように腰を動かす。
前を弄られることで多少は気が紛れるのだがやはり痛みを全て忘れることなんてできなくて、腰を動かす篠宮に腹が立つ。
だが案外早く見つかった目的の場所に篠宮のモノが当たった時、一瞬だが痛みが引いて腰が跳ねた。
その反応を見た篠宮は安心したように息を吐くと今度はしつこいほどにそこばかりをスローペースで抉ってくる。
「んっんんん…!」
男たちに犯されていた時もそこをたまに掠められることはあったが、彼らは自分の欲望を満たすことしか考えていなかったので俺の反応なんて見ないまま腰をひたすらに振っていた。そんな中で俺に与えられた時間はただただ苦痛でしかなかった。
しかし篠宮は俺の反応を見ては時々そこを深く抉り「気持ちよくなってきた?」と尋ねてくる。
相変わらず痛みはあるし、男たちに犯されていた時とは別の苦しさが俺を襲っていたのだけど、眠れないまま限界を超えたらしい俺の意識は全てを曖昧にさせていく。
「…しのみやぁ……。」
「うん。ここにいるよ。」
痛みなのか何なのか、涙を流しながら呼んだ俺に応えると篠宮は深く口付けてくる。
同時に再度、篠宮のモノが例の場所を突いた。
「んんっ…ふ…!」
繰り返し唇を合わせるうちに、思わず篠宮の背中に腕を回してしまう。
少し驚いた様子ではあったが、篠宮は応えるように更に口付けを深くする。
「はぁ、かわいい…佐伯。俺の佐伯…。」
そう言ってまた口付けながら腰を動かした篠宮。
俺は自分がどこか取り返しのつかない場所へ落ちていくような気がして、何かに縋ろうと、ただひたすらにその背に腕を絡めた。
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