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最強小悪魔彼氏。 2

───…そして悶々としながら午後の授業を終え、帰りのSHRもソワソワしていた。 なのに今日に限って担任の話がやたらと長い。 もう先輩が下駄箱まで来てるかもしれないのに、早く終わってくれ! そんな長い話がやっと終わり、号令後は猛ダッシュで下駄箱に向かうと汗だくの俺を見て先輩が笑った。 「どんだけ急いでるの?」 「先輩が待ってると思って」 すると俺が来るまで一緒に待っていたという朝倉さんと朝倉さんの彼女さんも笑っていた。 「本当に、津田くんって桐生くんの忠犬って感じがする」 「津田っち、こいつのどこに懐く要素があるんだよ? いつも扱い酷いじゃん」 「そんな悪い扱いはしてねぇよ。朝倉が知らないだけだ」 朝倉さんとその彼女さんに言い返す先輩の後ろで俺もうんうんと大きく頷けば、朝倉さんたちはまた爆笑していた。 そしてそのまま朝倉さんたちと校門まで一緒に行って、デートするという2人とはそこで別れた。 「先輩遅くなってすみませんでした」 「そんなに待ってねぇから気にすんな」 するとニコッと笑った先輩が俺の制服の裾を少し引っ張る。 「早く、帰ろーぜ」 その目が俺には熱を帯びて潤んでいるように見えて、思わずその手を掴んで走り出した。 「おいおい、また走るのかよ。ダツのスケベ」 急に走り出した俺に向けた笑い声が聞こえるけど、俺スケベだし。 早く帰って抱きしめたりしたいし、キスとかいっぱいしたいし、いっぱい触りたいし。 せっかく今日は部活がなくて母親もパートで遅くて、いつもより先輩と2人きりでいれる時間が長いんだから。 こんな移動時間すら勿体無い気がしてくるんだ。 こんなとき、学校から見えるくらい家が近くて良かったと思う。 そしてそのまま走って帰ってきた俺たちは、手を繋いだままエレベーターに乗り、玄関の鍵を開けてすぐ自分の部屋に直行した。

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