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第36話 忘却の時

二人きりになると…榊原は康太を膝の上に乗せて…抱き締めた 少し…窶れた頬に…手をかけ 「疲れた顔をしてます…疲れましたか?」 と、康太を気遣う 「ん。少し…疲れたな…」 「一生の所に…気を飛ばしたでしょ? 力を使いすぎましたか?」 榊原の心配は…尽きない… 「伊織…心配しなくても…オレは大丈夫だ」 「それでもね…心配なんですよ…僕は。」 康太は…榊原を抱き締めた 榊原は康太を抱き締め 「…康太…帰りますか?」と、問い掛けた 総て終われば…帰っても問題はない筈だから…… 康太は思案して 「……一生が…力哉を脅して聞き出して…もうすぐここに来るかんな…」と呟いた 「やはり…そう出ますか…一人で?」 「……一人でだ…」 「一生は…康太に会いたがってましたからね」 言ってる矢先に…ドアがノックされた 榊原が康太を退かして…ドアを開けに行くと…一生が立っていた 榊原は一生を部屋に招き入れ…ドアを閉めた 一生は…ソファーに座る、康太を見付けると飛び付いた! 一生の肩が…震えていた… 「……康太…」 震える肩が…康太を離さなかった… 「伊織…一生を…ベッドに連れて行け…」 康太が言うと…榊原は一生を…ベッドに連れて行った 腕を引っ張って…ベッドに連れて行くと… 榊原は一生を…ベッドに押し倒した 康太は一生の服を脱がした 「……え?康太…?伊織?」 唖然とする…一生を他所に…康太は… 一生を…裸に剥いた 「悲しい時は…やっぱし、抱いてやんねぇとな…」 康太が言うと… 「そうですね。考えすぎると…一生は壊れますからね…」と榊原が付け加えた 「え…ちょっ…康太…伊織…止め…」 と、一生が後ずさる 「大丈夫だ…一生。 オレの中には挿れねぇかんな…あれは一度きりのサービスだ。 二度はねぇ…でも…イカせまくる自信はある」 康太は…言い捨てた 「康太の中は…僕だけのモノです…誰にもあげません…! でも一生…抱いて忘れさせてやる事は…出来ます…忘れなさい…」 「康太…伊織…」 「君の哀しみは…僕と康太が…吸い取ってあげます…だから、君は生きて行きなさい 君を生かすは…飛鳥井康太唯一人でしょ?」 榊原は服を脱ぎながら…一生に言う 康太も「忘却の時間だ…身を任せろ…一生」と服を脱ぎ捨てながら…囁いた 一生の長くて…辛い夜の始まりだった 康太の舌が…一生の体を…這う 榊原も一生の体を…舐めた… 康太が…一生に息も着かない接吻をしている時は…耳や鎖骨…腰骨…を舐め…弱い箇所を責めた 榊原が一生に息も着かない接吻をしている時は…康太が、一生の性器を口に咥え……舐めて吸った… 二人して…入れ替わり…立ち替わり…愛撫を施す… 頭の先から…爪先まで…舐めてない場所はなかった 康太の舌が…一生の陰嚢の裏を舐める… もう…何度…イッたか解らない… 「アッ…許して…康太…伊織…ってばよぉ」 泣き言を言っても…許しはしない 榊原が康太の中に…挿入しても…康太は…一生の体に上に乗って…一生の性器を舐めて…食べ尽くしていた… そして…唇には…榊原の接吻を受け…喘ぐ事すら…儘ならない… 射精が近付くと…康太が一生の体躯を抱き締めた そして…康太の股に…一生の肉棒を…挟んだ 素股で…挟まれた…一生の性器が…膨張して…康太の股の間で…膨れ上がる… 康太は…一生の腹に…性器を擦り…射精した 榊原は康太の中に…射精した 一生は……康太の素股に擦られ…射精していた… 「あっん…伊織…イイッ…そこ…そこがイイ…」 康太が…喘ぐ… 刹那い声を上げて…榊原にねだる 康太が腰を捩ると…一生の肉棒も…捩れる… 榊原が腰を動かすと…康太の体躯が…上下に揺れ…一生の肉棒も…上下に擦れる… 「…ァアッ…許してくれ…も…もぉ…」 一生は…朦朧と…哀願した… その瞳からは…涙を流し……濡れていた… 康太の指が…優しく…その涙を…拭うと… 目蓋に…キスを落とした… 何時しか…一生は…意識を無くした… 康太は…天を仰ぎ… 「弥勒…慎吾と綾香の想いを…一生の中に流し込んでくれ…」と頼んだ 『黄泉で緑川慎吾と綾香に託されし我が子の想い…しかと緑川一生の中に…流し込む… そして二人の想いは…緑川慎一の中にも…注ぎ込むことにする…それが二人の願いだ』 「……頼むな…」 『しかし…伴侶と繋がりながら…我を呼ぶとは…』 「今夜の伊織は…離してくれねぇかんな… 