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オトコなワンコ 7
女と違って自ら濡れることのないその孔に、無理矢理入り込もうとする津田のモノが孔を極限状態まで広げようとする。
そこを中心に体が真ん中から裂かれるようなそんな感じがした。
「ぬ、抜いてくれ……ッ、ダツ……」
ピリピリとした痛み、多分切れてしまってる。
そりゃ俺が誘ったけど。
女じゃないから初めてはどんなシチュエーションがいい……とか気にしないけど。
でも、最低限の順序ってもんがあるだろ!!
こんな理性が切れた状態の獣みたいなのに襲われてとか、いやだ。
津田だから、いいかもって思ったんだ。津田だから気持ちも決まったんだ。
津田だったら……って思ったのに。
すると、どうしてだろう。
後孔の痛みより、心の痛みの方が強くなってきて涙が滲んで視界を霞ませる。
そしてベッドに手をつくその拳にポタポタと涙が落ちてきた。
「……つだぁ…、もう、やめてくれよぉ……」
情けないけど、心が痛くて涙が止まらない。ただただ悲しい。
こんなんじゃ、同じ行為であっても全然心が通ってないじゃないか。
「うっ……うぅ……ッんぐ……うぅ……」
情けない。泣きたくなんかないのに一向に涙が止まらない。
それでも嗚咽交じりに津田の名前を呼び続けていると、ジリジリと推し進めようとしていた津田の動きがぴたっと止まった。
「あ、あ……、せっ、先輩……!?」
やっと正気に戻ったか。
正気に戻った津田はすぐに俺の後孔に先だけ入ってたものを抜くと、俺は力なくベッドに倒れこんだ。
あり得ない痛さに眉をひそめながら寝返りを打って津田の顔を見れば、まさに顔面蒼白で。
今度は津田の方が泣きそうになって俺のことを心配そうな顔でみている。
「…………ご、ごめんなさい」
「ごめんで済んだら警察いらねぇよ」
「そ、そうですね……自首してきます」
「……はぁ?」
そういいながら立ち上がろうとする津田の手を取った。
「どこ行くんだよ」
「警察へ……」
「意味わかんねぇし」
「頭に血が上って……」
「そんな感じだったな」
「無理やりなんて、これは立派な犯罪なので」
「いやいや、待てって」
「さっき先輩だってごめんで済めば警察要らないって」
泣きそうな顔をして俯く津田にため息が漏れると、その腕を引き寄せた。
「言ったけど。びっくりしただけで……。そもそも、誘ったのは俺のほうだし……。つか、反省してんなら警察じゃなく薬局行って来いよ!! 絶対にケツが切れた!」
そう言って恐る恐る触ってみると、ぴりぴりした痛みに加えてうっすらと指に血がついた。
「くそダツ!! やっぱり切れてんじゃねーか!! 早く薬局行って薬買って来いや!!」
すると津田は顔面蒼白のまま慌てて部屋を飛び出して行き、バタバタと大きな音を立てながら玄関のドアが開いて閉まる音が聞こえた。
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