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第12話 ご褒美の夜
康太は立ち上がると…
「なら、瑛兄帰るわ!亭主とデートしてくるかんな♪」と楽しげに告げた
瑛太は笑って…「行ってらっしゃい。伊織、頼みますね!」と榊原に託した
「一生は、力哉が送り届けます。楽しんでらっしゃい!」と瑛太が見送る
康太は楽しそうに笑うと、榊原と共に出て行った
手を繋いで…地下の駐車場まで向かい…
車に乗り込むと…康太にキスした
「奥さん、何処へお連れしますか?」
「何か食わせて…その後は…伊織の好きにしろ…」
榊原は、エンジンをかけると爽快に走り出した
「何か食べたいですか?」
「何でも良いぜ…
どうせならちゃんとしたレストランで…ディナーかな…」
「なら、そのホテルで…部屋を取ります
そしたら…ねっ、康太…君をそのまま…抱かせて下さいね…」
「良いぜ…好きにしろ…オレは…お前のモノだ…」
榊原は、ウキウキと車を走らせ…
「久し振りに…ホテルニューグランド…で良いですか?」と問い掛けてきた
「オレは…何処でも良いぜ…」と榊原の肩に頭を置いて…甘えた
フロントに行き…部屋を取ると…
「伊織?……」と名前を呼ばれた…
振り返ると…そこには、母親の真矢と…清四郎と、笙の姿があった
真矢は…驚いて…榊原を睨み付けていた
「母さん…父さんも兄さんも、どうなさったんですか?」
と榊原が、女と子の肩を抱きながら…振り返った…
真矢は「伊織…浮気ですか?」と榊原に問い掛けた
ここで修羅場にならぬように…清四郎が
「君の借りた部屋に連れて行きなさい!」
と榊原に強めの口調で言った
榊原は、肩を竦め…
「どうぞ。でも長居は遠慮して下さいね!」
としれっと答えた
俯き…榊原に縋り着く…女の子は…可愛かった…
本来なら……喜ぶべきなのかも知れない…
だが…榊原が伴侶に選んだのは…飛鳥井康太なのだ…
真矢も清四郎も笙も…康太に合わす顔がなくて…沈黙となった
部屋に招き入れると…榊原は、女の子を抱き上げた
「足は痛くない?」と優しく…問い掛ける
「伊織!座りなさい…!」
「待って下さい…靴擦れしてないか見るので…それからで良いですか?」
榊原は、言われ…女の子を…膝の上に乗せ…座った
そして、スカートから伸びる…細い綺麗な足を持ち上げ…踵を見た
「少し赤くなってますね。でも擦れてはいません…」と語りかける言葉が…やたらと甘く…優しい
「伊織!浮気ですか!」と清四郎が厳しく問い質す!
「康太はどうしたのですか?」真矢が厳しく問い質す!
「伊織…お前の伴侶は康太一人だろ?
血迷うな…幾ら可愛くても…浮気は止めろ!」
と、笙が榊原を取り成す
「父さん、母さん、兄さん……僕は浮気をしているのですか?」
榊原が情けなく言うと…榊原の膝の上の女の子が…俯いて震えていた…
罪悪感に襲われるが…榊原の伴侶は…康太一人でなくてはいけないのだ
「康太の所へ帰りなさい!伊織!」
と真矢が怒ると…
女の子は顔を上げて…
大笑いした
「あ~苦しい。
伊織…オレは愛人なのかよ?
本妻じゃなかったけ?」
と康太が笑って言う
「奥さん。君が本妻に決まってるでしょ!
