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第3話

「……っ、あのねえ、職場ではその呼び方を止めてほしいんですよ、俺は」 「どうして?」 「どうしてって……クソッ」 「言葉が汚いよ、ジョニーちゃん。悪い子だ」 「そのジョニーちゃんってのも止めてくれませんかね。ってか、おい、誰か来たらどうすんだよ!」 「君が恥ずかしい姿を見られるだけさ。いっそ見せつけてやろうよ」 「ざけん……っな」  ジェイクはサムを押し留めようとしたが、彼の上司は恥という言葉を知らなかった。  サムに耳朶をくすぐられ、ジェイクは思わず口を覆った。  しばらくしていなかったせいだろうか。分署はヒマとはいえ、日々の仕事はジェイクの性的欲望を忘れさせるには充分だったはずなのに。しかも相手は左遷されてきた能無し上司だ。ただ顔が良いだけの。  ジェイクの耳が赤く染まる。調子に乗ったサムはジェイクの耳朶を舌で責め始めた。 「可愛い」 「よせ……って」 「ここが気持ちいいんでしょう?」 「止め」 「……昨日のことを怒っているの? 僕から逃げようとするなんて、悪いウサギちゃんだね」  サムの声は興奮を隠しきれていない。あからさまな反応に、ジェイクは勝機を見出した。 「ジェイク。君が可愛くてたまらない…………あ」 「言ったな」  今回の勝負は先に名前を呼んだほうが負けであった。

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