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年越し

 俺はソファーに横たわって敬の逞しい身体に伸しかかられている。  重なる唇は角度を変えて何度も口付けを繰り返した。吐息は乱れて熱くなる。  期待に股間が膨らみジーンズがきつい。 「は。敬、早く…」  期待に震える、上擦った、甘い声。自分の声じゃないみたいだ。 「…早く?」 唇をつけたまま囁かれて俺は真っ赤になる。 「咥えたい。敬の…」  手を伸ばして敬の逞しい股間に触れた。布越しに、反応してるのがわかった。  嬉しくて思わず笑みが零れた。 「…ッ…お前は。まったく、いやらしい奴だ。」  ジーンズのジッパーを下ろしているとそう言われた。 「敬もいやらしくないとこんなことしてないでしょ…」  口を尖らせて抗議する。初めてのフェラだが、あのネコさんに教えられたテクニックが…  ………  やばい。実践してなかったんで忘れてる。  えーい。なんとかなるだろ。本能に任せれば、多分。 「確かにな。それは否定しない。なんだ?手が止まっているぞ。いいのか?」  敬は俺の着ているシャツをまくりあげてあちこちにキスを落とす。乳首を吸い上げられてびくりと震える。 「あっ…」  身体が震えて手が止まった。そんな俺のジーンズがいつの間にやら前を肌蹴られて下着ごとずらされていた。きつかったそこから解放されて、下着から出された俺のペニスは震えて上を向く。  早いよ!!なんて早業だよ! 「ほらほら、早くしないと、全部剝かれるぞ。」 「あ、ちょっと待ってよ、敬、ずるいよ?」  面白そうに笑ってる敬を恨めしく見て、前を広げたジーンズの中から敬のペニスを取りだそうとしたら、上着を頭から抜かれて手首のところで止められた。そのまま敬は自分の背中に俺の手を回させる。脇の下からわき腹までゆっくりと敬の手が、手触りを楽しむように這っていく。 「…あっ…あっ…」  もう、邪魔されてる!その間に敬は舌で俺の乳首を舐めまわす。ぴちゃぴちゃと水音をわざと響かせて。  煽られまいと思ってもその音に気を取られて甘い痺れが中心に沸き起こる。執拗に舌で弄られてきつく吸い上げられる。  気がつけば、ジーンズも下着も俺の足首にとどまっているばかりになっていた。  本当に手慣れている。俺絶対、こんなふうにネコさん扱ったことないよ。ちょっとは俺だって奉仕したいんだけど。無理かなあ。 「ふ、あ、ああっ…」  カリッと軽く乳首を食まれた。強い刺激に俺は仰け反った。乳首はとっくにツンと尖って熟れていた。  もう俺のペニスは先走りに濡れていた。濡れそぼって早く、と強請っているようだった。  敬は俺の背もたれ側の足首をそこにかけて反対側は膝裏を持ち上げて浮かせて股間を露わにする。後孔が丸見えになって敬の視線に晒された。  敬がそのまま頭を股間に埋めた。 「け、敬…そ、そんなとこ…」  敬が舌を伸ばして襞をつつく。べろりと舐めて会陰、陰嚢、裏筋へ向かって舐めていく。柔らかい湿った感触が快感を湧き起こしていく。 「…あっ…き、気持ちイイ…」  パクリと陰嚢を口に含んで舌で転がされる。腰が快感に震えた。ぴくぴくとペニスも震えて、先走りを溢れさせた。両方の陰嚢を唾液まみれにして幹へと吸いつく。舌を纏わせて幹も唾液まみれにした。俺はひっきりなしに嬌声を上げた。気持ちがよすぎる。 「敬…イっちゃいそう…」  俺は早々に音を上げた。くくっと敬が笑った。 「本当に快感に弱い身体だ。一回イくか?後がきついと思うがな…」  にやりと口の端をあげて悪い笑顔を浮かべた。 「なにそれ?敬、脅迫?」 「いや、忠告だ。まだ準備すらできてないんだからな?」  指でツンツンと後孔を突かれた。その指に刺激されてキュッとそこが窄まった。  