人聞きの悪い!」
榊原が怒る言葉なんて聞こえてない…
穴が開くほど…女の子を見詰め……
「「「 康太ぁ!!! 」」」
と、三人が…声をひっくり返して叫んだ
康太はニコッと笑った
真矢は「嘘…本当に…康太ですか?可愛い…」
と呆然と呟いた
清四郎も「…うわっ…本当に可愛い…康太とは思いませんでした…」
としみじみ…呟き
笙は、「うわっ!可愛いな…」と感心していた
榊原は「飛鳥井建設で横行している虐めを調べる為に、康太は女装して社内に潜入して、調べてたんですよ」と話した
「康太って本当に可愛い少女みたいですね…
伊織が…浮気しているのかと想い…康太に合わせる顔がないと…慌てました」
と真矢が…話した
「母さん…僕の愛する人は…未来永劫、康太一人!変わりは要りません!
僕は浮気は絶対にしません!失礼な!」
榊原が怒ると…康太は楽しそうに笑った
「真矢さん…オレは…女装の趣味はないので安心して下さい!
でもね、こんな姿している時でないと…伊織と堂々と手も繋いで…歩けないんですよ…
見詰め合って…食事も…出来やしないからね
たまには…伊織の好きにさせてやろうかと…想い…着替えもせずに来てしまいました
誤解させて済みませんでした」
と、言う……康太の気持ちが痛かった
男同士だから…外も手も繋いで歩けないと言う…榊原を想う…康太の気持ちが…泣ける程…痛くて…真矢は泣いた
清四郎も息子を想う…気持ちの深さに…涙を流した
笙は……男同士だから…か。
と、今更ながらの、障害に…胸を痛めた
そうか…普通のカップルなら、手を繋ぎ歩く…その道を…康太と榊原は、並んで歩かねばならぬ…障害がある…
笙は、だから、女装した時位…恋人と過ごしたかったのだと…想い知った
「なら、この後…どうするつもりだったのですか…?
二人の時間を…減らしたのだとしたら…ご免なさいね」
真矢が謝る
「展望レストランで食事を…と考えてます
その後は…康太を好きにします!
ですので、遠慮して下さいね!」
榊原は、膝の上の康太に頬擦りしながら、言うと…
「伊織が…浮気なんて有り得ないか…」と笙が呟いた
「父さん達こそ…どうなさったんですか?」
「珍しく家族が揃っていたので出掛けました…」と真矢が言い
「でも、家族全員が揃うなら…康太と伊織も…呼びましょう…との話になり…迎えに行く所でした」と清四郎が言った
「邪魔はしないけど、一緒にディナーしませんか?」と笙が言い…
清四郎が想い切って言葉にした
「じゃぁ、ディナーだけ、御一緒しませんか?その後は…邪魔しませんよ…
私達も…此処に泊まるのです…伊織と康太を呼べば良かった…と迎えに行こうと…出掛けて行こうとした所でした…。
明日の朝…一緒に帰りましょう!
無論…邪魔はしませんよ!」と榊原に提案した
「良いですよ!まさかホテルで逢おうとは想いもしませんでした…
今夜は奥さんをエスコートして…熱い夜の…予定でしたが…構いません…
康太はこのままで良いですか?
この姿の…康太を犯すのが…目的なので…」
と、臆面もなく榊原が言うと、清四郎は苦笑した
「構いませんよ!では行きますか?