仕方がねぇんだよ…ゃん…伊織…あぁぁっ…」 激しく…求められるままに…肉棒が康太の中を…出し入れする 突き上げられて…康太は…仰け反った 『今宵は…御亭主の相手をしてるが良い… 激しすぎるからな…目のやり場に…困る…またな』 弥勒は…気配を消した 康太が…気絶するまで…榊原は康太を抱いた そして…精液まみれの体躯で疲れて眠る康太を…一生ごと…抱き締めた 「不快感で…起きるまでこのままで…良いですか…」と一人呟き…榊原も眠りに落ちることにした 一生は…笑っていた… 眠りながら…泣いたり…笑ったり… 康太と…榊原に抱き締められ… 一生は眠っていた 一生は夢を見ていた 父がいて…母がいて…自分がいた 父は…馬に跨がり 「一生、私の夢を引き継いで行け!」と果てを指して…微笑んだ 母は「慎一と仲良くね…二人きりの兄弟なんだからね」と優しく一生を抱き締めた 父は…一生を抱き締めた… 「お前は私の自慢だ!飛鳥井のボンと共に生きろ…」と震える腕で…強く抱き締められた 母は…夫と息子の、二人を抱き締め 「一生、お前は…私の宝です。 お前と慎一の…幸せを…誰よりも願っています」と優しく一生を撫でた 「親父…お袋…俺は…康太と…生きて行くぜ だから…心配せずに…仲良く…あの世に逝きやがれ! 俺には康太がいる!仲間がいる! 慎一がいるんだよ!そして俺は…親父になった…。緑川北斗…俺の子だ…コイツを、育てて…何時か流生に…親父だと名乗る日を夢見ている… だからな、負けられねぇんだよ…行かねぇとな!」 緑川慎吾と綾香は一生を抱き締め 『お前と慎一の行く道が…明るく迷わないように…私達は照らし続けます』と言い… ずっと…一生を抱き締めていた 一生は、幸せそうに…眠っていた 康太は…体躯が…バリバリになり不快感で…目を醒ました 「伊織…精液が…乾いてバリバリだ…」 康太が…愚痴を溢す そして、腹を押さえ…榊原に恨みがましい瞳を送った 「しかも…精液を掻き出してくれなかったろ?……ダメだ!腹痛てぇもんよー!」 康太が…叫んでトイレへ駆け込む 榊原は康太の中の、精液を掻き出すのを…忘れた… 精液を掻き出さないと…翌朝には…下痢をする… だから…何時もは、洗えない時は…掻き出してから眠りに着くのに… 昨夜は…見事に…忘れてた 榊原は想わず…苦笑をした 掻き出すのを忘れて…疲れて眠った… 暫くすると…げっそりと窶れた…康太が…トイレから出てきた 「ダメだ…伊織…下痢が止まらねぇ…」 「中を…洗いますか? ゴメンね康太…掻き出すのを忘れてました」 「う~」 痛みで、康太が唸る… 榊原は一生を起こした 寝ぼけ眼の一生は……可愛かった 榊原は一生にキスして起きるのを促した 「伊織…?」 頭が…現実を解っていなかった… 「浴室にいますからね…」と一生に告げ 榊原は康太を浴室に連れて行った 「おおおおおおっ!朝から濃い!」 頭が冴えて…やっと現実を把握した一生は、浴室に向かった すると、康太は…四つん這いに這って…お尻を榊原に向けて…喘いでいた それを目にして…叫んだ…言葉だった 「一生、少し待ってて下さい。 昨夜は精液を掻き出すのを忘れてました 康太が下痢をしてるので…掻き出して、洗ってます…少し待って下さい」 榊原は手早く掻き出して中を洗うと…康太を抱き締めた 康太は…一生に来いと…呼んだ 一生は康太の側に…行くと座れと言われ座った 康太が…一生の体躯を洗う 「慎吾と綾香は、一緒にいたろ?」 と言われ…あれは康太が見せてくれたのたのだと知った ならば、自分の勝手な願いでなく…あの二人は一緒にいるのだと…知って…一生は鼻を啜った 「康太…おめぇはよぉ…優し過ぎなんだよ!」 「今知ったのかよ?」康太が笑う 康太は…榊原に体躯を洗ってもらい 康太は一生の体躯を洗った そして…少し…悪戯… 泡の着いた手で…一生のアソコを洗う 「康太…俺は…クタクタだぜ!」 「甘やかしてやってんだよ!」 「んとに…おめぇはよぉ…人をドロドロに甘やかすのが上手ぇんだからよぉ!」 泡の手に…弄られ…一生は薄い精液を飛ばした 「疲れまくりだわ…」と一生が愚痴る 一生は、榊原の体躯を洗ってやり…背中をゴシゴシ洗ってやった 三人で風呂に入り…出て着替えて部屋を後にした 下のレストランで朝食を取り、飛鳥井の家に…三人は帰って行った

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