あ。敬って持続力が半端なかった。 「じゃあ、早くベッド行こう!ベッドで思い切りしよう。ね?」  あ、敬が肩を震わせている。なんで? 「お前はほんとに面白い奴だ。」  敬は立ち上がると俺をなんとお姫様だっこした。俺、身長結構あるよ! 「身長の割には軽いな。ろくに食べてないんだろう?」  思わず詰まって唸ってしまった。図星だろうという目で見るのやめてください。  敬の寝室のベッドに降ろされる。俺はもう裸同然だ。手首に絡まっていた上着を投げ捨てて(ジーンズと下着はソファーの足下に置いてきた。)敬が服を脱ぐのを待った。手早く脱ぎ捨てて、ベッドに乗り上げてくる。手にはローションを持っていた。 「本当は口で慣らそうと思っていたんだが。こっちにしよう。隆史、自分で慣らしてみないか?」 な ん で す と ?  敬はにやにやとまた悪い笑顔で俺を見ている。  結局押し切られた。  四つん這いにさせられて敬に尻の狭間からローションを垂らされた。  何この羞恥プレイ。それを自分の指で中に押し込むようにする。敬が俺の指を持って誘導した。敬からは丸見えだ。  すっごく恥ずかしい。  人差し指が自分の中に入ってくる。自分の指を喰い締める。中は熱くて、別の生き物みたいだ。この中に敬が入って感じてくれてる。そう思うとなんだか興奮した。  ぞくりと背筋に快感が走った。敬が俺の手をいつもしてくれてるみたいに動かしている。 「もういいだろう?自分でやってみてくれ。」  一本だったのを二本に増やす。くちゅくちゅとローションの泡立つ音が聞こえる。冷たかったそれが俺の体温で蕩ける。  敬が俺が解している様を見ている。  その視線を感じると恥ずかしいのに興奮した。俺のペニスは張りつめて先走りを流す。 「…ん。あ…あっ…」  三本に増やした。中をかき混ぜるようにして抜き差しする。ローションが足されて、中が潤う。  時折前立腺に当たった。キュッと反射的に自分の指を喰い締めた。  いつの間にか敬が俺の脚の間に滑り込んでいた。  俺の身体を起き上がらせてキスをする。 「け、い…んッ…」  後孔を弄る手を敬のペニスに導かれた。膝立ちで、敬を跨る。  キスをされながら、敬を扱く。興奮して、自分のペニスを押しあてた。ぬめる手で二本を扱く。先走りとローションが混ざり合ってそれがとても気持ちがいい。  敏感な裏筋同士を擦り合わせるとますます快感が増した。 「…ふ、あん…イイよぉ…」 「ほんとにお前はエロいな。」  敬の声も興奮に乱れていた。手をペニスから離されて、腰を引かれた。後孔に敬のペニスの先端が宛がわれる。 「腰を落として、咥えてくれ?」  敬の熱さに背筋が震えた。腰をゆっくりと落として飲み込む。熱い昂りが中を押し広げていく。  グイッと腰をひっぱられてペタン、と敬の上に座り込む。一気に奥まで貫かれて俺は仰け反った。内部がキュッと締め付けて絡みつく。 「あ、…ああっ」  敬がぺろりと上唇を舐めた。ああ、凄く色っぽい。 「好きに動いていいぞ?出来るだろう?」  俺は腰をゆっくりと上下した。気持ちいい。敬の熱くて太いペニスが、俺の中にある。腰が自然と揺れて快感を求める。 「…敬…気持ちいい…あっ…あ…」  たまらずに俺は自分のペニスに手を伸ばす。扱きながら腰を揺さぶった。敬のペニスがまた体積を増した気がした。ズンと突き上げられた。敬に引き寄せられて貪るようなキスをされた。敬の手が俺の乳首を弄ぶ。尻も揉まれて腰を揺さぶられた。  もう、快感で俺は訳がわからないくらい、乱れた。腰を押しつけてペニスを擦りつけた。上下に激しく動いて腰を落とした。奥に突きあげられる衝撃も、尻と腰骨がぶつかるのも全部快感だった。 「…あっ…あっ…あっ…ああああーーっ」  自分で思い切りペニスを扱くと達してしまった。