時間が惜しい…ですからね」
「少し待って…康太の化粧を直しますから…」と榊原が言い、手早く康太の化粧を直した
清四郎は、「器用ですね…」と感心する程だった
「康太をメイクの人にも触らせるのも嫌なので…勉強をしました!」
なんと言う執着…浮気と思った…事すら恥ずかしい…
部屋の外に出ると…榊原が康太を抱き寄せた…
康太も榊原に寄りかかり…何処から見ても…カップルだった…
会話が弾み…楽しい…ディナーを過ごす…
榊原はずっと康太の手を握り…離さなかった…
笙が「そう言えば…一生が何時もボヤくけど…孫悟空のコスプレで…興奮したの…本当?」と問い掛けた
「本当ですよ…康太に色んなのを着せるのは僕の趣味です…。
先日…裸エプロンを…して貰いました
お医者さんごっこもしましたし…
次は…ウェディングドレスを着せて…挙式をあげる前の雰囲気を楽しんで…新婦のドレスを捲り上げて…繋がりたいですね…」と返され…笙は、聞いた事を後悔した…
清四郎は、そんな子供達を…優しく見ていた
真矢も…愛する夫と…子供と…康太を見守るように…見ていた
楽しくディナーが、終わると…榊原は、さっさと部屋に帰っていった…
その姿を見送り…笙は「かなり煮詰まってるかな?」と思案した
真矢も「伊織に好きにされて…可哀想に康太…」と蹂躙されまくるであろう康太に想いを馳せた
清四郎は「康太は…伊織と…手を繋いだり…過ごしたかったんですね…」としみじみと呟いた
「二人は同じ性を持つ…男同士ですからね…
そして、それを誰よりも解ってるのは…二人でしょ?」笙は弟に想いを馳せ…言葉を募る…
真矢も…「私達は…あの二人を…守りましょう!」と決意を新たにし
清四郎も、「何があっても…守りましょう!」と確認をするかの様に…言葉にした
部屋に入ると直ぐ、榊原は康太を壁に押し当てた
そして、抱き締めた
「康太…朝から…君を抱きたくて…ずっと我慢してました…」
抱き寄せられ…貪る接吻をされる
「ぁん…ぃおり…」
スカートの中に手を差し込み…内腿を撫でた…
「康太…ベッドまで…無理…
パンティを、ずらして…挿入して…良いですか?」
「立った…まま?」
「そう…こうして、パンティをずらせば…朝まで入ってた…柔らかな穴が…出て来ます…」
榊原の指が…穴を触り…出し入れを始めた…
「あぁっ…怖い…」
足を片方…持ち上げられ…後ろを探られた…
「ぁっ…君の中…柔らかくて…直ぐに入りそうです…」
榊原は、スーツのズボンの前を開くと…性器を取り出し…康太の穴に当てた…
「挿れますよ?捕まってて下さい!」
パンティをずらしただけで忍び込もうとする…榊原の肉棒が…確実に…康太の中に…入り込んで行く…
立ったまま…繋がり…榊原の肉棒に泣かされ…縋り着く…
「イイっ…伊織…んっ…あはん…」
「あっ…康太…イイっ…イキます…」
榊原は、康太の中に…射精した…
康太は…パンティの中に…射精した…
榊原は、中から抜くと…力の抜けた…康太をベッドの上に…寝かせた
そして、スーツを脱いで…ベッドの横の椅子に…スーツをかけた…
全裸になると…ベッドの上の…康太に乗り掛かった…
スカートを捲ると…ストッキングと…ストッキングを止める…ガーターベルトが…セクシーだった
榊原は、ガーターベルトを外し…ストッキングを愛撫しながら…脱がせた…
そして、パンティの染みになった部分を…指でなぞった
「染みになってますよ?」
「やっ…言わないでぇ…」
「何をしたら…こんな染みになるのか…教えて下さい…」
パンティの上を…舌で…なぞると…
「精液の味がしますよ?」
「やっ…ダメぇ…」
「漏らしたのですか?」
康太が首をふった…
「足を開いて…」
スカートの所為か…どうしても内股になる股を…榊原が開こうとする…
「やっ…見ないで…」
「恥ずかしい液で…シミがついてるから?」
「ちっ…違っ…んっ…」
「足を開いて…見せて下さい……」
康太は…自ら…足を開いた…
「濡れてますよ…奥さん…これは僕のですか?」
「そう……そうだから…イジメないでぇ…」
「なら、こんな濡れた下着は…取り去ってしまいますね」
榊原の手によって…パンティが脱がされた…
カヤカヤと灯りがつけられた部屋の、窓ガラスは…まるで鏡のように…康太が写し出されていた…
羞恥心に襲われる…
康太は…まくれ上がったスカートを…下へと下ろした
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