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最強小悪魔彼氏。 10
じーっと食い入るように見ていると先輩と目が合って、呆れたように笑われた。
「見すぎ」
いや、見るなって方が無理です。
「先輩。脱いだ服ください。俺のシャツあげるんで」
「またコレクションにすんのか? このストーカーが」
クスクス笑いながらボタンを全部外すと、俺のシャツを着た先輩がにっこりと笑った。
「ほれ、これやるよ」
「本当にいいんですか?」
「欲しいんだろ?」
「嬉しいです!!」
「こんなの欲しがるのって桜太くらいだと思うぞ」
バカだよなー。って言いながらも目を細め、愛でるように俺の頭を撫でてくる。
こうされるのが本当に好きで気持ちいいから、いつも俺のなかにある想いとか色々溢れ出てくるみたいになって胸が熱くなるんだ。
「先輩。俺、頑張って勉強して一流企業に就職するんで待っててくださいね」
「唐突だな。何を待つんだよ。つか、順番的に先に就職すんの俺じゃね? つか、その前に大学受験じゃね?」
「そうですけど……」
先輩の冷静な指摘にわかっているけど、先輩と一緒にいればいるほど気ばっかり焦ってしまう。
それは、たった1歳であれ、年の差が永遠に縮まらないからかもしれない。
でもそんなことを気にするなんて俺ってまだまだ子供だな~って思いながら、ため息をついて俯くと先輩がポンと俺の肩を軽く叩いた。
顔を上げれば優しい目をした先輩が俺の顔を覗きこんで、聴き心地の良い声を響かせた。
「焦んなくても、俺は一緒に居たいと思ってるからさ」
先輩には全て見透かされている気すらする。それが妙な安心感になって、なんか知らないけど涙が溢れてきて視界が霞んだ。
「なんだよ。泣くなよ。嫌なのか?」
「嫌なわけないです。嬉しいんです」
俺が泣きながら微笑むと、先輩も「そうだろうな」って当然そうに笑ったのが嬉しくてまたこみ上げてきた。
「お前って本当に俺のこと好きなんだな」
「好きです! 大好きです! 愛してます!」
「わかってるって」
先輩は俺の頭を撫でながらそっとキスを落とした。
チュッと音のする軽いキスに顔が熱くなってくる。
すると先輩は俺の体を起こして壁にもたれるようにベッドに座らせ、さっき着たばかりの俺があげたシャツのボタンを外していった。
そしてそのシャツも靴下も脱いで俺の股の上に跨ってくる。
そして期待感で既に固くなっている俺のモノを掴むと耳元でクスっと笑う息がかかった。
「期待しすぎ」
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