精液を勢いよく吐き出しながら果てて倒れ込む。敬が受け止めて腰をゆっくり揺らした。中に敬の精液が吐き出された。その熱い感覚に腰が震えた。 「…はあ…はあ…敬、敬…好き。気持ちいい…いいの、もっと欲しい…」  腰をまた俺は振って、キュッと喰い締める。敬がふっと笑って、ひっくり返された。 「もちろん、いくらでもやる。嫌だといっても、やめないぞ?」  こくこくと頷いて敬の背中を抱き寄せる。 「中、敬の精液でいっぱいにして。かき回して奥に熱いのが欲しい…」  腰を押しつけて強請る。また敬のペニスが固くなった。  そして俺は気絶するまで敬に啼かされたのだった。  大晦日、敬が年始参りに行こうというのであまり人のいない神社へと出かけた。  ここ数日敬の部屋に引きこもってしまって何回やったのかわからないほど、不健全な毎日を過ごしてしまった。  今も腰がだるい。  敬は鍛えてるせいか足取りがしっかりしている。  なんか悔しい。  息が白くてやっぱり冷える。  あまり人がいないといってもそれなりにお参りの人はいた。  少し遠くで除夜の鐘が聞こえる。最近は騒音だとか騒ぐ人もいるけれど、やっぱり大晦日は除夜の鐘が似合う。  隣に敬がいるのがいまだに信じられない。しかも敬は甘やかすのが上手い。上げ膳据え膳と言うのを体験した。母親以外で。  風呂にも入れてもらった。敬は中を掻きだすのが好きだった。恥ずかしいのにやめてくれない。  そして一度もゴムはつけていない。  まあ、いいか。気持ちいいし。快感に弱いって言われてるのは多分途中でわけわかんなくなるからだろうな。  怖いのは敬と会えなくなること。もう、敬以外ではこんなに気持ちよくなれないんじゃないかと思う。  セフレっていつかは解消するし。  そう思うと胸の奥が痛む。腕の中にいる時は忘れているのに。  0時になって明けましておめでとうと挨拶を交わした。  順番が来てお参りをした。  敬と、出来る限り一緒にいられますように。  それだけ願った。 「隆史、おみくじ引くか?」 「うん。引く引く。」  社務所に行っておみくじを引く。  俺は中吉。敬は大吉だ。  待ち人来たる。願い事かなう。  敬はもっといい。全部に光明が見える、だって。いつも思うけど、おみくじって抽象的だよね。  二人で記念に持ち帰った。  遠目の駐車場に停めた敬の車に乗り込む。  混んでるのはわかっていたけれど、俺が長距離歩くのが辛そうだっていうことで、車になった。  お互いのせいだとは思うけど…ちょっとこの回数は淫乱って言われても仕方ないな。  海の方へと車を走らせる。BGMはジャズだった。渋い。 「寝てもいいぞ。着いたら起こしてやる。」 「うん。」  うとうととして、寝入ってしまった。着いたら海岸で渋滞の中のろのろと進む車窓から見た初日の出は眩しくて、そしてすごく綺麗だった。  きっと一生忘れない。  新年初のキスも。  この胸の動悸の意味も。  初日の出から戻ってきて敬がまた家事のプロ技を見せてくれた。  お雑煮とおせち(手作り)、お屠蘇。 「しょうゆベースなんだ。へえ。」 「違うのか?隆史の家では」 「うちは白みそかな。」  敬が驚いた顔をした。 「関西か?」 「ご名答。実家は関西だよ?でも、こっちが長いから。」  敬が何か考えていたようだったけど。  とりあえずスルーしてお雑煮を食べた。出汁が効いていておいしかった。  休みが終わるまでお邪魔して帰宅した。一瞬自分の部屋じゃないと思ったよ。  次の日から会社かと思うと少し憂鬱になった。  仕事が憂鬱なのか、敬と離れたからか。  きっと後者だろう。  俺は敬に溺れているんだ。

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